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「Groovin’ Song」Fuse One (David Matthews) 7月28日リリース [クロスオーバー]

 さて、以前にもお知らせした通り、Fuse Oneの「Groovin’ Song」をあなくろ本舗の方でリリースします。

 悟生楽横町の方では無料曲のみのリリースです。アトモスフィア系のパッド音を使ってきらびやかに演出してみましたので使ってみてください。悟生楽横町用のネタ曲選びが難航しているため(笑)、従来よりかは頻繁に無料曲を提供しようと思っております、ハイ。因みに、このアトモスフィア系のサウンドは15年くらい前の、PCMデジタルシンセでは初のポルタメントができるシンセの音を使っております。それは一体!?

 厳密に言えばDX7もポルタメントはできます。ポリフォニックで。私の言いたいのはDX7以降のPCMシンセということです。

 え~、答はRoland JD-800です。裏舞台の実際はJD-800のサンプルを使ってるんですが(笑)。まあ、別にそれだけではアレなんで一応工夫しています(笑)。

 その頃のシンセだとSY99はAFM音源だけ使えばポルタメントは実現しました(モノ)が、ポリフォニック・ポルタメントとなると無理でした。まあ、JD-800/990でもモノのポルタメントが出来るくらいの記憶しかありません。SY99の良さは、鍵盤がキー・オフ・ベロシティに対応していたので、外部サンプラーとのベロシティスイッチの相性がすごく良かったのです。ちなみにJD-800もキー・オフ・ベロシティに対応しているので、こちらもサンプラーとの相性は良かったです。シンバルのミュートや弦楽器の離鍵時の音など重宝した鍵盤です。この2つのシンセは更にピッチベンドのレゾリューションが10ビット長(下位4ビット省略)という細かさも特徴でした。

 MIDIイベントレベルだとピッチイベントは14ビット長ありますが、鍵盤自身が実際に14ビット長をまるまる処理することなど皆無に等しく(たぶんやったらDSPがパンクして音が止まらなくなったりすると思います)、実際には割愛して送っているんですね。
 安物系だと8ビット長程度の荒いレゾリューションだったものがほとんどです。さらには鍵盤がオクターブ単位のブロックで取り付けられているため繊細なキータッチが実現できず(高価格帯の鍵盤は各鍵独立して取り外しが可能)、などとまあ色々あるわけですが、ピッチベンドの実際のレゾリューションというのは、上下に8000以上の段階が音には反映されていないのが現実なのです。あくまでもピッチベンドのコントローラーの送信情報のレゾリューションのことなので、外部のMIDIイベントでピッチベンド情報を受信するのはこの限りではないので誤解のないように。

 回り道をしましたが、ポリフォニック・ポルタメントを最初に実現したのはRolandのJV-80/880ですね。PCM音源をポリフォニック・ポルタメントを可能にしたという、私の知る限りでは最初のシンセです。

 いまやソフトウェア上で昔のシンセをエミュレートできる時代ですが、やはりハードウェアならではの音は捨て難いものでして、JD-800の地響きがするような低域の出力など、仮にソフトウェアでJDシリーズを実現しようにも、あの低域はソフトウェアでは敬遠されるかもしれませんね(笑)。JD出現以降は巷ではコルグの01/W一色でしたけど。あ、そうそう確かE-muのVintage Keysもポリフォニック・ポルタメント対応だったような気が・・・(もしかすると違うかも)。

 一昔前のシンセ界の話などすると長くなりそうなので、またこーゆーのは別の日にでも!