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バイ・モノラル [制作裏舞台]

バイモノラル録音に私が初めて出会ったのは、そうですねー、サディスティック・ミカ・バンドのライヴ盤でしたでしょうか。レコードには「バイモノラル録音」と注意書きがしてあり、つまるところ「疑似ステレオ録音」ってぇこってす。「バイノーラル」と混同してはいけませんよ(笑)。

このレコードを手に入れた理由は「何かが海をやってくる」における後藤次利のスラップが聴きたかったから。当時のベース小僧はこのレコードを持っている方も多いのではと思います。

ベースの5フレット付近をセーハ気味にミュートしつつ、セーハしていない他の指でネック側を叩く左手と右手のthumpingの組み合わせのE一発系のお手本リフ。何がスゴイって、この年代でこれだけのリフ聴けたのは当時は後藤次利くらいのモンでした、あとはこのアルバムのイイ所は「塀までひとっとび」が収録されている所。

ヴェルヴェット・アンダーグラウンド&ニコに触発されているであろうミカの写真を撮りまくりながら奇声を挙げていたりと(笑)、結構kinkyだったりするんですが、時代を感じさせますな。

なんで今回バイモノラル録音についてなのかといいますとですね、すっかり忘れていたリリース楽曲用のコメント(笑)。コレ語らなければウチのブログの存在意義は無いに等しいので(笑)、語っておこうかなと思いましてですね。

ウチは制作裏事情を語る上でDAW関連の話題も多くなるんですが、ウチはDAW用のブログではないので(笑)。ケータイの小さい画面ではブラウズしにくい、とても収まるワケないし(笑)、仮に収めたとしてもこれだけ長い文章読む気失せるだろ!(笑)と思ってそれをネット上で補完するようにしたのがそもそもの始まり。

とゆーワケで、まずはバイモノラルについて。

あなくろ本舗ではオリジナルジングルと併せて「クリムゾン・キングの宮殿」をリリースしております(笑)。今まで着メロ時代においてもリリースしなかったのが不思議なくらい。バイモノラル風の音にしているからココで語ろうかな、と。

例えばLogic Proに内蔵の「Stereo Spreader」というプラグインは、左右両チャンネルのパノラマを相対的に周波数帯域を増減できるようにしてステレオ間を演出しようとするプラグインであります。グラフィックEQでアレコレ弄るよりかは位相が揃うので理想的なんですが、素子数の多い2chのグライコでチマチマ弄りながらステレオ間を演出するってぇのは結構基本的なコトなんですな。ある意味グライコの重要性を今一度再認識したいところであります。

左近治は今回「クリムゾンキングの宮殿」においてStereo Spreaderを使用したのではないんですが、バイモノラル風でありながら他の音像の分離間を演出しながら、古いシネマ音楽系の世界観を出そうかな、と(笑)。この手の音はニーノ・ロータの「La Dolce Vita」(=甘い生活@プロ野球ニュースのテーマ)でも試しましたが、詳細についてはナイショってコトで(笑)。




古いS-1000用のサンプルライブラリーを引っ張りだしてメロトロンのサンプルを使ったのは明言しちゃいます(笑)。コンバートには今回Kontaktを使用せずにEXSにてコンバートしました。それには深い理由がありまして(笑)、メロトロンの「ヘロヘロ」なランダムな感じを演出するにはKontaktよりもEXSの方が手っ取り早いだろ!というのはユーザーならすぐにご理解できると思います(笑)。元のサンプルだってヘロヘロ感は出ているんですけどね。キー・リリースとノート・オフ・ベロシティに用いるサンプルアサインもEXSの方が今回は使いやすいかな、と。

メロディ部のフリップ先生のアコギのハーモニクス音は他の音で代用しました(笑)。でもケータイで聴くとおそらくその感じがなかなか伝わらないのではないかとは思うんですが(笑)、ここが着うたの痛い所ですな。

みなさんもご存知だとは思うんですが、着うたのビットレートは機種によって様々です。尺を長く取りたければかなり低いビットレートにせざるを得ないのが実情です。でもまあ45秒程度ならビットレートを稼げる場合もあるんですが、ケータイの機種によっては高いビットレートは再生できないので、おのずとダウンロード可能なファイルは低めのビットレートを使っている、というユーザーもいらっしゃるワケですね。より高いビットレートで聴きたいとなっても、ケータイ通信事業所が制約している壁というのもあるんで、それはもう高いビットレートでの着うた再生が可能な機種かキャリアを選択していただくしかないのであります(笑)。

