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バップ・フレーズとモード体系和音の混淆とした世界 [楽理]

Circuit_of_Rainbow_ANRI.jpg 扨て今回は、記事タイトルこそ物々しい印象を受けかねませんが、尻込みしてしまうかのような物ではありません。とはいえ肩すかしを喰らう様な物でもありませんが、今回題材にするのは杏里のアルバム『サーキット・オブ・レインボウ』収録の同名曲であります。


 本アルバムはジェフ・ポーカロが顕在の頃にリリースされたアルバムというのも今となっては語っておかなくてはならない部分ですが、ポーカロよりも何よりも、そのメンツの錚々たるや、失神しそうな程の強力な参加メンバーに釘付けです。主要なクレジットを列挙すると次の様に。


Ds:ジョン・ロビンソン、ジェフ・ポーカロ
Bs:フレディ・ワシントン、ニール・ステューベンハウス
Gt:ポール・ジャクソンJr、ディーン・パークス
Key:ジャイ・ウェディング、ラリー・ウィリアムス、アラン・パスクァ
Horns:ジェリー・ヘイ、ダニエル・ヒギンス、ゲイリー・グラント、ウィリアム・レイチェンバック、ラリー・ウィリアムス
Cho:ジョン・リンド、フィリップ・イングラム、アレクサンドラ・ブラウン、フィリップ・ベイリー、カール・カーウェル、ジョジー・ジェイムス


 とまあ、こういう豪華なメンバーで創られたアルバムという事で、今を思えば嘗ての音楽業界は潤っていたのでありましょう。今や東京JAZZとてこれくらいのメンバーは集められないでしょう。


 記事タイトル通り本題に入る事にしましょう。今回取り上げるそれは「サーキット・オブ・レインボウ」内のサキソフォン・ソロ部分のアプローチを取り上げる事になるのですが、そのコード進行冒頭は次の様になります(Key=D♭=変ニ長調 YouTube動画3:04〜)。



 D♭△7→B♭m7→E♭m7→E♭m7(on A♭)・・・


 所謂「イチロクニーゴー(1→6→2→5)」パターンですが「5」がⅡonⅤすなわちⅡm7(onⅤ)の体であるという事は明白です。

 扨て、能くあるツーonファイブの型として見るonコード及び分数コードですが、これはドミナント和音としてV7の響きが仰々しいのでそれを暈滃的にするという狙いで用いられる事にあります。その上で和声的な体を「Ⅱm7(on V)」としている訳です。


 この和音が齎す「メリット」は、「Ⅱ」と「Ⅴ」が同居しているのです。「ツーファイブ」ではないのです。

 通常ツーファイヴ進行に於て、最も遊び易い所は実はツーファイブではなくⅤ─Ⅰの部分だったりします。それはドミナント7thコードに充てられる和音外音がとても多岐に亙るからであり、Ⅴの所だけはやたらと遊びまくるが副七(※属七以外の七度の音を持つ和音の総称)では遊べない、という様な初級・中級レベルの人は相当数存在する事かと思います。

 「ⅡonⅤ」の状況をモーダルと捉える事で、つまり進行感を演出させずに、Ⅴが通奏低音的な振る舞いでその上で恰もⅤ度からみた5・7・2・4度が響いている状況として見た場合、その基底和音に背くかの様なそぶりにあらためて深く首肯する人は少なくないでしょう。響きが直視していない。その曖昧さという物は、ジャズ界に於ては、コード・チェンジの目まぐるしい変化と過剰な程の速度の追究に伴ったアラ・ブレーヴェ(テンポの倍加を更に速めた状況)で、プレイの複雑化から解放する為に「一義的」な捉え方で見れない物か!? として生まれた物がモード・ジャズです。

