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甘い生活 ~La Dolce Vita~ [たわごと♪]

既にリリースしているのでご存知の方もいらっしゃるでしょうけれど、近々リリースされる「甘い生活」はですね、よりラウンジ・ミュージック感を出したというか、まあステレオ機器でリスニングするような時に向いているようなミックスをして、アンサンブルも追加したバージョンという位置付けでして、曲の終わりも原曲になぞってリスペクト・アレンジ、と。

既にリリースした方はRIAAカーブとヴィンテージ系の処理を施してあるんで、かなりローファイに仕上がっているワケですが、今度リリース予定の方はローファイ感は多少残しつつもチト違うぞ、と。

この曲はですね、佐々木信也が司会を務めていた時のフジテレビ系「プロ野球ニュース」のテーマ曲だったワケですね。

1976年当時ですと、まだプロ野球放送が午後7:30からというコトもあった時代ですよ。昭和52年にプロ野球ニュースは始まったと記憶してるんですけどね。その記憶を前提に語っております(笑)。

昭和52年、プロ野球中継は到底尺におさまりません(笑)。元広島東洋カープの古葉監督が用いたとされる「ジリジリ戦術」で試合が長くなっていった時代の始まりです(笑)。

テレビで最も速く知るコトの出来た当時の時刻はですね、日テレの午後10:54から始まる、ほんの数分のスポーツニュース。それでフジテレビにチャンネル変えると、午後11:15から佐々木信也のプロ野球ニュースが始まった、というワケであります。

長嶋さんが現役時代はプロ野球中継なんて午後8:00からの1時間番組だったワケですからね。そうは言っても人気凋落が著しいプロ野球、現在ではすっかり中継すらままならないような状態でして(笑)、私左近治も90年代のヤクルト黄金期を最後に久しくプロ野球を見ておりません(笑)。

ですけれどね、それまでの間のプロ野球は本当に面白かったですよ。私が本当に心奪われたのはですね、昭和52年の後楽園での巨人×阪神戦での末次の逆転満塁サヨナラホームランですかね。

中継そのものは尺がおさまりきらずにもちろん結果なんぞ知ることは出来なかったワケですが、10:54のスポーツニュースでその結果を知った時の喜びが大きく寄与していたと思います。あの興奮度は現在においても五本の指に入るほど(笑)。

そしてそれから1年くらいでしたかね、加藤初が怪我から復帰、と。このニュースもスポーツ観戦興奮度五本指に入る喜びでした(笑)。

それらを超える興奮度というのは、サッカー日本代表W杯初勝利、ドーハの悲劇、日本vsイランのW杯初出場を決めた試合、ですか。


ハナシが長くなってしまったところで、本題に戻りますか。

この曲はですね、iTunes Storeでも見ることができますが、そのバージョンが最も「プロ野球ニュース」のテーマに近いバージョンではないかと思います。プロ野球ニュースで使用されていたモノは、恐らくスタジオ・ミュージシャンによるオリジナル・アレンジだったのではないかと思うんですね。

「バージョン」と述べたのは理由があってですね、実はこの曲はNino Rotaによるオーケストラの三部構成の組曲の一部というのが真の姿でありまして、このテーマ部は組曲に第二楽章の所なんですね。だいたい2分弱の短い楽章ですけど。

プロ野球ニュースの他にも90年代前半に、記憶が曖昧ですが国産車CM(確かトヨタの1BOX系のCM)にも使用されていたコトがありました。

ま、兎にも角にもこのテーマ部(プロ野球ニュースのテーマとしての)で重要な位置付けとなっている音はグロッケンやハモンドでありますね。

それと大きくプリ・ディレイを取ったリバーブと著しく高域のロール・オフの激しい「やまびこエコー」(笑)。やはりこれらがキモとなります。

前回リリースしたバージョンは、こういったキモ部分に加えてヴィンテージ的な音にするための工夫を色々施しておりますが、その辺に関しては言及しないでおきましょう(笑)。ヒ・ミ・ツ♪


60年代頃は、如何にしてハモンドで多くの音を作るか、という「エディット」が重要でして、それこそパーカッション・スイッチだけ用いてエレピ風の音作ったりとかですね、意外とハモンドはバリエーションが豊富なワケです。

パーカッション・スイッチによる音の好例なんてェのは真砂の数ほどあるワケですが、私自身が好きな曲というと


「Interview」/Gentle Giant
「Out of the Roundabout」/Premiata Forneria Marconi
「Kabala」/Patrick Moraz


とまあ、こんな感じですか。またまたプログレばかりですね(笑)。クラシカルでアカデミックな響き以外はプログレと認めない方々もおられますんで(笑)、上述の曲たちはそれと比較するとプログレっぽくないんですけどね。

そうそう、たまにはYMOネタも絡めてみるとですね、坂本龍一の弾くハモンドって結構イイプレイしてるんですよ。

例えば「La Rosa」とか、カクトウギ・セッションの「Gonna Go To I Colony」やら「今日、恋が」なんてェのが代表的ですか。プレイがどうのこうのではなく、ドローバーのセッティングが好きですね。

他にも「Elastic Dummy」のポリ・ムーグでのシンセ・ソロなんてェのはまさにハモンドのようなフレージングや運指だったりするワケですね。16分音符のタイム感で音5ツ詰め込みました、みたいな、そんな感じのタイム感だったり。あとはYMOの「Shadow on the Ground」のイントロのDM9とDm9のシンセ・パッド音なんてェのもレスリー・スピーカーの回り出す時の音っぽかったりと、坂本龍一って実は結構ハモンド狂なのではないかと思うくらい、そっちの音のセンスを感じるワケです(笑)。

シンセの音がしない、クロスオーバーなYMOなら聴いてみたいと思う左近治なのでありますよ(笑)。