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心地良い倦怠感みたいな [制作裏舞台]

副交感神経が刺激されるとでも形容すればよろしいでしょうかねえ。

例えるなら、日曜日の朝の目覚め。

少し長目に寝てしまってもうすぐ昼がやってきそう。特に何もするわけではないのだけれどもなんとなく想いにふけってみる。

メールも特に打ちたくはない、なんとなく一人で居たいのだけれども、好きな異性に今すぐ逢いたい。

そんな愛する人を思っていると楽しいこととか幸せな気分に酔いしれる。そんな自分を独り占めしたいものだからもう少しのんびりと時を過ごしてみたい。

気付いてみたらもう夕方近いよ!

みたいな日曜日を送った人いらっしゃいませんか?


充足感に満ち溢れているのであれば、そういうのも日常に取れ入れて自分だけの領域を楽しんでリラックス、と。特に急いでいるわけでもなければ、のほほんと過ごして心はどこか癒される。

とまあ、そういう感じが表現されているような曲とでも言えばイイのでしょうか。先週、今週とリリースしている「パパとムスメの7日間」のBGMは、ドラマ本編でも流れていた上質なラグタイム・ピアノの曲ですね。

この曲は、往年のTBSの料理番組「料理天国」のテーマに使われた「ワインのおいしい飲み方」をも彷彿させるし、ドラマのメインタイトルのシーンで流れるブラスの曲はもはや「ザ・ベストテン」のオープニングすら感じさせるような雰囲気。かなり計算されているなあと思ったものであります。加えて、サントリーさんの冠スポンサーであったのも印象的で、劇伴系外国人作家としてだけでもなくその後評価されたマーク・ゴールデンバーグの手掛けるCMも多く見ることができた番組でありました。今の時代で言えばNick Woodあたりが同じようなポジションでありましょうか。KIRINさんのPassionが有名ですが左近治が個人的に好きなのは、昨年辺りのハーゲンダッツのCMで外国人女性のヘタウマ系ニュー・ウェーヴを思わせるCMの音楽が好きでしたねえ。またもや脱線する左近治です(笑)。

ハナシを戻しまして、特にラグタイム風の曲は実にあのドラマと新垣結衣にマッチするといいますか。「いきなり黄金伝説」でもラグタイム・ピアノを聴くことができますね。

「パパとムスメ~」の方はドラマのみならず他の放送局でもBGMとして耳にすることが多いのでありますが、ドラマ用の曲として久々「大物」に出会ったような気がします(笑)。というわけで、左近治は先週のマリンバとスティール・ドラムでアレンジしたモノと、今週はオリジナル通りのピアノでリリースしました。今週は2バージョンありますね。先週のスティール・ドラムのパートは、音程差の違いによってダブル・ストロークとシングル・ストロークを使い分けているのはお判りいただけたでしょうか!?(笑)。

昨年のドラマで個人的に興味深かったドラマサントラ系の音楽は「パパとムスメの7日間」と「モップガール」でありました。バラエティ系となると「プープー星人」のSE(笑)。

劇伴系も面白くなりつつあるのか、左近治もよくあるジングル風のオリジナルを今週は3曲(EFXシリーズとしてリリース中)発表しております。

ひとつはエレクトロニカ系、2つ目がパソコンの効果音系、3つ目は「厳冬」を思わせる感じの曲(笑)。

この3曲目はいわゆるPPGやシンクラヴィア系の音をふんだんに使用しておりまして(笑)、80年代のTears For Fearsみたいな感じで作ろうと思っていたら、いつの間にかどこかの放送局のドキュメンタリーシリーズを彷彿させるような曲になってしまいまして(笑)、もはや厳冬の北アルプスという過酷な環境で子育てをする「ライチョウ親子の密着映像!」(笑)というような雰囲気すら感じさせてくれます(笑)。

合コンでも「豪速球のみ、変化球一切なし!三振させてナンボ」みたいなスタンスで彼女いない暦数十年とかですね、そのクセ風俗街に足を運んで水商売の女性に説法語るみたいな(笑)、そーゆー人に着信音設定してあげると面白みが増すのではないかと思いましてリリースしたワケでございます。


他は、坂本龍一の「Dear Liz」のMIDIグランドオンリーのバージョン。こちらはMedia Bahnライヴを持っている方は、同時に再生していただくと「ほぼ」寸分違わぬ尺で再生できるようになっております(笑)。

もうひとつの「A Tribute To N・J・P」はCoda部分のマイナー・メジャー・サウンドを楽しんでいただければな、と。こちらもMedia Bahnライヴと尺はキッチリ合わせております。先週のバージョンでもそうですが、実はさりげなくチャップマン・スティックを用いている、という所がコダワリの部分でしょうか。制作過程においてはスティックのメロディ弦の音が立ちすぎるんで、それを抑えるのに少々苦労しました。「立つ」というより「抜け」が良すぎるとでも言えばイイでしょうか。

このアレンジは、ジェントル・ジャイアントの「Experience」と、フランク・ザッパの「Inca Roads」をヒントに得ておりまして、ポリリズム感を演出するのに役立てました。着メロ3&4和音のデビュー時からリリースしていた曲なので、左近治自身の思い入れというのを感じとっていただければな、と。当時も頭ン中はこういうアレンジが浮かんでいたものの、表現できる音はなにせ「3~4音」(笑)。いくら結合差音を意識させるにしても和声的に無理がある部分は多し(笑)。もはや対旋律でモードを強制的にでも示唆させるようではないとなかなかこういう特殊な響きを構成音の少ない音で表現するのは非常に難しいものでありました。

今ではそういう制約がないからこそのびのび制作できる、と。

まあ、今週は何と言っても私のお勧めは「パパとムスメの7日間」ですか。こちらもオリジナルと尺を合わせております。原曲の強いホンキートンク感ほど演出しておりませんが、上と下とでズラしているセント幅は変化させていて、それを薄く混ぜております。もちろんその部分の位相をズラしつつEQカーブもメチャクチャ細かく設定しております。これが見えない部分のコダワリの部分でしょうか。

最後に、余談ですが、NI関連アップデートしたらこんなエラーが(笑)。直りましたけど(笑)。

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