 例えばドリアン・モードとしてアンサンブルを奏したとしても機能和声的な進行や和音をなるべく用いないのは勿論、そのドリアン・モードのダイアトニックな音からマトリックスに音を選んで来ても充分な訳です。更にはドリアンという旋法を構成している音階固有音以外の音はどう捉えるのか!?(※例としてDドリアンのC#とかF#など)というと、基からある音階固有音からの「平行」的且つ「変形」と捉える訳です。


 「平行」というきっかけが導出する牽引力というのは「対称性」がその一つです。例えばDドリアンというスケールはそれそのものが上からも下からも順次進行させても対称構造を持つ音並びであるというのがわかります。

 ある音形を「変形」させる時、対位法の歴史に倣ってそれをⅤ度上やⅣ度上に充て乍らテトラコルドを変形(移旋と同様)させ乍ら採るアプローチもあります。この手のアプローチは故マイケル・ブレッカーが顕著なのですが、Dドリアンの外に在る音は平行として見立てる、というのが重要であり、例えばDドリアンのⅤ度上(つまりA音)から生まれる旋法=Aエオリアンに平行という牽引力から「対称」構造を生む挙動を与えたとすると、Aエオリアンの対称構造となる旋法はAミクソリディアンなので、変形を巧く利用してフレージングすれば自ずとそれらの音脈には辿り着くのです。これはパーシケッティの投影法を用いたアプローチであります。


 という訳で、ⅡonⅤの型に見られる様な分数コードというのは、和音進行を劇的にせずになるべく中和させるかの様に振舞わせる必要がある為多用される様になった訳です。勿論そうした暈滃法がポピュラー音楽にまで波及し、私が人生で最も最初に意識したのはブラッド・スウェット&ティアーズ(BS&T)の2ndアルバム同名アルバムタイトル収録の「God, Bless The Child」だったのでありますが、松田聖子の瞳はダイアモンドのイントロ冒頭のギター・カッティングのそれはまさしくそうです。過去のブログ記事にて述べていますので、アルバム画像やらを再掲する事は避けます(笑)。


 扨て先のⅡonⅤ、仰々しいドミナント7thコードのトニックへの解決を避けておき乍ら、「サーキット・オブ・レインボウ」のサキソフォン・ソロではモーダルどころかバップ・フレーズに依るアプローチで、和音進行を想起してプレイしている訳です(3:10〜埋め込み当該箇所)。



 「そこでバップ・フレーズ充てちゃあいけません」と言っている訳ではないのです。ポピュラー音楽に於てモーダルな世界の和音とバップ・フレーズが同居するという現実(25年以上前!)が凄いのです。

 「ⅡonⅤ」という状況すらも卑近と捉えて、逆にそれよりも旧い体系であった筈のバップ的アプローチにて暈滃的な和音を「和音進行」として捉える所が逆に宜しいのであります。

 但し、そこでバップ・フレーズを噛ますのであれば、古典的なバップの仕来りの「転がり」方をさせずに、投影法を視野に入れたり、元の体系からは僅かにはみ出してしまう音組織が出来てしまうものの、それをハイブリッド的に用いる音脈として使った方が本当ならもっと新しいのですが、この件に関しては後日詳述するとして、今回は先ず「サーキット・オブ・レインボウ」の当該ソロ部分を分析し乍ら、他にどういう可能性を充てる事ができるか!? という事を論じてみる事にしましょう。


 今回はピアノ・ロールで示しており、譜例として載せる訳にはいかないのでご容赦を(笑)!

