「さくらさくら」プログメタル・アレンジの微分音楽理的考察 [楽理]
今回私は何を血迷ったか!? 取り上げる楽曲は「さくらさくら」で、しかもProg Metalアレンジと来たモンだ!
歌曲「さくらさくら」は作曲者不詳の明治時代の箏曲集に収録されたと言われた物で、意外にも歴史は浅いのが驚きではありますが、雅やかな日本独特の侘び寂びを感じ取る事のできるその線運びには、古来から脈々と受け継いで来たであろう日本の薫りを纏わせたもので、日本人のみならず世界の人々が耳にしても「和」を感ずるのではないかと思います。
歌曲「さくらさくら」は作曲者不詳の明治時代の箏曲集に収録されたと言われた物で、意外にも歴史は浅いのが驚きではありますが、雅やかな日本独特の侘び寂びを感じ取る事のできるその線運びには、古来から脈々と受け継いで来たであろう日本の薫りを纏わせたもので、日本人のみならず世界の人々が耳にしても「和」を感ずるのではないかと思います。
Mother Terra / KYLYN 楽曲解説 [楽理]
今回は、70年代の和製フュージョンとなるアルバム『KYLYN』収録の最終トラックとなる「Mother Terra」の譜例動画をYouTubeにアップロードを済ませた事もあり、本曲の楽曲解説をして参りたいと思います。
U.K.1stアルバム収録「Presto Vivace」に見る付点8分5連 [プログレ]
今回は「付点8分5連」という連音符をあらためて解説しようと思い立ち、プログレ界の雄U.K.の1stアルバム収録の「Presto Vivace and Reprise」について語ろうかと思います。
今田勝「Driving The Cabriolet」楽曲解説 [楽理]
今回は今田勝の名曲のひとつに挙げられるアルバム『Rivage』収録の「Driving The Cabriolet」の譜例動画をYouTubeにアップロードを済ませた事もあり楽曲の詳細解説を進めて行こうと思うのですが、何より本曲の素晴らしさは筆舌に盡くし難い程のクロマティシズム(半音階主義)の世界観が現れており、その線(=フレーズ)は決して全音階的な予見の見渡しが利く様な世界観とは対極に位置するにも拘らず、耳(=脳)の側がその難しいであろうという筋を欲するのですね。
倚音と音響の具象化 [楽理]
扨て、今回の最大のテーマは「倚音」です。併せて音響の具象化という部分も語って行きますので念頭に置いていて欲しいと思います。倚音とは、大きな括りで言うと和音外音(=非和声音)のひとつに括られる物です。和音外音には幾つかの分類があるので、和音構成音では無い音が総じて倚音に括られる訳ではありません。
和泉宏隆によるザ・スクェア時代の微分音(Japanese Soul Brothers) [楽理]
今回は2021年4月に逝去されたザ・スクェア(現T-Square)のキーボーディスト和泉宏隆がプレイしていた微分音について語って行こうかと思います。加えて、その微分音組成が単なる偶然とは程遠い、非常に精緻に計算されていた事をあらためて思い知らされる音響的和声であるので詳らかにブログで語る事に。
坂本龍一の着想段階のコード進行と完パケとの差異 ─「Tibetan Dance」採譜に際し─ [楽理]
私は今回YouTubeにて坂本龍一の「Tibetan Dance」の譜例動画をアップロードしたのでありますが、譜例として採譜した部分はダブル・ベース(=コントラバス)のソロ部分なので《なんで本編部分をアップしないのだろう!?》と疑問を抱かれる方は少なくないかと思います。
sus4コードに伴う属音省略のドミナントのアイデア [楽理]
今回は、経過和音に用いる「sus4」コードの意義と《属音省略のドミナント》という状況の確認の為に譜例動画を制作した訳ですが、たった数小節であろうとも音楽的な重みと意図がある例なので詳らかに語って行こうと思います。
NHKドラマ『倫敦ノ山本五十六』サウンドトラックに使われた四分音について [楽理]
