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Above and Below [楽理]

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んんっ?どっかで見たことがあるようなタイトル!しかもカンタベリー系やらフュージョン界隈を想起してしまうような(笑)。まあBefore a Word Is Saidやらブレッカー・ブラザーズやら同名タイトルありますね。しかもどちらも名曲。左近治の世界観ならばBefore a Word Is Saidの方がより近いのかもしれません。

扨て、今回用意するサンプルは、そのまんま音に出したらフツーなら無学な音だと断罪されてもおかしくない音使いをしたモノであります(笑)。とはいえハイブリッド形式な和声を至る所に忍ばせているので、どちらかというとそういうハイブリッドな方に着目していただけると有難いと思います。
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ハイブリッドな和声の形式というのは、一般的な和声的な世界においては上下の和声で得られる垂直的な構造のそれがやはり一般的な和声構造の域を出ないモノとして成立しているコトが殆どなのでありますが、私の語っているハイブリッド形式の世界というのは、和声構造を垂直レベルで見た時には既にフツーの世界を「逸脱」させている所を重点的に語っているワケであります(笑)。単一の調性では語るコトが出来なかったりするモノでありまして、まあ説明するにしても少々骨が折れるコト多々ありです。


私が作ったうわべだけのサンプルなどそれほど重要なモノではないかとは重々承知しているものの、音楽的な視点での「なぜ逸脱したのか?」というギモンに答えようとすると、そこには私がわざと逸脱しようと意図したモノでなくとも、ひとつは旋法的なエネルギー、或いはソコに生じる少々耳に厳しいけれども情緒的な風変わりな和声というのがもうひとつ。そういうシーンにおけるギモンに向き合ってハイパーな和声を「なんちゃって音楽理論」などと上っ面だけで評価されない為にも、楽理的な側面からもきちんと語った上で取り上げて行こうというスタンスなワケであります。そういう役目が私にあるという風には微塵も感じておりませんし、知識量などで何かと勝負しているようなコトも全くありませんのでその辺は誤解のなきようご理解いただきたいワケです。


垂直的な和声構造として見た時、その時逸脱してしまうシーンではどういう前後関係にあるのか!?というコトが判るだけでもヒントはいくらでも詰まっていると思います。最終的には小難しいコトを細かいリズムの間にアレコレ手法を変えてアプローチするよりも、少ないアプローチで人とはチト違うアプローチで音を奏でるコトが最も良いとは思います(笑)。ただ、そういう方法論は既に先人が行っているモノでもありまして、それ以外に残されている語法というのはやはりこっち方面になるのではないかと思っているのが左近治なのであります(笑)。


まあ、いずれは調的にも和声的構造も「逸脱」することが前提だとしてですね、その逸脱してしまうシーンをハナから聴衆に「今か今か」と待たれてしまうよりもスンナリと、それこそさりげなく自然に溶け込ませるように使うと洒落た感じとして映えるかもしれません。やがては逸脱するであろうという「楽節」に対して、一般的なシーンからも許容される構造(和声的な)からどのような「対比」で逸脱するのか!?という所にハイブリッドな形式の和声観という世界が存在するというコトを言いたいワケであります。


例えば、ハ調において上声部の楽節が「ド レ ミ~」という風に存在していたとします。しかし下声部では「ド シ♭ ラ♭」というモチーフなどいくらでも存在するでしょう。この時点で両者は「ハ長調」をハミ出しておりますし、一時的な転調を伴っているとも言えますし、二声がそれぞれ異なる調性だとも言えるかもしれません。少なくともそれらのハミ出し加減の種類は幾つかあるとは思うんですが、それらを持ってしてもなかなか「解」を見付け出す因数分解も難儀な音楽というモノは存在するんですな。

何が何でも難しい方面の世界を語りたいワケではなく、ハミ出す世界への「移ろい」は、どういう風に生ずるのか!?という例を幾つか挙げられたら良いかなーと思案しているのが左近治なのであります。