Circuit-of-Rainbow_Solo.jpg


 ピアノ・ロールで図示している様に、当該ソロの部分「E♭m7(A♭)」という和音にて、実際にはどのようなアプローチを採っているのか!? と分析しているのが、図示している下部の「1st plan」が示している物となります。

 つまり、「ⅡonⅤ」を恰もツーファイブ進行に捉えたアプローチであり、3拍目以降を「A♭7のオルタード」つまり「A♭7alt」と解釈しているのは明々白々です。「alt」という表記は青島広志が自著『究極の楽典』では9度のオルタレーションという風に説明しており、それはそれで正しい物なのですが特にジャズの方ではもっと幅広い適用が為されており、例えばオルタレーション13度(♭13th)・オルタレーション11度(#11th)も加わる事となるものの、alt表記で「便宜的なごまかし」があるのは、概して先行和音としてのドミナント7thコードが別にあり、それがほんの僅かに一部の構成音が別のオルタレーションを起して表記の煩わしさから逃避してalt表記を充てている事の方が多い物です。

 また、alt表記は9・11・13度のオルタレーションをも示唆した物としている物も多く、オルタレーションの出来そのものは9度(短九度・長九度)由来に起るものですが、ジャズやポピュラー界隈のalt表記はもっと多義的であるのが現実であるのですが、それを是認する状況にしかないというのが正直な所です(笑)。


 扨て、ピアノ・ロールでの1st planにて3拍目以降でA♭7を想起したとしても、それはソロ奏者の心中にしかないイメージであります。勿論その心の中にあった物をフレーズから読み取る事は可能ですが、心の中を全て透かして見えた物ではないので、本人のイメージと完全に合致しているか否かという所迄答えを求めるのは筋違いであるでしょう。少なくとも和音上声部が示すE♭m7由来の音では生じない筈の「E音」(=F♭音)が生じているのは明白です。それ以前にクロマティックの部分は何なのか!? と言いますと、1〜2拍目はドリアンを基本とした音階固有音から適宜下行導音を用い乍らのダブル・クロマティック連結なのです。ドリアンの持つ7th音と6th音からの「半音音程」を巧みに利用すればこの様になります。


 当該箇所「E♭m7(on A♭)」の上声部和音が「E♭m7」である以上、これに対して一義的解釈として捉えるモード・スケールの想起に伴うアプローチを採る人が圧倒的多数である事位は重々承知しておりますがコレがそもそも陥穽になりかねません。

 フレージング中に「F♭音」という、E♭音から見たら短9度の音が使われる事はドリアンを想起していれば先ず有り得ないことでありましょう。このマイナー7thコードには冒頭からドリアンを見乍らドリアンの音階固有音の間を下行導音によってクロマティック化させているのであり、フリジアンを充てている訳ではない為、F♭音を充てる事は無い訳です。しかもこれをフリジアンと思ってしまう様ではあまりに近視眼的解釈に過ぎないのです。

 猶、ドリアンに導音欲求(=第7音を導音化)させると、局所的にはそれがメロディック・マイナーと音並びは等しくなりますが、第7音を上向変位させないのは、それがドリアンが導音欲求する世界観つまり、ドリアン・モードでのⅤ度が導音化したくなるという古典的なドリア調的な世界観になる為、ジャズ由来のモーダルな世界観では変格旋法上のⅤ度での導音欲求を避ける事が常なので、第7音を上向に導音化してしまうとクロマティックな連結が仇となりかねない訳です。

 亦このダブル・クロマティックの連結(この様な完全五度音程にまで下る半音音程の連結もダブル・クロマティックが複数組合わされた物に過ぎないのでダブル・クロマティックと呼ぶ)は、着地点としてA♭音があります。A♭音から上方に「協和音程」を見た場合、長三度上のC音を見る事が出来るのですが、この協和音程を「砕く」のです。すると半音のクサビを入れる事になるので、C音を使わずにh音(※実際はC♭=cesが適正)という風に、つまりはA♭音から見た「#9th」からさらにダブル・クロマティックを新たに始めるというフレージングになっているという訳です(#9→♮9→♭9→R)。

 何故3拍目から仮想的なアプローチを採るのか!? 4拍子に於て3拍目というのは強拍ではありません。強拍ではない所から「崩しにかかる」と思ってもらえれば判り易いでしょう。パット・メセニーは後続の小節にあるモードを先取りして先行小節3拍目から一連のフレーズのモチーフを変形させながらアンティシペーション(先取り)して入るのが顕著です。フレージングを五度・四度に移高或いは移旋させて変形して使うのはマイケル・ブレッカーが得意としていたアプローチですが、これは基は対位法がヒントになっているアプローチであります。 


