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とことん親バカぶりを発揮するッ! [クロスオーバー]

子煩悩というお行儀の良いコトバなどかなぐり捨て、トコトン親バカにさせてくれる気持ちは、我が子を持つ親の気持ちとして当然で、そんな気持ちを露にして何が悪い!と言わんばかりに親バカぶりを発揮してもらおうかな、と思いましてですね、そんな気持ちをテーマに制作した曲があるんですよ。リリースは来週ですけどね(笑)。

リチャード・ティーの名曲『Virginia Sunday』。

いわゆる、「ローズ」と呼ばれるエレクトリック・ピアノによる美しいセミ・バラード曲ですね。


左近治は調性が希薄な楽曲を嗜好するとはいえ、メジャー・キー(長調)では変ホ長調(=E♭メジャー)の調が最も好きなんです。

ベースやってると大体はEm(Eマイナー)だとか、シャープ系の調号のキーが弾きやすいため、そういう嗜好性になりがちなのが初心者(ベースの)によくある例。私の場合調号がフラット系の楽曲を嗜好することが多かったため、ベースを弾くにあたっては開放弦を殆ど使うことが無いという(笑)。


で、「Virginia Sunday」。


幼い我が子に音楽の良さを伝えたい

バイエル卒業したら、こういう和声を聴いて和声の美しさを知ってもらいたい

ウチの子、飲み込みがイイみたいで人様とはチョット違った音楽に興味を持ってもらいたい


というような、こういう親心を抱いている方にオススメできる曲がコレだと左近治は思っております。

とはいえ、ソナチネやソナタのピアノレッスンを受けている子においても満足される曲であることは間違いないでしょう。

それはですね、それらのクラシック系のピアノレッスンでは決して知ることのできない「ヴォイシング」(=和声の構造)の美しさにあるワケです。


その手のレッスンでは、どれだけ習熟しても左手のベースパートはオクターブで補うことが殆ど。

Virginia Sundayは、ジャズとまでは言えないけれども、充分にジャズの入り口を提示してくれる曲でして、ジャズの基本とは左手の7度のヴォイシングが最たるモノだと思っております。

また、左手で弾く音と右の特定の音との長七度(時には半音)の隔たりを如何にして巧くちりばめるか、それがジャズの基本だと左近治は思います。


通常、レッスンで習うような曲では現れない音、それは変化形という形で楽譜に表れ、それらの特徴的な音が、実はどこかの音と7度の関係を作っていたりするものです。


その巧みな「ヴォイシング」は、いきなり白玉でそのコード(和声)をガツン!と弾いてもですね、耳が幼いと和声の良さを捕らえきれないと思うんですね。ただ、この曲「Virginia Sunday」のように、長音ペダル(=サステインペダル)を使いながらアルペジオでなぞってくれると、音を追いやすく、和声構造の隅々まで認識することが容易になるので、この曲は低年齢の子たちにも格好の作品だと左近治はオススメするのであります。


なにせ鍵盤弾きではない左近治ですら情感豊かに弾いてこうしてリリースできるわけですから(笑)、曲そのものの難易度は低いです(笑)。ただし、和声の美しさの方を重視してもらいたいと思うのがVirginia Sundayなのですね。


この曲を覚えることによって、オーギュメントという「フラット13th」の音、すなわちオルタード・テンションという音の一部を覚えられし、左手の七度の使い方やら、長音ペダルを用いざるを得ない和声の貪欲なまでの追究、セカンダリー・ドミナントの美しさ、メジャー7thの美しさを理解できるということに役立つことでしょう。


惜しむらくは、この曲は私の知る限り楽譜が無いこと(笑)。ただ、この曲を聴音できないようでは将来は不安ですな(笑)。

少々厳しくも、幼い子供に聴き取らせてみてはどうでしょうかね。労力が必要とされますが、その労力を吹き飛ばしてまで音を探りたくなる、そういう名曲が「Virginia Sunday」なのです。

この曲の詳細については、またリリース日にでもあらためて語りましょうかね、と。