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今回このようなサンプルを用意した意図というのは、まずハイブリッドなコード形式における上声部と下声部によって構築されている垂直的な響きと、横方向の旋律的な動きのメリハリをあらためて感じてみてほしかったからですね。とはいえ説明を捕捉しなければならないだろうと思ったので、今回はサンプルのMP3と譜例を用意したのでそれを参考にしながら手前味噌なサンプルですが解説することにします。なお、サンプル曲はクロスフェードで前半とは違う曲が流れて来ますが後半もペレアスのモチーフを使いながらエニグマ・スケールの全音階的総和音を用いて、グラニュラー系のNIサウンドも付け足して、半ばシェーンベルクの音色旋律を醸し出すようなモノにしておりますが、今回語るのはクロスフェードする前の前半の方のサンプルです(笑)。


とりあえず「音色旋律」なんて出て来ちゃったんで一応語っておくとですね、音色旋律ってぇのは例えそれが「単音」であったとしてもそれが生じているスペクトラムな構造が時間的に変化して音色変化を起こした場合、それをフレージングの「動機」としても用いることのできる要素となるであろう、というコトを予見・実践したのがシェーンベルクが提唱した「音色旋律」であります。

例えば、ドという音からレという音に進むことが一般的な旋律的なモチーフの「動機」だとするならば、例え単音であってもそれのスペクトラム構造が変化することも旋律的な動機、という意味ですね。

シェーンベルクのセリー技法には倍音構造を考慮していないと思うのですが、不思議と音色旋律という方向ではそれを示唆しているワケですな。今日、例えばグラニュラー系のシンセでワンフィンガーで音の変化を楽しむそんなシーンもシェーンベルクは予見していたのでありましょう。


まあ、そんな話は扨置き本当の意味で音色旋律というのは今回左近治は用いているワケではありません(笑)。但し、「分数的な」解釈と「全音違い」「半音違い」というハイブリッドな構造の和声を今一度詳しく語って行くモノでありますので、その辺から解説することにします。


今回のサンプル曲はキーはGマイナーを想定しております。まあ、この手の曲ならばGマイナーを想定しようとも調号を与える必要はないかもしれませんが敢えて基軸を強固に見据えてもらうためにもこのように調号を用意したというワケです。

では1小節目のGm9の所でシンセ・リードはいきなりDbエニグマ・スケールを弾いちゃいます(笑)。こうするとDm9のマイナー3rd音であるBbとDbエニグマ・スケールが内包する「B」とぶつかるワケで、マイナー・コード上でメジャー3rdを使っちゃう音をいきなり弾いているワケですね(笑)。

実は、ココでDbエニグマスケールを用いているのはワケがありまして、ココを「F△+G△」という全音違いのハイブリッド・コードを見立てている事でスーパー・インポーズさせているからなのであります。そもそもGm9上でハイブリッド・コード形式であろうともGメジャーの世界観をあてがう理由としては、元々持つ「Gマイナー」という本来の基軸に音の牽引力が「収斂」していって欲しいが故に、チョット違う目のヤスリを使っているようなモノだと思ってください(笑)。しかし、本来は忌避すべきGm9上でのメジャー3rd音である「B音」が出現したフレーズも、その後オクターヴ違いでは「Bb」という風に(譜例1小節目2拍目6連符のケツ)きちんとBbにしてメリハリを付けているのは、高い音域では本来忌避すべき音を鳴らして低い方に行き着いた時にはBbとして鳴らすという、トータルで見れば短九度を用いることで更なる次の音、それはGのトニック・マイナー上では本来現れないAbへの牽引力を高めるための半音階的手法であるからが故に用いているワケです。


2小節目の1~2拍目の「G△/Fm」という下声部にマイナー・トライアドが来る形としては非常に美しい(笑)カタチでもありまして、ココではCハーモニック・メジャーのトーナリティーを想起しているので、半音違いの「Em/Fm」というハイブリッド形式も想起し得るモノとなっております。ただ、全音違いで且つ上下が長短反行形のカタチとなる方が、実際にはより使いやすいのではないかという配慮から今回はこういうカタチにしております。


