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酔音 [クダ巻き]

なんじゃそら(笑)。

楽器固有の音って知れば知るほど良さが分かるってェもんです。でもですね、ある特定の楽器の音好きだからってその音ばかりデカくしてミックスした日にゃあ、他のパートの人からすれば大迷惑なワケで(笑)。

ただ、器楽的な部分は活かしたままに、どうしてもその部分は他のパートにはスッこんでもらいまひょ!というシーンもありましてですね、そういう時での各楽器の音の良さを極力殺さずにミキシングをする、と。でも大半は妥協の産物になっているとも思います(笑)。

本来の楽器の姿形はもちろん、楽器の演奏形態すら知らずにサンプリング音源を使う人達が居るのが今じゃフツーのコトなんです(笑)。全ての楽器を知れ!とは言いませんが、いざクオリティの高いサンプル音を聴かされれば概ねその音に酔いしれるコトでありましょう(笑)。

ただ、どんな楽器とて良さはあって、それこそ生の音を録音して、技量面で素晴らしい演奏なら言うコト無しなんですけどね(笑)。ただ、サンプル音がどれだけクオリティ高かろうとも、ヘッポコ音でも生の方が良かったりすることもあるワケでして。

ある特定の楽器の良さに酔い過ぎてしまって、アンサンブルとして巧くミックスできないシーンも想定できるワケですが、先ほどのように時には妥協も必要なんですね。

妥協をあまりに低いレベルでしてしまうと、こりゃ酷いコトになってしまうワケですが(笑)、かといって弄くり倒した非常に多くの楽器のアンサンブルをミックスした音がまるで生演奏のように聴こえるミックスなどどれくらい遭遇できるでしょうかね。

ミックスの領域においては非の打ち所がない産物であっても、聴き手の環境がヘッポコだったりすることも考えられるワケで(笑)。そういう聴き手を想定せずにとにかく最上級を目指すコトも、結局は妥協なんですよ(笑)。良い音はヘッポコでも良く聴こえてくれる(であろう)という「妥協」ですよ。

そういう意味じゃあMP3やらAACなどの圧縮変換された音で、ラジカセやiPodを想定している方がよっぽど親切なのではないのか!?

でも、こういう場合でも高いビットレートを使えないという「妥協の産物」なんですね。

我々は、そのフォーマットがどうであれ、どこかしら妥協をしながら聴いているワケで、許容しているのは特定の演奏や技量面を聴くコトが出来るという妥協であったり、特定のアーティストがどうであろうとその人がトコトン好きだ!という人とか、イチャモン付ける前にてめえの環境がヘッポコだからそんな所にいちいち文句言えない(笑)、という非常に多くの許容範囲を備えているのであります。

そういう許容範囲というのは備えているはずなのに、自分の好きではないタイプのモノにはとことん見る目(聴く耳)が厳しくなってしまう人が大半でして、こういうマジョリティというのは影響力というのは乏しいんですが、マーケティング面で言うと重要な層でもあるのです(笑)。

酒がトコトン好きだからといって、純度100%のエタノール出すワケには行かないでしょうし(笑)、アレもコレも好きだからと要求されたからといって、メントールと一緒に白いメシ食えるワケではないでしょうし(笑)、それが難しいトコロではあるんですけどね(笑)。

ひとついえるのは、ミックスはカクテル作るようなモノで、旨い酒を醸造しているのではないというコトですよ。

耳傾ける必要も無いようなマジョリティに対して、「食ったらどうせ糞ションベンになるんだから、適当に混ぜこぜでイイだろ!」なんてやった日にゃあ本末転倒(笑)。

トイレに行くまでのコトを考えてくれてメシ作ってくれる店なんてそうそう無いでしょう。どうせクソになるんだから糞出してくれる店なんて無いワケで(笑)。とっても奇異な趣味をお持ちの方は別としてですね(笑)。

最高級の食材をアレコレ使って調理しても、出来上がったのが納豆とかくさやのオイニーツイキー!な状態も考えられるワケですが(笑)、普通の耳持っていれば音楽をミックスするという行為においてそこまでのモノにしてしまうようなコトはないと思います(笑)。

人間とは他者には厳しく、自分の好きなモノにはトコトン甘いモンなんですよ。

酔っ払いはですね、酒飲んでいる時には飲酒の自覚はなく、良いから醒めて初めて酒を飲んでいたコトを実感するのです(笑)。

音に酔いすぎるという行為を後になって気付いてしまっていると、そういう酔っ払いと結局は同じでして、リアルタイムに酒の良さを認知できるというコトが重要なんですね。コレが出来ないとミックスというのは難しいと思います。特定ジャンルが得手不得手っていうのは的外れです(笑)。