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Cogs in Cogs / Gentle Giantの魅力 [ドラム]

左近治がこのバンドを語るには72時間では足りぬ位に愛するジェントル・ジャイアント。このバンドの特徴は

1.変拍子が実に自然
2.倍テンポ&半テンポ化を巧みに使う
3.フェイクビートが巧み

3などは最たるもので、16分音符3つ分を延々シャッフルに聞かせたりしたり、はたまた1拍6連の4つ分を8分音符に聞かせたりと(笑)、とにかく尋常ではないのです。普通のリズム感では演奏を真似るなど恐れ多くて出来ないくらい素晴らしいアンサンブルアレンジを繰り広げてくれるバンドなのです。

シャッフルのビートで8分3連4つ分のいわゆる「4拍3連フレーズ」がありますよね。フェイクな感じがたまらない4連感。それを延々通常のシャッフルにウワモノを弾き続けて、しかも大半の聴衆にはシャッフルのそれが実は16分音符3つ分のタイムなど判らないという(笑)、とにかく凄いアンサンブルなんですな。

ドラッグ・アルバムとしても名高い彼等のアルバム「In A Glass House(ガラスの家)」に収録されている「Experience」がそれですね。シラフじゃ判らないかもしれません(笑)。いずれは左近治オススメのドラッグ・アルバム集なんてえのもやってみましょうかねえ(笑)。ケミカルなドラッグでエセな音で酔うだけではなく、クリーンでいながらもドープ感覚を養えるアルバムとでも言いましょうか(笑)。ちなみに薬物を推進しているわけではないのでその辺りはご理解願いたいと思います(笑)。

まあ近年ではケミカル・ブラザーズのように(別にケミブラに始まったことじゃないですが)テクノ界でも16分音符3つ分のタイムをリフに使ってフェイク・ビートを演出するのは王道パターンだったりしますが、トランス肌、あるいはドラッグ臭にはチト五月蝿いタイプの方でしたらGGのリフはおそらくすぐに気に入ってしまうのではないかと(笑)。オススメアルバムは「ガラスの家」と「Three Friends」の2枚ですか。一般受けしやすい王道ロック系の他のアルバムでもGGらしさはあるものの、この2枚ほど凄いのはそうそうないかと(笑)。強いて言えば「the Power and the Glory」に収録の「So Sincere」(6連4つ分の音価で8分の裏から2拍3連フレーズで歌うので6連のタイム感がないと理解不能)、「Free Hand」収録の「Free Hand」でしょうか。

プログレッシヴ・ロックにカテゴライズされる彼等ではありますが、ツェッペリン好きな方ならスムーズに聴けるのではないかと(まあ、コアなツェッペリン・ファンならGGくらい知っていると思いますが)。

とはいえ左近治にとってのツェッペリンは、アルバム「聖なる館」以外思い入れはあんまりないんですが(笑)。

ちなみに、今度ジェントル・ジャイアントの「Cogs in Cogs」という、とても素晴らしい曲をドラムン・ベース風にしてリリースするので、そちらの曲の解説をば。

ロック好きなら、この曲のリフはダウン・ピッキングのみで弾いてもらいたい。bpmは「209」。

GGの日本語ライナーノーツとか見ると、半テンポ時の拍を基準に拍子を語ったりするんで7/16拍子とか見かけるんですけど、先にも語ったように、GGの特徴は倍テン、半テンの使い分けが巧みな連中なので、私の場合は下記のような拍の捕らえ方をしております(曲構造としてはこちらの方が自然だと思います)。

冒頭の15/4拍子×2小節。聴く人によっては8分音符による15/8拍子(3×5のフレーズなんですね、コレが)に聞こえるかもしれません。確かにこの部分だけを考えれば15/4拍子よりも15/8拍子の方が読譜しやすいのかもしれませんが、このタイムが8分音符に聞こえるのはマズイだろー、と思うのでこうしたワケであります。
CogsinCogs.jpg


ま、何はともあれリリースされたら聴いてみてください。