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iPadの可能性を読む [Apple]

私左近治は、Macユーザーとなって22年目となっている事に気が付いたワケですが、つい先日Appleが「iPad」なる新製品を発表したのは記憶に新しい所でありましてですね、そんな話題を絡めながら今後の可能性や左近治なりのアイデアを語ってみようかなと思うワケです。


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iPadの話題の前に語っておきますが、私がMacを使い始めた理由というのは優れたMIDIデータ環境整備とそれに伴う楽譜浄書(編集&出力)がシームレスに出来ることから始まったワケであります。PostScriptプリンタ導入前には普通のPersonal Laser Writerを導入していた私は、Finaleで作成したデータを印刷してもスラーやタイだけはどうしてもジャギーが発生してしまっていたワケですが、それを克服していたのがT-Scriptという疑似インタプリタ・ソフトだったんですな。

当初コイツは2バイト文字に対応していなかったので日本語混在は難しくATM(=Adobe Type Manager)をインストールしていようが日本語は文字化けして出力されてしまうものでしたが、RS-422ケーブル経由で楽譜をA4用紙一枚出力するのに小一時間ほど要していたあの頃、PS対応でなくともジャギーのない楽譜出力という魅力の前には、そんなかったるい時間など吹き飛んでしまうモノでありました。


左近治がこうしてブログ上で譜例やら譜例に注釈を付けたり、或いは楽譜のPDF出力やら、そういう面でもMacの場合はスンナリと扱えてしまう所が今でも魅力的でありまして、20年以上前とはいえいまだにこうした恩恵にあずかれる所がMacの良さだとつくづく感じるワケであります。無論、OSのインターフェースそのものがMacでなければ、ワークステーションだのPCだの導入する気には到底なれませんでしたけどね(笑)。


車を運転するにしても教習訓練レベルにおいては確かに、首(顔)の物理的な挙動による左右確認の動作が必須なワケですが、実際の所はそんな動作そのものにアタマ働かせているだけで、目(視線)と脳自体はそれほど確認していないで左右に首振っているだけのドライバーって多いですよね(笑)。車や人の往来が少ない土地ならまだしも、車も人も行き来が激しい場所でこんな首振りやってたら、左に首振っている間に右から人や車が出てくるモンなんですよ(笑)。故に、こういう場所では首や頭の左右の挙動はとても少なく保ちつつ、その代わりに「目」で左右しっかり視線をワイドに振って確認していないと、この手のシーンでは事故を招きかねないコトになるんですな。だからといってこういう事が中級&上級ドライバーの第一歩だと過信してマネしたりすると、運転のヘタな人はいずれにしても事故を起こすワケでして(笑)、誰しもが当てはまる運転技術ではありませんが、少なくとも教習レベルと実態レベルではこういう違いがあるワケでして、楽理においても色々学んできても自身に昇華できない人も多いワケでして、教育面においての情報の確かさと、技能(=器楽的能力)が求められている現場では違うように、車でもこういう実態があるワケです。


iPodの持つ操作性というのは車社会にもスンナリ浸透していて、今回のiPadというのは今後のカーナビゲーション業界はもとより、カーオーディオとも連携が取れるようなセントラル・ユニットとしても発展を秘めているモノになるのは時間の問題だと思うんですな。おそらくは次期iPadのそれはiSightを内蔵してiSightはユーザーの眼球や首の動きを把握してコントロールできるようなインターフェースを近い将来備えてくるでしょう。加えてマルチタッチ、と。


こうなると、自分の行いたい作業が視線でコントロールしたり、場合によっては内蔵アプリによっては、別入力系統の画面を呼び起こせたりすることで、地デジやらリモート・ディスプレイの切り替えなども出来るようになると思います。こうすることでiPadはある意味子画面&ドーター画面として機能させることも可能となれば、メインとなるMacと連結させていれば、メイン画面の描画処理の負担を軽減させるかのようにiPad側でGPUを処理したりすることも可能となるかもしれません。

仮に、LogicをメインのMacで起動していて、あるプラグインの画面をiPad側で表示させるように、例えばメイン画面でゴミ箱に放り込む感覚でiPadトンネリングみたいな場所に任意のプラグイン画面を放り込むとiPad側で表示してくれたりとか、そのiPad側でもプラグイン内の「最小限の」部分だけ表示可能なように前持ってベンダーがAudio UnitやiPad用にプログラムしておけば、ユーザーの表示したいプラグインの一部のメーターだけ表示可能(例:MultimeterのRMSのみのレベル表示とか)に出来たり、またそれに伴って必要なAPIをAppleは提供するようになるでしょうが、いずれにしても可能性が膨らむワケですな。


音楽的な利用面で可能性を探れば、譜めくりにも用いることが可能でしょうし、可能であればAppleとMake Musicが連携してある曲の楽譜をiTunesで売る、と(笑)。楽譜形式も任意にタグ(=しおり)を挿入可能なようにして(楽譜用に)、「次、Cパターンの2verse目からね」みたいな時にもスパッ!と表示が可能なようにしたり、そのようなタグや自身で編集可能なメモなどの形式を整備して、ユーザーは自分の好きな曲の楽譜を手にすることができるようになったりと、こういう楽譜ビジネスにも応用が広まります。演奏者側からすれば楽器の手を休めることなく譜めくり出来ればコレに越したことはなく、音も立てることなく譜めくりが可能になる、と。


iPadがフリーズしちゃったりしたらどーすんの!?などと茶々入れる人も居るでしょうが(笑)、そこまで厳格なものを要求されるシーンであれば利用者は紙媒体の楽譜とiPad両方を備えるようになるでしょう(笑)。ただ、いずれにしても応用範囲は音楽的な面に向けてもこれくらいのアイデアはパッと思いつくワケでありまして、非常に応用範囲の利くデバイスがまたまた登場しちゃったんだな、とあらためて痛感するワケであります。


マルチタッチの利便性はもとより、将来的に視覚だけでコントロールできるようになれば医療の現場など、特に肢体の自由の利かない患者へのデバイスなど勿論応用範囲が広がるワケでして、可能性は膨らむばかりです。


私としては、初見で追っていた楽譜もテイク重ねたら暗譜できるようになって目で追わずに済むようになった時に、視線を送って懐かしの「Flowfazer」を起動してボンヤリ眺めながらドープな気分に陥って、スクリーンセーバーをのんべんたらりんと見ながら演奏するとか(笑)、そんな応用シーンを連想しているワケであります。


それにしても、FlowfazerのiPad版出てほしいですなー(笑)。今でもWeb上では小さく見れますが、トッド・ラングレンさん頑張ってください(笑)。