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コード表記の体系 [楽理]

 和音表記と呼べば、その字義からはこれ以上の誤解を生じない物であります。ある特定のシーンにて読譜の現実に置き換えてみましょう。

 楽譜を初見で読む事を要求され、更にはインプロヴァイズを要求されるシーンならば、パート譜に於てはテーマ部やブリッジ部以外は小節数が判別できる長休符があれば事足りる訳であります。こうした時、アンサンブルの状況を即断できるならば、親しみの無い初見の音楽に対してもう少し熟慮された音脈を使う事が出来るかもしれない。その際充てられる表記としては事細かな音符や装飾記号などの類ではなく、伴奏を司る和声的「成分」であれば充分であるので、茲に、コード・サフィックス或いはコード・シンボルという記号が附与される事でインプロヴァイズには思考的な側面にて即断が可能となる峻別にも大きな助力となってくれる訳でありまして、特にジャズ/ポピュラー音楽界隈の音楽ではこうしてコード・サフィックスが整備されてきた訳であります。西洋音楽と世俗音楽界隈をも同じく俯瞰した時の呼称は、単に「コード・ネーム」として呼ばれて分類される事が多いと思います。


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