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バイ・モノラル [制作裏舞台]

バイモノラル録音に私が初めて出会ったのは、そうですねー、サディスティック・ミカ・バンドのライヴ盤でしたでしょうか。レコードには「バイモノラル録音」と注意書きがしてあり、つまるところ「疑似ステレオ録音」ってぇこってす。「バイノーラル」と混同してはいけませんよ(笑)。

このレコードを手に入れた理由は「何かが海をやってくる」における後藤次利のスラップが聴きたかったから。当時のベース小僧はこのレコードを持っている方も多いのではと思います。

ベースの5フレット付近をセーハ気味にミュートしつつ、セーハしていない他の指でネック側を叩く左手と右手のthumpingの組み合わせのE一発系のお手本リフ。何がスゴイって、この年代でこれだけのリフ聴けたのは当時は後藤次利くらいのモンでした、あとはこのアルバムのイイ所は「塀までひとっとび」が収録されている所。

ヴェルヴェット・アンダーグラウンド&ニコに触発されているであろうミカの写真を撮りまくりながら奇声を挙げていたりと(笑)、結構kinkyだったりするんですが、時代を感じさせますな。

なんで今回バイモノラル録音についてなのかといいますとですね、すっかり忘れていたリリース楽曲用のコメント(笑)。コレ語らなければウチのブログの存在意義は無いに等しいので(笑)、語っておこうかなと思いましてですね。

ウチは制作裏事情を語る上でDAW関連の話題も多くなるんですが、ウチはDAW用のブログではないので(笑)。ケータイの小さい画面ではブラウズしにくい、とても収まるワケないし(笑)、仮に収めたとしてもこれだけ長い文章読む気失せるだろ!(笑)と思ってそれをネット上で補完するようにしたのがそもそもの始まり。

とゆーワケで、まずはバイモノラルについて。

あなくろ本舗ではオリジナルジングルと併せて「クリムゾン・キングの宮殿」をリリースしております(笑)。今まで着メロ時代においてもリリースしなかったのが不思議なくらい。バイモノラル風の音にしているからココで語ろうかな、と。

例えばLogic Proに内蔵の「Stereo Spreader」というプラグインは、左右両チャンネルのパノラマを相対的に周波数帯域を増減できるようにしてステレオ間を演出しようとするプラグインであります。グラフィックEQでアレコレ弄るよりかは位相が揃うので理想的なんですが、素子数の多い2chのグライコでチマチマ弄りながらステレオ間を演出するってぇのは結構基本的なコトなんですな。ある意味グライコの重要性を今一度再認識したいところであります。

左近治は今回「クリムゾンキングの宮殿」においてStereo Spreaderを使用したのではないんですが、バイモノラル風でありながら他の音像の分離間を演出しながら、古いシネマ音楽系の世界観を出そうかな、と(笑)。この手の音はニーノ・ロータの「La Dolce Vita」(=甘い生活@プロ野球ニュースのテーマ)でも試しましたが、詳細についてはナイショってコトで(笑)。




古いS-1000用のサンプルライブラリーを引っ張りだしてメロトロンのサンプルを使ったのは明言しちゃいます(笑)。コンバートには今回Kontaktを使用せずにEXSにてコンバートしました。それには深い理由がありまして(笑)、メロトロンの「ヘロヘロ」なランダムな感じを演出するにはKontaktよりもEXSの方が手っ取り早いだろ!というのはユーザーならすぐにご理解できると思います(笑)。元のサンプルだってヘロヘロ感は出ているんですけどね。キー・リリースとノート・オフ・ベロシティに用いるサンプルアサインもEXSの方が今回は使いやすいかな、と。

メロディ部のフリップ先生のアコギのハーモニクス音は他の音で代用しました(笑)。でもケータイで聴くとおそらくその感じがなかなか伝わらないのではないかとは思うんですが(笑)、ここが着うたの痛い所ですな。

みなさんもご存知だとは思うんですが、着うたのビットレートは機種によって様々です。尺を長く取りたければかなり低いビットレートにせざるを得ないのが実情です。でもまあ45秒程度ならビットレートを稼げる場合もあるんですが、ケータイの機種によっては高いビットレートは再生できないので、おのずとダウンロード可能なファイルは低めのビットレートを使っている、というユーザーもいらっしゃるワケですね。より高いビットレートで聴きたいとなっても、ケータイ通信事業所が制約している壁というのもあるんで、それはもう高いビットレートでの着うた再生が可能な機種かキャリアを選択していただくしかないのであります(笑)。

とはいえ通話品質よりかは遥かにイイ音なんだから(笑)。ある程度は我慢してもらう必要があります。

あんまり低いビットレートだと、高周波数帯域にかかっている空間系エフェクトの揺らぎ方がおかしく再生される場合もあります。殆どの方は気付かないかもしれませんけどね。たま~にそういうコトに遭遇してしまうんですよ(笑)。作っている側だからこそこういうハナシをしちゃうんですが。

ま、なんだかんだ言って「クリムゾンキングの宮殿」で一番こだわった部分は、今回はドラムかな、と。エレクトロなビートも付加させていますが、いわゆる原曲通り系の音の部分ですかね。スネアとキックは結構神経使いました(笑)。デッドだけれども生感を残して、古い録音にあるローファイと呼べないけれどローファイ感がある、みたいな(笑)。こちらもプラグイン関係は今回はヒミツとさせていただきます(笑)。

バラして問題の無いようなtipsについてはオープンな左近治なのでご理解いただけますようお願いします。

オリジナル楽曲の方はオーバーコンプ気味のスラップ・リフ(笑)。実はこのコンプ、「クリムゾンキングの宮殿」でも使いました(笑)。ココにヒントがあるってぇコトで今回はお許しくださいね、と。

悟生楽横町の方はまた次回以降(笑)。