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これまでコメントを寄せてくれていた方々に [回想日記]



左近治の冗長ブログをお読みになってくれている方がいるだけでもウレシイ限りではございますが、数ヶ月も前にご質問や案内をいただいていたにも関わらず、ヘッポコ左近治は、自身のブログの「コメント承認」という機能すらもすっかり忘却の彼方となっておりまして、本日新たに2名の方のコメントをいただいていたことに気付いた次第でございます(笑)。

すっかりignore状態になってしまっていたwutheringさんとinvsさんには申し訳ないことをしてしまったかな、と反省しております(笑)。


「コメントすらもシカトブッこきやがって、左近治のヤロー血も涙も無ぇヤツだ!」と思われてしまっているかもしれませんし、もうすっかり足を運んでいただけなくなっているかもしれませんが(笑)、お詫びのしるしということもあってこのようにブログ本文にてご紹介させていただくことにしましたのでご容赦願います。


言い訳になってしまうかもしれませんが、左近治の場合、目先の「語りたい」テーマに没頭してしまい、自分自身でも拙いタイピングとやらに齷齪しつつアレコレ語っていると、他のことに目もくれずに文章書き上げないとヘンテコな前後関係になりかねないので(細心の注意を払っているつもりですが、ヘンテコな文章はおそらく今に始まったコトではないでしょう)、そっちばっかり集中してしまい、コメントをいただいていたこともすっかり忘れてしまっていたのであります。


wutheringさんからのコメントは理論面の研究を高めるための率直な質問をいただいておりまして、invsさんからはケリー・ミネアー率いる「Three Friends」の来日情報(今となっては疾っくに過ぎておりますが)をコメントとしていただいてわけでありまして、今頃コメント承認しても時既に遅し、かもしれませんが、あらためて感謝致します。


ジェントル・ジャイアント関連の情報も、今となってはすっかり帰国されておられるでしょうからGG関連について語る時にあらためて語らせていただきたいと思うワケですが(楽理的なネタを絡めて)、特に気になったのはwutheringさんの音楽理論の側面の追究においての率直な疑問についてなんですね。だからといってGG関連情報のコメントをいただいたinvsさんを軽んじているワケではございませんので。


楽理的な話題を扱うコトの多い左近治としてはwutheringさんのような率直な質問はとても気になるモノでありまして、少なくとも、コメントの受付ですらも「間口の狭い」比較的閉鎖的な左近治ブログにおいて、見ず知らずの人間にコメントするのは勇気がいることだとも思います。

加えて、左近治の展開する楽理的側面に目を通していただいている、ということは音楽理論の基本的な知識は充分に備えている上でご質問されているのではないかと推察致します。

その上でご自身の楽理的な部分を追究することに何が必要なのか、ということは実に深いご質問だと思うのであります。


結論から言えば、好きな曲の全てのパートの1音1音聴き逃さず研究する、という姿勢が最良の手段なのであると言えるワケですが、このような捉え方で如何なる楽曲にも耳を傾けるということが重要なのではないかと思うワケです。


研究材料としての楽曲が、自身の器楽的な技術や楽理的な知識で充分補えるほどそれほど理解に苦しむことのない楽曲ならとても理解しやすい材料でありますが、概ね疑問を抱くケースというのは、自身の知識や器楽的な技術を超越していたり逸脱したフェーズにある作品を研究しようとしている時ではないかと思えるわけですな。


耳で聴いても判らない時は視覚の補助も必要な時もあるかもしれません。


そういうシーンもあれば、「和声的な感覚」、特に左近治の場合、大半のポピュラー・ミュージックにおいては相当レア・ケースなものを題材にしていたりするので、おそらくはこういう部分においてどういう追究が必要なのか!?というのは私としてもスンナリ答えられるモノではないのであります。


というのも、和声感覚の場合、個人の嗜好具合も千差万別なのでありまして、自分の感覚が他人と一緒というのは、私の経験においてもそこまで似通っている人というのは少ないモノでありまして、嗜好具合が似ている、とか偏向具合が似ている、という人には多く出会うワケですが、これまで自分のバンドで共にしてきた多くの人間を見て来ても、人というのは千差万別なので、こればかりは何とも言えない部分があるんですな。


ただ、ひとつ言えるのは、自分の嗜好するジャンルや嫌悪してしまいがちなジャンルで聴き方を大きく変えることなく、可能な限りニュートラルに音楽を捉えるというコトが最も重要なコトではないかな、と思うワケです。


例えば、とっても判りやすいポピュラー・ミュージックばかり聴いている人が、フリー・ジャズを聴いた時、ニュートラルな感覚で受け止めるコトが可能なのか?というと、おそらく大半の人は受け付けないのが実情ではないかと思います。しかしながら、それでも「ニュートラルに聴く」ということが重要でありまして、和声感覚を鋭敏にするのは、手っ取り早いのはやはりジャズの世界ではないかと思うのであります。無論、聴くに値しないようなジャズだって存在してしまうのも確かなんですが(笑)。