 こういう訳で、茲での「ⅡonⅤ」は結果的にⅤ度上の和音として奏者は見立ててバップ的アプローチを採っているのであります。換言すればA♭7的解釈で「ⅡonⅤ」を一望しているという訳です。

 この「一望」とやらはバップ・アプローチのその後のジャズの変遷となるモード・ジャズの「一望」に繋がって行く解釈でもあるのですが、モード的な一望する処理と、ツーファイブ解体というバップ的処理がポップス界にて同居している、というのが皮肉にもジャズの変遷を能く表している現実なのであります。このアプローチが悪いのではないのですよ。コードのそれがモーダルな(稀薄でもある)和音なのに、ソロを採る人はこれを一義的に2つのコードを鷲掴みするかの様に一望する訳です。それでその調性内での音組織を使ってバップ的解釈で勾配を作る訳です。

 今回の当該箇所を、濱瀬元彦著『チャーリー・パーカーの技法』のリラティヴ・メジャーの用法を充てて分析してみましょう。E♭m7(on A♭)のコードを持つモードの属七和音を持つ音は自ずとA♭7となります。このA♭7を13度和音と考えてみると、A♭から3度音程下方に漸次追って行くと(relative)、A♭・F・D♭・B♭・G♭・E♭・Cという風になり、これらの音からダイアトニック・コードを充てるだけでも充分です。

 すると、やはり元のソロはF音からD♭音へと進んでその後ダブル・クロマティックを連結していて適宜オルタレーションをさせているというアプローチだという事が見て取れます。


 扨て、こうした事から学ぶと、図示しているピアノ・ロールの方に2ndおよび3rdプランという風な可能性にもアプローチを採るための視野を拡大させる事が可能となります。もちろんこれら以外にも可能性がありますが。

 例えば2nd planでは「ⅡonV」は単にE♭ドリアンから入り、「恰も」「Ⅵ→Ⅱ→Ⅴ」と進行している様に想起していると考えてD♭△7に着地するという風に想起するという例で、卑近ではあるもののバップ的解釈として定石通り過ぎる程の充て方でもあります。この様に和音を想起した上で基のフレーズが組成されているかの様に見ても、やはりその整合性は取れる事であるでしょう。ドミナント7thコードを想起する所に敢えて「alt」を充てているのは、こうした解釈にしておく方がジャズ的アプローチに馴れている人であれば更に判り易いであろうという配慮に依る物です。

 同様に3rd planでは、2nd planで想起した仮想的な和音進行の和音群をトライトーン・サブスティテューション(tritone substitution)つまりトライトーンの置換=トライトーンを共有する他のドミナント7thコードの置き換えという解釈でアプローチを採る物となります。

 2nd planで表れていたマイナー7thコードも、五度下方進行をする事に依る導音欲求で総じてドミナント7thコード化させるというプロセスを伴わせた上で3rd planという解釈に到っている事は自明です。つまり2nd planの基本的な形であった「B♭m7→E♭m7→」という2種のマイナー7thコードは五度下方進行をより強化してオルタレーションするのですから「B♭7→E♭7→」という解釈の上で、それをトライトーン・サブスティテューションさせるという訳です。

 すると「E7alt→E♭7」となる筈ですが、図示してある方は敢えて元の体を保って「元・変・元・変」という1拍毎のメリハリを出しているので例としてはE♭m7を維持して書いておりますが、本当はオルタレーションしても構わないのです。そして和声的なダブルクロマティックとして「E→E♭→D」という流れが生じており、先の懸案の「F♭」音というのはA♭から見たら♭13であり、D音から見れば本位九度=長9度であり、alt表記としてもオルタレーションさせるのは9度音以外という事になれば整合性が取れる物ともなるのです。