※今回のサンプルのコード進行はあくまでもハイブリッド形式の羅列であって、このサンプルのコード進行の良し悪しが全てではないので(正直、悪い進行です)、ひとつひとつのハイブリッドな型を抜粋して体得していただいた方が響きを感じ取ってくれる意味でもオススメします(笑)。


扨て、2小節目3~4拍目の「F6/Eb」は、下声部の表記を「Eb」としているものの、コレは単音の「Eb」を想起しつつ、実はこの短い拍の間の一部ではEbマイナー・トライアドの体を成していただきたいという意図があるのですが、わざわざ指定はしておりません。そうするとコード・ネームとしては「Eb△7 (9,#11,13)」が適当になるのではないか!?とギモンに抱かれる方もいらっしゃるでしょう。では仮にココがEbメジャー7th系だとしてみて、私があてがっているのはEbディミニッシュトだという事を今一度ご確認ください(笑)。シンセ・ソロがEbマイナーのマイナー3rd音を強調しない限りは「F6/Eb」という姿のままなので、この辺りのプレイにメリハリが付くと興味深いモノになるかもしれません。その興味深い所というのは、下声部においてEb△とEbmという風に使い分けるコトでのメリとハリという意味です。



さあ、そして3小節目の半音違いの長三和音と来たらこりゃペレアスの和声ですね。奇しくも今回も「A△/Bb△」のカタチですが、もっとシンプルにペレアスの和声を考えていただくとですね、つまる所Bbメジャーの分散とAメジャーの分散フレーズ弾けばとりあえずは満たしちまうんですね(笑)。

比較的身近な取り扱いとして半音違いのメジャーが折り重なるシーンというのは、マイナー・キーにおけるV7/VIbのカタチですよね。必ずしもb6thはメジャー・トライアドじゃなくて単音でもイイんですが、かなり初期の左近治ブログにおいて渡辺香津美の「Inner Wind」を取り上げた事を覚えていらっしゃる方、どれくらいいらっしゃるでしょうかね?まあ、その記事は現在でも読むことができますんで別に現時点において矛盾しているワケでもないので時間があれば目を通していただけると有難いのでありますが、まあ、そんな昔から回りくどく左近治は説明しているワケですな(笑)。勿論スティーリー・ダンでもやってたりします。「Inner Wind」を語っている時も引き合いに出しておりますが、SDのアルバム「Two Against Nature」収録の「Almost Gothic」は顕著ですね。


で、ペレアスを垂直的な和声としてではなく、もっと簡易的な2つのメジャーの分散という風に捉えるとしてですね、もっと手軽に寄り添える使い方があります。例えば今回のようにBb△とA△があったとしたらGマイナーにおける平行長調としてBbを見てほしいんですね。

例えばトニック・マイナー上においていわゆるパワー・コードが主体で、仰々しいトニック・マイナーのコードが指定されていないような場合(今回左近治のサンプル曲はGm9を指定しているため仰々しい方に分類されると思います)、パワー・コードという空虚五度(笑)というのは実は非常に歓迎し得るモノでもあるんですな(笑)。アンサンブルにおいて自由度が高まるんで、Bb△とA△の分散で得られるハイブリッドなモチーフで、Gマイナーから見たら#11thというかb5thというか(笑)、マイナー9th音を強調しながらそういう音を弾くコトになると思うので結構功を奏するワケですな。

もっと言うと、Gマイナー11th一発系のギターのアルペジオ・リフで彩りを増したい時にBbペレアスとか使うと、そこであたかもGマイナーから見たb5thの音を強調しながら、垂直的にはペレアスが現れてくれるんで情緒に深みが増すコトにも繋がると思うんですな。どっちかというとプログレ志向な音として響いてくれるはずです(笑)。


譜例の3小節目のカギ括弧で振ってある部分はあからさまにBbメジャーとAメジャーの分散フレーズなワケですが、その後も両者の混成されたフレーズは続くワケですが、そこまで注釈付けなくても判るだろうと思って注釈を付けているワケです。