そういうコトに加え、左近治の場合、通常の枠に収まらないような楽曲を例に出したりするのですが、だからといってアウトサイドの音が珠玉のように連なる楽曲や調性から大きくハミ出る音を散々紹介するからといって、そのハミ出てしまう音の作法を知らずに闇雲に音を出してしまうと、こっちから先に覚えてしまうのは非常に危険を伴います(笑)。これを後ろ盾にして作法も知らずに音を出すと、もはやメチャクチャです(笑)。猫が鍵盤の上走りまくってくれた方がまだ「情緒」があるかもしれません(笑)。


おそらくは、そんな作法(アウトサイドな音の世界など)を身に付けるまたは感覚を磨きたい、というコトまで飛躍でき得るご質問だったのではないかと思うのでありますが、この「作法」という部分においては、著名な人のフレーズを何万回真似ようが引用しようが、絶対に作法としては身に付かないと言っても過言ではないでしょう。

それらの音の分析こそ必要なプロセスではあるものの、集中して聴かなければならないのは「背景のアンサンブル」。さらにそのアンサンブルに乗っかる旋律の一部始終。

コルトレーンやマイルスのフレーズ研究をしようとも、そのフレーズを分析するのは当たり前のことで、重要なのは、そのフレーズがどういうアンサンブルにおいて発せられている音なのか、ということを逐一読み取らないといけないワケです。


初めて聴く曲でも「俺ならこういうメロディにするぜ!」とかイメージして同じ音を共有したりした経験、こういう経験を持つ人は多いと思います。

難しいかもしれませんが、例えばジャズにおいてもそのような感覚で「共有」できるようにイメージしながら聴いてみる、ということが重要なんですな。


あまりにジャズに疎い人だと、どういう情緒を持ってしてイメージを共有でき得るモノか!?と苦悩されるコトでしょう。

その苦悩を痛烈に感じる人ほど、自身に備える(共有し得る)ボキャブラリーが乏しい、ということを実感しているのでありますが、誰しも自分が可愛いので、自分のボキャブラリーが乏しいというコンプレックスを抱えるよりも、理解を超えた音楽を嫌悪してしまう方がラクだと思う人もいるんですな(多くの人がこうです)。


インプロヴィゼーションの嵐の中で、初めて聴くジャズの旋律にどれほどイメージを共有できるでしょうか。

コルトレーンが奏でるフレーズと自分のイメージする音が同じだった!


おそらく音価が長く、解決感をすぐに読み取ることが可能な場合だったらこの手のイメージの共有は容易い方でしょう。しかしながら、この「共有」というのはとても大事なコトでありまして、忘れてはならない感覚だと思います。ジャズに限らず。


舌を電子顕微鏡レベルで確認したとして、誰もが同じように備えているような、そんな味覚のレセプターにスッポリ当てはまる「型」というのは、誰もが備えているであろう「ドレミファソラシド」の感覚だと思うんですよ。

この「型」こそ同じモノ使っていても、ジャズの場合だと日本国内でドル札使うかのように、まったく別の「型」を導入したりします。元々の型というのは誰もが備えているはずのシンプルな型であるというのに、使いどころが違う、と。


それどころか、誰もが備えているような型とはまったく異なる「型」を導入することだってあるワケです。


つまりは、自分自身が幼少の頃から有していたはずの「型」との払拭&訣別があって、初めて他の型を受け入れることが可能となり、ここから先が「ニュートラルな感覚」の入り口なワケですね。


ジャズの場合、音を多く詰め込んでいるコトが多いので、情緒という理解を得る前に音が過ぎ去って、ほぼ雰囲気だけで聴いているジャズ・ファンだって多いと思います。


その情緒を理解しやすいのは、民族的な音楽やらが判りやすくなるワケですが、小難しい音でも音を詰め込まずに「じっくり」と聴かせてくれるものが多いので、ある意味ではジャズよりも情緒を得やすいだろうと思います。音価が長いが故に経過音として収まらず、とても特異な和声を得ることも往々にしてあるコトなので、場合によってはジャズよりも「ハード」な和声を耳にすることもあるでしょう。


こういう要素を採り入れている音楽を聴くことが早道に繋がるのかもしれません。故に実験的な音楽の多くは、ひとつのジャンルにとどまることのないような世界に行き着き、それが場合によってはプログレかもしれませんし、ジャズ・ロックかもしれませんし、レゲエかもしれませんし、ワールド・ミュージックかもしれません、ってコトなんです。


こんな感じでお判りいただけたでしょうか!?まあ、こんな感じでお許し願えればな、と(笑)。


次はGGについて語ってみますか!