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「サーカス・マネー」ダウンロード完了。 [スティーリー・ダン]

扨て、一足早くウォルター・ベッカーの新作「Circus Money」のダウンロード版をゲットして、早速全曲聴きながらこのブログを書いております。

メロディック・マイナー・トーナリティーやら、今年はそういう共通項をテーマにして色々と制作に励んでいるワケで、「メロディック・マイナーなら、もうコレしか無いだろ!」とばかりにNational Healthの1st収録の「Tenemos Roads」を実は制作していた所だったのです。

そしたらウォルター・ベッカーの新作「Circus Money」収録の「Selfish Gene」のイントロのオルガンについつい、先述の「Tenemos Roads」っぽさを感じてしまい(実際には全然違いますが、なんとなく)思わずニヤリとしてしまったワケであります(笑)。

「Paging Audrey」のイントロもメチャクチャ良いですけどね。ゾクゾクしている左近治です。各曲解説はまたの機会にしますが、こりゃ長くなりそうだぞ、と(笑)。まあ、近年のSD関連のアルバムでも特筆モノですなホントに。ややもするとアップテンポの曲が無い(笑)。強いて挙げれば「Three Picture Deal」くらいですが、MP3音源とはいえステレオで音鳴らしても結構音がイイんですよ。ギターなんぞ飛び出してくるようだ(笑)。おっと、ついつい長くなってしまいました(笑)。

明日6月6日はドラえもんの絵描き唄じゃなくて、リリース日なのでこのブログを書いているのだった!初代の「ホイ来たさっさの、ドラえ~もぉ~ん~♪」という曲知っている人どれくらいいるでしょうかね(笑)。

そんなハナシは扨て置き、明日のリリース日はとりあえず5曲リリースします。

本来なら5月中にリリースされていたであろう曲が一部含まれておりますが(笑)、それはご愛嬌ってコトで。

まずは、DVD発売記念も兼ねて「未来講師めぐるBGM」を(笑)。おバカだったなぁ、あのドラマ(笑)。JAZZTRONICの野崎良太氏。この方も実は「未来講師めぐる」のあのテーマ曲の中でメジャー7th(+5)の使い方をさりげなく用いていたりします。

使い方としてはCm7→F7という動きにおいてのF7でD♭音を使う、またはベースにしたりという感じで、D♭△7(+5)という風になるワケですな。この増5度の部分をベースにすると、スティーリー・ダンの「Negative Girl」のAメロテーマの使い方にもなるワケですね。アチラはアッパー部がE7系フレーズでベースがC、と。

「未来講師めぐる」の方は、アッパー部のメロディの強い調性(叙情性)を利用して、アウトな音(ブルーノート)でリハーモナイズさせる使い方なので、キワい使い方ではないものの、こーゆー音に敏感になると、スティーリー・ダンの「Deacon Blues」のイントロにある、独特のベッカー・サウンドを象徴する音を聞き逃すことは無いと思います(笑)。まあ、「Deacon Blues」のイントロのヒミツは、「ベッカー・サウンド理解度」として試すことのできる格好の素材でもあるので、コレについてはいずれ、「Circus Money各曲詳細解説」の時にでも語ろうかな、と思います。

野崎良太氏の同じく「未来講師めぐるBGM」で、バカラック好きにはもってこいのバラード曲があるんですが、そちらの方が「キワい」使い方をさりげなく用いておりますね。とりあえずどんなBGMかというと、テーマ曲のちょっぴりスローでメロディがシンセでミャンミャン鳴るアレンジ(笑)。

左近治本人、このアレンジには結構脳幹ブッ直撃でお気に入りだったのでこの機会にと思って作ってみたワケです。

それにしても野崎良太氏。音効にも直接関わっていたのかどうかは判りませんが、ドラマ内の役者のセリフの「音程」に合わせて作っていると思われるくらい、実に「セリフの音程」とBGMのキーが合致している箇所が多くてですね、耳コピは結構ダブって意外にやりづらかったっス(笑)。

「セリフに音程あんのか?」

と思われる人もいるかもしれませんが、「喋り」って実はシンセで言えばピッチベンドをかなり短いタイミングで細かく上げ下げしながら、キモとなる中心の音程感を「殺して」、声の高さを上下させているのが現実(この時ももちろん結構フラ付いてます)。Auto TuneやらMelodyneもしくはDP扱ったことがある人なら、そのフラふき加減って視覚的にイメージしやすいと思います。

で、ところどころ音程感を強く感じる時というのはピッチが安定している時というのが、喋りの実際です。

ドラマに限らず会話というのは、概ね喋りの音程が調和するように会話がやり取りされているのは、人が声を出すのは共鳴(腹腔、胸腔、口腔、鼻腔など)を無意識に利用しているから、相手も協和音程で鳴らそうとするシーンが多いんでしょうな(全てにおいてそうとは限りません)。

で、そういう音程を強く感じる部分にマッチさせて曲を作っているんでしょうな。

その昔、レコード時代の収録曲選びは、ある一押しの曲との平行調、同主調、関係調を考慮して選曲されていたりもした、なんて話もありましたが、おそらく野崎良太氏もドラマのシーンを見ながら作っていたんでしょうな。喋りの尺に合わせたテンポ選択はもちろん、喋りの音程にもマッチさせる、と。たまたま偶然の産物だとしてもあまりにマッチしているんでおそらくそれはないかな、と思っている左近治であります。


他はEFXシリーズが2曲。EFX35においてはメジャー7th(+5)、マイナー・メジャー7thコードをふんだんに使用しているのは、ウォルター・ベッカー先生の新アルバム聴きたさのキモチの表れがそうさせたという(笑)。ただ、どこでそれらのコードを使っているかを強く意識させないように配慮しているんで毒ッ気あっても言わなければ気が付かないかもしれません(笑)。ただ、この曲の楽理面については後日詳しく語ろうかな、と思います。もうひとつのEFXはただの「ハズレ」系SE音。いわゆる「ブッブー」なブザー音ですね(笑)。コイツはNIのMassiveが出番(笑)。Massiveならもっと凝った音作れるはずなのに、敢えてこの音。ArturiaのMoogがパワフル&ふくよかなら、Massiveは倍音豊かで倍音成分にパワーがあるというか。GForceのminimonstaはアナログ回路介在したようなと言いましょうか。矩形波ひとつ作るにしても面白いモンです。

他は坂本龍一の「Plastic Bamboo」のマイナス・ワン(笑)。意外とオケ部分を聴きたい人は多いのではないかと思ったのでリリースしてみることに。

もうひとつは「Plastic Bamboo」のオリジナル・アレンジに似せたアレンジで、どことなくフランスのコッテコテ感(70s当時)があってメランコリックな響きで聴きたい方には、こういうオリジナル・アレンジの方が味わい深いかもしれません。

鼻をつまんだようなメロディのシンセ音は原曲を意識したつもりです。