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太陽と戦慄パート3の符割 [プログレ]

 そういえば、チョコチョコと8bit系の音でプログレ関連の作品を細々とリリースしている私でありますが、その辺りの事も語っておくコトに。


 プログレというのは多様な音楽です。括りとしては変拍子&難解&曲が長い&演奏技術が高い&音楽のあらゆる要素が詰まっているetc多くの印象を抱くかと思います。

 プログレ三昧でも取り上げられていたコトですが、最近ではゲーム音楽meetsプログレ的な側面からプログレ音楽の礼賛&再認識の波があったりしているとも謳われている昨今、某雑誌でも岩松氏があらためてゲーム音楽とプログレとの親和性やらを取り上げてしていたのは記憶に新しい所ですが、ゲーム音楽という物が密接に関わってくるのは、場面を形容する音楽というのは柔軟性に富んでいるコトが重要だから他ならないと思うワケですね。ですから型にはまっているタイプの音楽だと聴き手も予想に容易くなって音楽への欲求も浅くなってしまうという。そこでプログレ的な方法論が礼賛されるのも当然の事かと思います。


 楽理的側面抜きでプログレを語るとするならば、普段聴き慣れない音楽的語法のフレーズやリズムが押し寄せてくるのがプログレの特徴かと思います。器楽的な心得があったとしてもそうしたフレーズに親和性を伴うには、ある一定以上の器楽的な習熟度と音楽的語法の理解度の高さが必要とされるのでありまして、そうした所に食い付くとなると、やはり普段の音楽の聴き方もある一定以上の捉え方で耳や脳が馴染んでいる人が脈絡を見つけてきて親近感や好意を抱くワケですね。


 そういう「脈絡の難しさ」というモノを消失させてくれるのが8bitサウンドでもあると思うのですが、私が8bitサウンド系として名作のひとつに挙げるゲーム音楽というのは「New Rally-X」と「シェリフ」でしょうか(笑)。メロディの牽引力がハンパない(笑)。プラス、同時発音が制限される中で内蔵のシンセはよくやっていると思うんですな。アレンジも計算され尽くされていて。スーパーマリオなどもそうした部類に入る名曲のひとつでありましょう。


 私がこれまで披露している中での8bitプログレでの会心作は個人的にはイエスの「Mood For A Day」なのですが(笑)、曲中のルバートやカデンツァを無視してグイグイと繰り広げるそれには「New Rally-X」に倣ったモノでもあったのですが、ジェントル・ジャイアントの類となると特に「Talybont」はゲーム音楽にピッタリと映える位のモノで返って予想通りになってしまったのもあったんですが、そんな中「太陽と戦慄パート3」も繰り広げていたのでありまして、今回は8bit Progで用いた符割を挙げてみることにしました。

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 昔、プレイヤーか何かの雑誌で採譜されていたのを覚えておりますが、私は所有してもおらず覚えておらず実際の拍のカウントはどうなっていたか定かではありませんが、今回の冒頭の22小節の長休符は玉を追えば実際に4拍子の22小節で合う符割ですので、その辺りはきちんと踏まえておりますのでご容赦を(笑)。


 パターンE直前の2小節は、平行和音ではなくこの2小節の和音はそれまでの流れの平行和音ではないので、原曲をきちんと聴いて確かめていただきたい部分です。この部分は労力が伴った部分でした(笑)。

 譜例最後のテンポ・チェンジ部分は付点8分=四分音符の感覚で感じていただければ幸いですが、原曲はこの後更に続きますが、譜面はここで終わるという所はご容赦を。

 折角のプログレ曲も、判りやすい部分の惰性で平行和音だと思わずきちんと和声を聴き取る、というコトが問われる重要な曲でして、決して惰性で聴いてはならない曲なので注意が必要です。