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ようやく秋深まる [楽理]

暑がり左近治、ようやく涼しさを感じるようになってきましたが昼間はまだまだ汗ばんでおります。なにせ夜のこと考えて少々厚着しようモノならワキ汗ベットリの毎日です(笑)。

まあ、真夏と比べれば制作意欲も沸いてくるモノでありまして、いざ制作に励もうとするとお蔵入りのニオイがプンプン漂う進捗状況のよろしくない曲達を見つけては溜息混じりに渋々作るという始末。

新しいアイデアに着手したいばかりに集中力が散漫してしまうという、まるで子供のような扱いにくいてめえのココロに、この左近治も呆れ果てております(笑)。

そんなくたびれた左近治を癒してくれる曲が、ヒンデミットのオーボエとピアノソナタ第二楽章。

第一楽章の方は以前にもエレクトロなアレンジでリリースしたことがありましたが(笑)、第二楽章の方はあまりに凄過ぎて手をつけることなどおこがましいくらいです(笑)。

この曲から学ばせていただいたコトはベースに非常に役立つヒントがありまして、それはドミナント上で全音上のリディアンのアプローチといいますか、そういう応用が利くヒントが隠されているんですな。

「テケテッ・テッ・テ〜〜〜♪」

という、先の第二楽章のオーボエのフレーズ(←判る人ならこの形容でどの部分かお判りでしょう)で、こういうモチーフがあるんですが、

「F#音→G#音→A音→A音→Bb音」というモチーフが短三度ずつ上がって、3つ目のモチーフの最後の音が「E音」でペダルになるところのピアノのアプローチがもの凄いのはお判りになっていただけると思うんですが、このオーボエのE音のペダルが結局はEメジャー・トライアドに解決するところの世界観が凄いんですね。

「嗚呼、ヒンデミット様。あなたは一体いくつの調性の世界をお見せになってくれるのですか!?」

まさに、左近治の心境はこんな感じ(笑)。卒倒しそうなくらい酔えます(笑)。パワーコードくらいしか耳の習熟度が達していないのに著名なジャンキー・ミュージシャンに憧れて薬物に手ェ出す輩にこのフレーズ聴かせたら「カッキーン!」と覚醒しちゃうんでしょうな(笑)。レセプターから二度と離れぬような分子構造(笑)。

形容するなら、万華鏡はいくつもの幾何学的模様を見せてくれますが、万華鏡どころではなく、これはもはや「モーフィング」の世界。一連のフレーズの間に見せてくれる様々な水面上の紋様のモーフィングで、それが一気にEメジャーで開けるような世界観。どういう感性を持っていればこういう曲を書く事ができるのか。

ま、そのEメジャーに解決する直前のピアノの右手がミクソリディアンだとすると、左手パートは全音上のリディアンを想起することができる、と。ミラー・モードやん。


とまあ、ヒンデミット先生にはこういう風に学ばせていただいていたのでありますが(ここ最近知ったというのではなく)、秋深まるこういう時期にはついつい聴きたくなってしまっていたという左近治。

ここ最近の楽理的な話題においてもリンクできると思いましてついつい述べてしまいました。

興味のある方はヒンデミットのOboe and Piano Sonataの第二楽章をiTunes Storeで探してみてはどうかと思います。視聴部分はその部分ではありませんけどね(笑)。楽理面でも曲調においても購入して決して損はないと思います。