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拍子を再考する [サウンド解析]

楽曲の拍子。楽譜が読めない人でも普通は認識しています。手拍子なんてェのは最たるモノでありましてですね、その手拍子打つ曲の拍子が何拍子だろうが、とりあえず打ちやすい所を認識しているワケでありますよ。

通常、多くの人が耳にしている楽曲の拍子は4拍子が普通でして、その次に3拍子とかがポピュラーでしょうかね。もちろん、他にも5拍子やら7拍子やら色んな拍子があります。

ですけどね、それらの4拍子以上の拍子っていうのは大概は2(4を含)と3の組み合わせになるんですよ。メロディの音価が実に自然で、他のハーモニーを形成するリズムも2か3の組み合わせでなく大局的に「ノッて」いる曲というのは実に少ないんですね。

ジャズの「テイク・ファイヴ」ってェのも、メロディや和声部は実に流暢な5拍子ですが、ドラムはどことなく「4+1」刻んでますよね。

で、3拍子。ポピュラー音楽において(特にチャート物)どれだけ3拍子の曲があるでしょうか(笑)。

「4じゃなきゃcoolじゃねェぜ!」

韓流ドラマに心酔するオバさん達もおそらく同じコト言うでしょう。

3拍子をそんなに疎外するなよ、と左近治は言いたいんですけどね、ロックのみならずポピュラー音楽全般を見渡してもですね、3拍子のドラムのリフを最もカッコ良く聴かせるドラマーってェのは、私はGentle Giantのジョン・ウェザース(John Weathers)を挙げます。つーか、この人しか居ないでしょ、ってな位3拍子のリフがカッコ良いんですね。

ジョン・ウェザースの場合、「6」でノるんですよ。6で。つまり3拍子の2小節でグルーヴするワケですよ。

例えば「1・2・3・4・5・6」、と便宜上6拍子で例えてみまひょか。

ジョン・ウェザースのリフはですね、「3と5」にスネアを置くワケですよ。

たまーに「2と6」っていうのもやりますけどね。

Gentle Ginatのそれらの代表的な曲はですね、

『Just the Same』
『Interview』
『Runaway』
『Cogs in Cogs』(※最初の3拍子×5小節が1組=4分の15拍子の部分とか)

3拍子の妙味というのはこーゆーコトだけではなくて、とりあえずリズムにおいても音楽理論というのは構築されているワケですけどね、人間が「拍」として感じるコトを分析するとですね、強拍・弱拍の認識、それに追随するテンポによって影響されるワケであります。

楽典の書籍においても第一に語られているコトでありますが(笑)、3拍子というのはですね、テンポを速くすると人間は2拍子に聴こえる性質があってですね、テンポによっては3拍子ではなく2拍子系(4拍子含)の3連符として解釈したりする必要があるんですよ。

2拍子系に聴こえるんだけど音価がウォーキング・ベースのようになんとなく三拍子に聴こえるような曲って結構あるものです。ジャズでも多いですけどね。

『侍ジャイアンツ』のメインテーマも、3拍子系でありながら実は2拍子のノリを持っているという曲ですね。これはハーモニーの音価やメロディの音価やらテンポによってそういう風に聴こえるワケです。侍ジャイアンツは3拍子でありながら、大きく2小節で2拍子でグルーヴする、と(笑)。

ただ漠然に3拍子だけの拍子記号を与えて記譜してしまうと、その大きなノリが譜面から伝わりにくい場面も想定できましてですね、連符を交えて2拍子系にした方が全てのノリを包括しているので、こういう風に記譜したりする場面もあるのですね。ま、なにはともあれ、曲のメロディやハーモニー部の音価やテンポによって、どちらにも合致してしまいそうな微妙な曲という性格が決定されるワケですけれど。

初見に慣れて曲の大局的な構造をつかむには、譜面では倍テンポによって書かれている方が結構功を奏したりするコトも少なくありません。おおむね110前後の多くの楽曲とかでも、220で書かれているというコトですね。つまりbpm110の8分音符が4分音符表記になっている、と。大体90~110位の曲でコードチェンジが頻発するような曲だったりすると、こういう表記の方が有難かったりするモノです(笑)。

ま、そんなこんなで、侍ジャイアンツでもリリースしましょうかね、と(笑)。ちなみにオープニングだけでなく、サムライ番場蛮の方も手がけておりますよ、と(笑)。

侍ジャイアンツに関しては近々詳細を語る予定です(笑)。