2022年最初のブログ記事は、前年暮れとなる2021年12月30日にNHKで放送された香取慎吾主演のドラマ『倫敦ノ山本五十六』の音楽の一部に使われていたBGMが四分音(※1音のみ八分音)を用いている事に着目し、これを採譜した私がYouTubeにて譜例動画にして楽曲詳細を語るという事に。
再放送の報せが入って参りました。2022年2月21日午後3時〜4時25分 BS4K拡大版放送としてあらためて再放送が為される模様。番組内で使用される微分音を今一度確認されたい方は是非チェックしてみて下さい。
再放送の報せが入って参りました。2022年2月21日午後3時〜4時25分 BS4K拡大版放送としてあらためて再放送が為される模様。番組内で使用される微分音を今一度確認されたい方は是非チェックしてみて下さい。
IVEデビュー曲「Eleven」に見る驚愕のギミック [楽理]
本記事は、2021年12月1日にデビューとなったK-POPガールズユニット IVE の「Eleven」に用いられるギミックを楽理的に詳密に語るものであります。
※初稿時から重大な計算ミスがあった事に長らく気付かずに居りました。2022年8月13日訂正済み
※初稿時から重大な計算ミスがあった事に長らく気付かずに居りました。2022年8月13日訂正済み
坂本龍一「thatness and thereness」のコード解説 [YMO関連]
扨て今回は、坂本龍一のソロアルバム『B-2 UNIT』収録の「thatness and thereness」について語って行こうと思います。楽曲そのものは静謐でシンプルな伴奏であるので和声的にもシンプルに思われてしまいそうですが、実はかなり凝ったハーモニーを垣間見る事が出来るので、そうした特殊なコードを含めて詳述する必要があろうかと思い今回のブログ記事に到ったという事に。
坂本龍一の31等分平均律「A Wongga Dance Song」について [YMO関連]
扨て今回は、坂本龍一のソロ・アルバム『esperanto』収録の「A Wongga Dance Song」に徹頭徹尾用いられている31等分平均律(以下31EDO)について語ろうかと思います。
ヴィクター・ベイリーの「Kid Logic」をMODO BASSで打ち込み [サウンド解析]
故ヴィクター・ベイリーの「Kid Logic」のプレイは後世に語り継がれる重要な作品のひとつであろうと思うので、あらためて奮い立ってMODO BASSを用いた譜例動画制作を企図。YouTubeにアップロードを済ませたので譜例動画と併せて楽曲解説をする事に。
インコグニート「I Can See The Future」のポリコードと微分音について [楽理]
インコグニートの1999年発表のアルバム『No Time Like The Future』収録の「I Can See The Future」の譜例動画をYouTubeの方でアップロードをした事もあり、楽曲解説をする事に。
マーカス・ミラー・サウンドに必須のオン・マイク [サウンド解析]
扨て今回は、YouTubeの方でリー・リトナーの「Rio Funk」のベース・ソロ部分を譜例動画としてアップロードしたので、その解説も併せてマーカス・ミラー・サウンドとというのを語って行こうと思います。
梵鐘の音を採譜 [楽理]
今回の記事は、2021年8月現在にてTV放送されているバイトルPROのCMの件なのでありますが、ロケ地の梵鐘の音が非常に心地良いので採譜をするに至ったという内容となります。
EXILE TRIBEのTHE RAMPAGEが出演しているのが大きな特徴で、その名も「鸞平寺」。勿論これは架空の名前であり、実際には千葉県市川市の「中山法華経寺」との事。
EXILE TRIBEのTHE RAMPAGEが出演しているのが大きな特徴で、その名も「鸞平寺」。勿論これは架空の名前であり、実際には千葉県市川市の「中山法華経寺」との事。
ようやく見つけた渡辺香津美の1985年ライヴ音源 [楽理]
私がTwitterで呟いていた事もある渡辺香津美のライヴの事ですが、その時のライヴはゲストに峰厚介が招かれた時の「Inner Wind」の演奏内容は今猶忘れる事が出来ぬほど徹頭徹尾脳裏に焼き付けていると豪語していた内容でした。