で、4小節目の「A△/G△」ですが、下声部の「G△」を見ていただくと、トニック・メジャーは当初Gマイナーを想起しているのに2小節目でもそうなんですがココでも忌憚なく用いているのは結局は元のGマイナーという世界観とのマイナーとメジャーの「メリとハリ」なんですな(笑)。そこで最後に登場する左近治特有の「便宜的属七」の体。3rd音にsus4を置くヤツですね。コレは過去にも散々使って参りましたが、今一度どういう意図があるモノなのか!?という事をココであらためて詳細に語ってみるコトとしましょうか。

※最初にアップした記事だとコード表記が「A△/G△」と間違えたままですが、デモの曲と共に本来は「Faug/G△」が正しいモノです。しかし上声部を仮想的に「A△の5th音を半音上げたAaug或いはFaug」という見方をすることで上声部側の変化的な彩りを与えているという意図を明確にしているカタチが今回のコレ、というコトなのですが、最初にアップした記事だとこの注釈が抜けており、さらには譜例の4小節目の最初のコード表記が「A△/G△」という風に違って表記したままでした。譜例共に修正しておいたのでご確認を。更に言えば、コレを機に「A△/G△」の上声部の「A△の5th音」が半音上がった「Aaug/G△」というカタチと「A△/G△」を交互に弾き分けてメリハリを感じ取ってみてください。但し、「Aaug/G△」として変化させた体を敢えてAaugではなくFaugというカタチとして表記する理由は、そこで生じている垂直的な和声の響きがエニグマ・スケールから生じている構成音を示唆するからでありまして、AaugではなくFaugと固執するにはそれなりの理由があってのことですので、その辺も今回お判りいただけるかと思います。別にaug表記はどちらでも構わないのではないか!?とギモンを持つ方もいらっしゃるかもしれませんが、下声部から上方にかけて7度に相当する所で表記するコトがハイパーな和声(特に半音階を視野に入れた世界)では重要なので、敢えて9度違いではなく7度方向に目を向けた表記に拘る理由もこういうコトからでありますのでご注意ください。


半音階の総和音としてのカタチとして属二十三の和音を例に出したコトがありましたね。これは3度累積を忌憚なく累積すればいずれは属和音を包含しつつ半音階を満たす、という事ですわ。一方、完全四度累積の体を成してもいずれは半音階の総和音として満たすコトのできる和声を構築することが可能なワケです。私の場合、属和音をドミナント・モーションのための和声とは見ておらず、属和音の3rd音からわざと四度累積のコード(四度累積は二度というクラスターと同意)によって属和音本来の機能の遠い所の呼び起こしと、強い牽引力の崩壊を試みながら3度と四度応答の過去の例からも判るように、それを垂直レベルに併存させているシンプルな型、というのがこの和声のカタチなんですわ。コレをこうして語るまでに結構時間費やしておりますけどね(笑)。でも、こういう注釈や言い訳をテンコ盛りにしない限り、唐突に変な和声を例に出して語っても説得力に欠けるじゃないですか(笑)。だから説得力に欠けないようにするにはこうして時間を費やすしか無かったワケですね。あくまでもブログで語るというコミュニケーション上でのコトですけどね。左近治と面と向かっていればこんな事何年もかかるどころか1時間もあれば語れるんですけどね(笑)。


で、ですね。ハイブリッド形式として理解を早めるためにも念を押しておきますが、今回の1小節目はGマイナーからスタートしています。

そこから上声部は G△ -> F△ -> A△ -> A△ -> ???
同じく下声部は Fm -> Eb△ -> Bb△ -> G△ -> ???

