SSブログ

ソフト音源をHeavyに使う [制作裏舞台]

扨て、前回はDAWアプリケーションの制作環境、すなわちサンプルレート周波数の設定如何によって音は全く違うモノなのだということを検証したワケですが、あらためて言いますと、同じプラグインやソフト音源のパラメータを用いているのに音の変化というのはあまりにも大きい、という事を知ることが重要なのでありますな。

というのも、前回のブログでは制作環境においてサンプルレート周波数を使い分けているものの、最終的にはいずれのサンプルレート周波数を用いようが16bit 44.1kHzにしているという所に気付くのが重要なんですね。「どのみち16ビット44.1kHzにするなら最初から44.1kHzを選んでも問題ないだろ」と思ってしまうのはかなり無理があるかな、と(笑)。まあ、人それぞれですけどね。飲酒運転厳罰化されても横行しているような世の中ですから、色んな人がいるのもアリかな、と。

自分で試せる環境があればすぐに判りそうなものですが、実際にそういう環境にあって違いが判らないのならどこかに問題があると認識しなければ鳴らない時ですね。こういうことを受容できる判断が大前提で、妥協をするしないはその後決まるというワケですね。知らず知らずの内に妥協してしまっているような環境なのにやたらと崇高なフェーズを目指すのは無理があるかな、と。カセットテープで数回ダビング重ねた音をどれだけ弄ろうが、マスターの品質を超えることはないのは当たり前田のクラッカー(笑)。でも、そういう矛盾を抱えてしまっている人ってかなり多いのも事実なんですね。

ま、そうして高ビット&高サンプルレート周波数を選択して制作に勤しむとしても現実問題としてマシンスペックに左右されるワケでして、自ずと高い負荷に直面したり、より高い処理能力を要求されてしまうのであります。

マシンスペックにそれほど左右されないようなソース、ソフト音源を鳴らすのではなく普通にオーディオトラックを録音するにしてもこういうシーンではHDDに負荷がかかるワケですな。うまい事無音部を削除しないといけなくなったり。まあ、エフェクトプラグインにしても高い負荷がかかるものも珍しくないのが現実でありますが、音を作る上で極力妥協はしたくないというのが人情でありましょうし(笑)、自身の環境を言い訳に妥協ありきではハナシにならないのであります(笑)。

ソフト音源の多くは正直なところ、分散処理という面でそれほど最適化されているとは思えないのが現状。改善の余地は充分あります。

もちろん物によってはマルチコア&マルチCPU対応になっていたりするものもありますが、まだまだ改善の余地はあると思います。すなわちソフト設計側の「妥協」によって制作サイドが割を食っているというのが現状なんですな。だからソフト音源の多くは高負荷が付き物だと無理矢理理解せざるを得ないという側面があるワケです(笑)。

Macの場合、Panther時代くらいだと主要DAWアプリケーションがOS Xに対応した程度の動きでしかなく、OS9環境で使っている人がかなり多かった時。「そろそろOS Xに移行する時かな」と感じさせる時代でしたが、Panther自体がジャーナリングをOFFにすることが可能だったため、メーカーがアナウンスしてもいないのに微増のパフォーマンス向上を声高に代理店側が強調することでジャーナリングをオフにしたままキャッシュやSMP処理などの整合性が保たれなくなってエラーを頻発させたり(この原因の多くは安価メモリや安価HDDドライブにも原因があります)、データがエラーになって読み込めなくなったり、OS全体のアクセス権の修復すらままならない状況を改善できぬまま問題を顕在化させてOSをアップグレードしている人も実に多いワケですね(笑)。

問題を抱えていようがいまいが、ソフト音源やエフェクトプラグイン単体での最適化はもとよりIntel MacだってG4やG5シリーズの「あれだけ低クロックだった時代」でも、DSP処理には定評のあるPowerPCとAltiVecの最適化で結構な処理を実現していたことを思えば、Intel Macはまだまだ余力を残しているなと感じさせます。まあClassic環境は切り捨てられているのだし、今でも相当なパワーでブン回せるMac Proですが、さらなる余力を残していると思わせてくれるだけでも物欲が高まるというモンです。

「スピードこそが命!」と言わんばかりに、内張り剥がしてエアコン外して、触媒まで取ってしまった直管マフラーで、ゼロセン(=0→1000m)数回走る程度のガソリンしか入れない車で高速道路入ってしまう人はまずいないでしょう(笑)。妥協する所は間違えずに、前向きに音作りに励みたいモノであります。