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I Have the Touch [たわごと♪]

我らがピーター・ゲイブリエル先生の曲名ですが、今回は別に先生の話題ではありません(笑)。唯単に「touch」に引っ掛けているだけのコトなんですが、その前に、本日リリース曲の内、すっかり「千のナイフ」について全く言及していなかったコトに気付いたので、とりあえずはまずその補足から語ることに。

千のナイフのイントロ部分ですが、のっけから、人間の聴覚において一番耳に付きやすい帯域を敢えてリジェクトさせたブレイクビーツから入ります。このリジェクションは60dBほどリジェクションさせているんで、結構ガツンと削っております(笑)。

で、4度音程を活用した四声リフ(鍵盤上では2声)のパラレル・モーション。ココはやっぱりポリ・ムーグの音じゃないとアカン!と思い、それ系の音で定位はセンター配置。このムーグのブラス・サウンドは若干デチューンさせていますけど、デチューン幅はそんなに大きくしていませんので、結構スッキリしているのではないかと。

それに絡まる複数のパッドで、白玉パッドとシーケンス用のパッドで味付けをしております。ステレオ対応端末では、これらのトラックが一番恩恵を受ける部分ですが、モノ端末においてもオケの存在感と広がり感を演出するために普段とは少し違うエディットを施しております。

じゃあ、なぜ他の曲でそういうことを試さないのか?というコトに関しては多くを語らず(笑)。他の曲とは違う意図があって、目一杯活用させるには述べることの出来ない技があるんです(笑)。

とまあ、着メロ時代から遡っても私が「千のナイフ」を手掛けたのは初めてなので、ご要望があれば別のパターンも色々作ろうと思っています(笑)。これがいつになるかは保証できないんですけどね。

久々のYMO関連曲でもありますが、他のYMO関連曲も制作中ですのでお楽しみに。


なにはともあれ、こういう曲を作るにはDAW環境が必須となってしまった左近治ですが、パソコンをベースとした音楽制作環境というのは、鍵盤楽器という入力方法と、パソコンのキーボード&マウスが殆どメインの位置付けになってしまっていて、どんなに編集や操作が楽になったとはいえ、それらの親和性からなかなか脱却できずにいるのが現状なんですね。

強いて言うならそれらに加えてMIDIコントローラーやDAWコントローラーなどが次候補として挙げられるでしょうが、これらは唯単に従来の入力方法を手助けできるだけであり、代用できるものではないんですね。

私が望むのは、以前にもiPhoneネタで語りましたけれども、やはりiPhoneの『タッチインターフェース』を用いた、別次元の入力方法なんですね。

例えば、DAWコントローラーが重宝されるのは、やはり物理的なフェーダーやらツマミによる操作性で仮想ミキサーを操作できることでもあり、それらをMIDIコントロールによって操作することも可能なワケですが、パソコンのキーボードを用いなくともマウスだけでどうにかなるシーンが多いとはいえ、クリックは必ず必要で、その他に鍵盤やらその他のコントローラーというのを結局はアレコレ操作しなければならないので、それらの操作の選択が増えれば増えるほど、パソコンが強いる「クリック」という動作が実にもどかしいのであります。

そこで、iPhoneの用なタッチインターフェースを応用するとどうなるのか、というと、例えばパソコンのキーボード上の丁度十字カーソル用のキーのスペースを活用をして、トラックパッド風なものを配置させて、そこを物理的に触ることなくiPhoneのようにフリフリすると操作できるようなハードウェアの出現を心待ちにしているわけであります。

そのフリフリだけで、何十トラックにもおよぶフェーダーを選択して、実際に触ることなくコントロールできるとなると、もはやDAWコントローラーすら不要になってしまいかねない操作性が待っているというワケです(笑)。クルクル回転させたりとかね。ジョグダイアルのようでいいし、回転ノブ系であってもイイし。

それらを操作しながらクリックが必要な時も、マウスに手を移すことなくそのタッチインターフェースが採用されている部分で操作できれば、DAWの世界だけでもさらに応用が広がるという魅力を備えているのがAppleのタッチインターフェースですね。

似たようなコト、サンレコの戸田氏も書いていたような気がしますが、DAW環境における入力方法は、現状では結局パソコンのキーボードと鍵盤の親和性になってしまっているのが現状。手は2つしかない(笑)。そこにマウスが絡むからややこしくなる、と。トラックボールとマウスは結構操作性の性格は変化させてくれても、ブレーキ踏みながらアクセル踏んでハンドル操作しながらサイドブレーキも使うかのような(笑)、そういう操作の例に形容できると思うんですよね(笑)。まあ、若かりし日の左近治は谷田部で清水和男さんに手ほどきを受けたコトもあるんですが、そんなハナシはさておき(笑)、つまり、多くの操作をもっとシンプルに、且つ的確に操作できるような世界が欲しいワケですよ。そうするだけで作業はもっと円滑に進められます。

もっと言ってしまうと、先述のタッチインタフェースをトラックパッド風ではなく、キーボードの四隅にセンサーがあるだけでキーボード上をフリフリしてもかまわないワケで、こういうセンサー形にすれば、そのセンサーの精度が高ければ、目に見えないキーボード上を「弦」として捉えて、その付近をフリフリするだけでギターのカッティングやらピッキングが出来てしまうような可能性をも秘めていまして、楽器を嗜む人なら手先は器用でしょうから、マウスの動作やタブレット使ったり、一所懸命マウスドラッグさせて画面上の仮想ギターを演奏するよりももっとマシな入力形態の可能性すら秘めているワケですね。

Leopardリリースまでおよそ2ヶ月。こういう変革を私は待っているんですけどねえ。iPhoneのもたらす新しいUIは、LeopardのCoreAnimationの機能などによってデスクトップの世界においてもメリットを享受できるようになってほしいですな。

後は五線譜への音符の配置をタッチインターフェースにしたり、DTPなどではカーニングやらテキストボックスの連結、あるいは画像ボックスへの配置をグラフィカルに持ってくるように出来てしまったりとか。ある動作において消しゴムツールに変わったりとか。

イベントリスト上の複数のイベントを複数の指で異なる動きで増減させたりとか、思い付くだけでもこれだけ可能性が拡がります。ある意味、ツールパレットを用いているソフトはツールパレットすら必要なくなるほどの操作性の変革が起こり得るのではないかと思うわけです。