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今日の毒見 [ネタバレ]

さて、またまた毒ッ気のあるコードを肌でふれていただきたいと思いまして、底意地の悪い左近治が愛情タップリ注いで作ってみました、今回のサンプルは!?

いっつもクロスオーバー風味がプンプン漂うようなサンプルばかりなので、とりあえずキャッチーにしてみて、うわべだけでもハウス風にしてみっか、と思いましてですね、ド田舎から竹下通りやお台場やってきちゃったようなドン臭さを備えてみました(笑)。



今日も叙情性タップリ。

ちょっと馴染みの薄いコードというのはですね、園児でも「次」が読めそうな調性感を得ながら体得した方が判りやすいので敢えてこうしているんですな(笑)。私の感性がイッパイイッパイという風に受け止めいただいても構いませんが(笑)。

今回のモチーフはGm --> Fmの2コードパターンのモチーフ。実際にはGm9 --> Fm9のモチーフですが、4小節おきに、このモチーフに「彩り」を与えます。

そのパターンのコード進行は

Gm9 --> F#M9(+5) --> Fm9 --> EbmM9(+11)

というコード進行になります。

さんざんウォルター・ベッカーやら坂本龍一やらジョン・パティトゥッチやらで例を挙げてきたので、これらのコード表記見ただけでもお気付きになってくれることでありましょう。

チャーチ・モード以外のモードを示唆する(概ねメロディック・マイナー・モードやハンガリアン・マイナー・モード)時に多く見かけるこのようなコード。それらのモードから形成されるダイアトニック・コードの構成音というのは、あるオルタード7thの代理和音のように共通する音を持つ、ということもふれましたね。

決定的な違いは、ドミナント・モーションを避けるか避けないか。という所です。

ですので、これらのコードを見て「他のオルタード・テンションに置換できるんじゃないか!?」と短絡的に思わないでくださいね。これには意図があってのこういうコードなのでして。

例えばウォルター・ベッカーの「Selfish Gene」の、ギターがCスーパー・ロクリアン弾く所ありますよね。C7のオルタードの所で。

多くの場合はここで「V/VIb」的な使い方をするか、もしくはDbmM7で対処するという選択肢もあるんですが、特定のモードスケールで半音の音程を含む音列が特徴となっている場合、ダイアトニック・コードを形成する場合において母体のトライアドをメジャーにするのかマイナーにするのかという選択肢も生まれてきます。

例えば、Cのコンディミをダイアトニック・モードにしてCをルートにした場合3rd音はEを選ぶのかEbにするのか!?というコトと同じ。

厳格に、この時はこう!みたいに区別すればそれこそが厳密な「ダイアトニックの形成」ですが、その辺りに自由度持たせたやり方もあります。

ベッカーの場合はDb音とEb音を一緒に使うことを選択して、あそこはCをルートとするコードを形成した、というワケですな。決してCのオルタードでごまかしているのではなく、あそこではCスーパー・ロクリアンがダイアトニック・スケールなのだ、ということであります。

ま、そんなワケで、ベッカー の秘密を探っていきまひょ!という狙いだったのであります。

叙情性タップリでどこかメランコリック(笑)。