participation mystique / 坂本龍一に用いられる31等分平均律および微分音の分析 [楽理]
扨て今回は、YouTubeの方で「participation mystique」の譜例動画をアップロードしたので解説をして行こうと思います。
本曲は坂本龍一の2ndアルバム『B-2 UNIT』収録のもので、レコード時代ではA面3曲目という風になっておりました。直前の楽曲である「thatness and thereness」のアウトロではヘミオラに変わり乍らメトリック・モジュレーションが施されているのが特徴です。
本曲は坂本龍一の2ndアルバム『B-2 UNIT』収録のもので、レコード時代ではA面3曲目という風になっておりました。直前の楽曲である「thatness and thereness」のアウトロではヘミオラに変わり乍らメトリック・モジュレーションが施されているのが特徴です。
ザ・スクェア時代の「脚線美の誘惑」全156小節微分音徹底解説 [楽理]
時を遡る事1982年の秋。旧バンド呼称であるザ・スクェア(現・T-Square)時代のアルバム『脚線美の誘惑』が発売され、私個人としてはザ・スクェア時代のアルバムでは最も好きな物でもあります。
初期のザ・スクェアのメンバーは流動的でありましたが本アルバムでようやく固まって来るメンツとなり、先般、逝去の報を知る事となった故和泉宏隆が本作品から固定メンバーとして定着する様になります。
初期のザ・スクェアのメンバーは流動的でありましたが本アルバムでようやく固まって来るメンツとなり、先般、逝去の報を知る事となった故和泉宏隆が本作品から固定メンバーとして定着する様になります。
付点16分音符と付点8分5連符を平然とやってのけるジェントル・ジャイアント [楽理]
プログレ界の雄、超絶的な演奏力を具備したジェントル・ジャイアント(以下GG)の話題を語る事に。記事タイトルにもある通り、今回はアルバム『Free Hand』収録の同名曲「Free Hand」のブリッジ部に用いられる付点16分音符と付点8分5連を駆使したブレイクを詳密に語る所でありますが、実にタイムリーな話題として耳に飛び込んで来たので先ずはレコメンドをする事にいたしましょう。
Simoon / YMOの32分12連符に依るSE [YMO関連]
今回はYellow Magic Orchestra(以下YMO)の1stアルバムに収録される細野晴臣作品のひとつ「Simoon」の楽曲冒頭SE3小節の内の3小節目「のみ」の32分12連符が顕著なSEを採譜したので本動画について詳しく語って行こうと思います。
採譜に役立つオーディオ解析ソフトたち(Mac用) [サウンド解析]
採譜。音を拾い上げて楽譜にして行く為の作業の事ですが、通俗的な意味では「耳コピ」という作業も採譜を必要とはしない前段階の作業過程に包摂される物のひとつと言えるでしょう。
更に言えば《私に続いて歌いましょう》と言われて「模倣」するというのも聴音の直後での歌唱という事になりますが、単音の模倣は概して間違えにくいものの、自身の音楽的習熟力や癖によって、完全な模倣とはならずに手前勝手に音高やリズムを変応させて歌ってしまう人もおります。
更に言えば《私に続いて歌いましょう》と言われて「模倣」するというのも聴音の直後での歌唱という事になりますが、単音の模倣は概して間違えにくいものの、自身の音楽的習熟力や癖によって、完全な模倣とはならずに手前勝手に音高やリズムを変応させて歌ってしまう人もおります。
ジョン・パティトゥッチ「Baja Bajo」に見る近代和声 [楽理]
パティトゥッチの1stソロ・アルバムはベーシストという枠組みを超えた極めて高次なハーモニーを聴かせてくれるアルバムであり、そうした難しいコード・ワークの中でもインプロヴァイズを披露する所にパティトゥッチの凄さをあらためて思い知らされるのでありますが、今回取り上げる「Baja Bajo」のコード・ワークも是非語っておかなくてはならない側面があろうかと思うので、あらためてその和声観の凄さを語って行こうと思います。