と、最後の便宜的なドミナント7thとsus4のハイブリッド構造は属二十三の和音をも想起可能な方向への収斂と思っていただけるとありがたいんですな。「???」の所はH音の世界に行くもよし、sus4を使って過去にも左近治色んなアプローチしたコトがありますが、ココは自由度高いです(笑)。とまあ、上声部と下声部の「対比」の構造をお判りいただけると、ハイブリッドな世界が理解できるかと思います。


まあ、前回ブログ記事のサンプルとかと比較していただくと今回の方が「より難しい」方角でスーパー・インポーズさせちゃってるワケなんですが、例えば今回の1小節目のGm9のトコロに今一度注目してもらいたいのですが、ココで和声的にペレアスを当てはめるのではなく、分散フレーズとしてのペレアスのモチーフを持って来るのが結構手っ取り早く、且つ結構一般的に使えるアイデアとして受け止めていただけると幸いなんですな。例えばここのGm9をトニック・メジャーと見立てたとしましょうか。その場合、平行長調側とその半音下にメジャー・トライアドの分散を想起するワケです。すると!?自ずと「Bb△ + A△」を得るコトになりますわな。それを和声的に六声ガメるんじゃなくて、Bbメジャーの分散とAメジャーの分散という風に混合させて使ってみるとどやねん!?っちゅーこってすわ。

そーゆー分散にした場合、Gmから見ればb5th音に等しい音をまぶして使っているというコトになりますわな。単純に「ブルーノート使こてんねんで!」とか言っちゃいます!?(笑)。折角ペレアスの分散使って醸し出しているにも関わらず、ただ単にブルーノート使ってるっちゅーのはチョットいくらなんでも上っ面しか感じてないやん!みたいに嘆いて然るべきコトですな(笑)。


つまりですね、今回のサンプルに和声的なペレアスの体として3小節目に使っているBbメジャーとAメジャーの分散を和声的なシーンでこうして使うだけでなく、通常のマイナー・コード上でも使える余地があんねや!と述べているワケですな(笑)。


半音違いのメジャー・トライアドの分散なワケですからギタリストやベーシストでも難儀なモノではないでしょう。ペレアスの体を和声的な方向で「響き」を覚えたら、その響きをフレージングで活かしてみよや!みたいな感じで使うと、フレーズの型としては単純な分散フレーズであってもソコで得られる情緒はチト違って来るモンでございます。例えばロックな方向で行くとフリジアン・ドミナントの代表格はインギーですか!?

違いますね。ウリ・ジョン・ロートですやん(笑)。

じゃあ、ペレアスの体を肌で判ってそうな叙情的なギタリストは!?私ならランディ・ローズとジョー・サトリアーニを挙げるでしょう(笑)。これらのギタリストの音を知らない人が居ても構いません。例え体系的に今回のような薄っぺらい使い方で覚えたとしても、それを知らないままの音楽観の方がよっぽど薄っぺらいので(笑)、こういう風に体得して行くだけでもボキャブラリーが増える方がいらっしゃればそれは好都合なワケです。少なくともこういう状況から常日頃触れ合っているコトで耳や脳は半音違いの世界への響きを強固に求めるようになってくるだけでもシメたモンだと思って耳に触れるコトがまずは重要だというコトを強調しておきたい所なんですな。ただ単に耳にするだけでなく、弾きながら耳にする、という行為はとても身に付くコトなので。


で、今回のサンプルでは導入しておりませんが、ドゥアモルの和声の体、覚えておられるでしょうか?そのドゥアモルの和声も全音違いの増三和音として「対比」として用いることが出来るともつい最近語った事ですね。そんなドゥアモルの和声も視野に入れながら、微分音についても触れながら語って行こうかな、と思います。

しかし、微分音の表記というのはまだまだ一般的な記譜ルールは浸透していない状況だとも言えますし、特に微分音の表記の流儀は混沌としているのが実情です。そういう裏事情があるにせよFinaleはそれを可能にしてしまう、というコトも含めて色々興味深い側面を語って行けたらな、と思っております、ハイ。


扨て、今回のサンプルのクロスフェード後の曲の方は特に解説はしていないのでありますが、一応ペレアスの体を想起していただければすぐにお判りいただけるかと思います。一部エニグマの全音階的総和音用いておりますけど、まああんまり聴き慣れない響きがあったらソレだ、と思っていただければ(笑)。