 つまり、ピアノ・ロールでのフレーズは全く変っていないのに、想起する和音をこの様にバップ・アプローチの解釈にてコード進行の「弾み」を更に付けて強化させる事ができると言う訳です。他にも、濱瀬元彦著『チャーリー・パーカーの技法』にて多くのアプローチを学ぶ事が出来る事でしょう。


 それと、お気付きでしょうが、ジャズ界隈では「Ⅴ─Ⅰ」進行に於てもこういう四度進行(正式には五度下方進行)をツーファイヴと呼んでいる事に違和感を覚える人などジャズ/ポピュラー音楽に馴れている人であれば、もはや今更意識すらしていない事でしょう。以前から述べている様に「ツーファイブ」というのは適宜生じる五度下方進行を総じて呼んでいる事があるので、その辺は察する必要があると念を押していたのはこういう事です。「ツーファイブワン」と呼んだりする事もありますが、Ⅱ─VであろうがV─Ⅰであろうが、五度下方進行の断片であればそれを総じてツーファイブと呼ぶという事です。実際に言及される事は「Ⅴ─Ⅰ」のプロセス時である事の方が最も多い事でしょう。


 扨て、今回はある某かの和音に対して、異なる和音進行の細分化とするアプローチの例を挙げた訳ですが、ひとつの解釈を充てたらそれで進む! というゴリ押し的な側面がある事に注意をする必要があります。


 扨て「リラティヴ」(=relative)が意味するものは、エドワード・リー著『ジャズ入門』(音楽之友社刊)およびガンサー・シューラー著『初期のジャズ』、サージェント著『ジャズ 熱い混血の音楽』(法政大学出版局刊)濱瀬元彦著『チャーリー・パーカーの技法』(岩波書店刊)で語られる処の

「関係コードで追っていく・・・」

 というクダリでありますが、今回は「関係コード」のコード部分は重要ではありません。この「関係」が意味するものは、長調の平行短調をrelativeという様に、3度下方の音脈の事を意味する物なのです。

 以前にも私は『ブルース、ジャズの起源』のという記事にて詳述しておりますが、つまり「Ⅲ→Ⅵ→Ⅱ→Ⅴ→Ⅰ」が「Ⅲ→♭Ⅲ→Ⅱ→♭Ⅱ→Ⅰ」に置換し得ることを先の記事のex.4-5にて確認できますが、重要な理解は「Ⅲ」がⅤのrelativeに存在する置換的構造(即ち代理)である事を吟味して理解して欲しい所です。

 こういう側面が判れば、チャーリー・パーカーの云う「relative」に音脈を探る事の整合性をあらためて理解できる事でしょう。


 例えば「Ⅱ─Ⅰ」進行があったとします。もう少し詳しく書けば「Ⅱm7─Ⅰ△7」と書く事ができます。まあ、Charさんの「Shinin' You, Shinin' Day」などはまさしくそのコード進行ですね。

 扨て、そのコード進行をジャズ的アプローチとして解体する場合、中継させる仮想的な和音として「♭Ⅱ」を挟み込んでも申し分ない訳です。その「♭Ⅱ」は「♭Ⅱ7」であって良いのですが、単音程の中で3度累積を構成する和音(単音程は1オクターヴ内の意味なので3度累積型は単音程が前提ならば7度音を有する事が最高となる)よりも拡張させた9の和音を視野に入れた場合、自ずと複音程を視野に入れる事となりますが、複音程の領域を使う場合、5th音から上に構成される音と5th音から下に形成される和音という風に別々の解釈を伴わせると非常に多様なアプローチを採る事が可能となります。

 そうすると、「♭Ⅱ7」を想定していたにも拘らず、そのコードに当て嵌めるべきモード・スケールを超越する音脈も視野に入って来る事があるので、そうした例を次回は取り上げる事になります。