とはいえ通話品質よりかは遥かにイイ音なんだから(笑)。ある程度は我慢してもらう必要があります。

あんまり低いビットレートだと、高周波数帯域にかかっている空間系エフェクトの揺らぎ方がおかしく再生される場合もあります。殆どの方は気付かないかもしれませんけどね。たま~にそういうコトに遭遇してしまうんですよ(笑)。作っている側だからこそこういうハナシをしちゃうんですが。

ま、なんだかんだ言って「クリムゾンキングの宮殿」で一番こだわった部分は、今回はドラムかな、と。エレクトロなビートも付加させていますが、いわゆる原曲通り系の音の部分ですかね。スネアとキックは結構神経使いました(笑)。デッドだけれども生感を残して、古い録音にあるローファイと呼べないけれどローファイ感がある、みたいな(笑)。こちらもプラグイン関係は今回はヒミツとさせていただきます(笑)。

バラして問題の無いようなtipsについてはオープンな左近治なのでご理解いただけますようお願いします。

オリジナル楽曲の方はオーバーコンプ気味のスラップ・リフ(笑)。実はこのコンプ、「クリムゾンキングの宮殿」でも使いました(笑)。ココにヒントがあるってぇコトで今回はお許しくださいね、と。

悟生楽横町の方はまた次回以降(笑)。

たまにゃあ、難曲の耳コピに挑戦しないとね♪ [制作裏舞台]

そういや今日は2008年最初のリリース日!

実際は2007年最後の楽曲群達なんですが(笑)。私の場合、制作曲は既に4月分を手がけているのだから、制作面ではとっくに越年していたワケですが(笑)、こういうマージンの取れた制作環境だとですね、難曲を耳コピする時非常に安心感に浸れて作業に勤しむことができるんですな。

難曲とはいえ人それぞれ。左近治の場合はエライ一風変わった和声でもそれほど難しいとは思わない。それよりも難しいのは速いパッセージのフレージングこそが難しい。

リリースはいつになるか分かりませんが、今手がけている難曲の中でもとりあえずトップに位置する曲はですね、UKの「Nevermore」のアラン・ホールズワース先生による冒頭のアコギのフレーズ部分(笑)。

これまで、着メロ&着うたを耳コピして最も耳コピに手を焼いたのは


・Elasttic Dummyのキーボード・ソロ部分/坂本龍一


今の所、後にも先にも上記の曲より工数を費やした曲は無いんですが、ホールズワース先生のChecking Outのギター・ソロもなかなか時間がかかったモンでした(笑)。

一方、「Nevermore」の冒頭のアコギのフレーズは思いのほか耳コピが楽でして、よくもまあ1拍12連符がこんなに流麗に動くよな~と、感心しながら悦に浸っている最中です(笑)。とはいえヴォイシングやらフィンガリングの符割の細かさは並大抵ではないのも事実(笑)。

ピックが弦にヒットする際、とにかく滑らかに「宛てがう」ピッキングをするビール大好きホールズワース先生。でも、Let it go出来ない重要な部分は、この方のハンマリング・オンとプリング・オフは本当に奇麗だな、と。その上、左手の離弦のタイミングも素晴らしい。

1拍12連符の羅列と思いきや、途中には符割をきちんと意識された人差し指から小指までのハンマリング・オンによるレガートの64分音符が登場!符割を意識せずに順繰りハンマリング・オンのレガートだったら誰にでもできそうですが、技術に裏打ちされた音と云いますか、あらためてそれらの際立った音の粒立ちに驚いてしまうワケです。

通常、サンプリング音源は「日常的な」音でサンプリングされているので、こうした速弾き系の音というのは「次の音」の出現時の音の立ち上がりが日常的なそれとは全く異なるんで、ココが障壁になりやすい部分。

私の場合はのっけからプリング・オフやらハンマリング・オンのMIDI編集をやるのではなく、とりあえずは全ての音をノート・オンで打ち込んでからそれらの細かい編集を行っていくという手順を踏んでいるんですが、ノートオンを全て入力してベロシティも原曲通りに再現したくらいでは、秀でたサンプル音源を使ってもオモチャのようなフレーズになってしまうモノであります(笑)。

それでもソフト音源ならまだマシな方でして、外部のシンセでアコギをアサインした音で鳴らしたりすると、もはやオモチャどころか「ブッ壊れたか?」と思わんばかりの再威厳性に等しいモノになってしまいます(笑)。もしもこれがベロシティ64のベタ打ちだったら、もはやどんな音アサインしても「やらなきゃよかった」にしかならないでしょう。

速弾き系のオルタネート・ピッキングの世界は概ね20ミリ~30ミリ秒の世界。20ミリ秒の間隔で1秒間トレモロ続けてりゃあ50ヘルツの音に影響を及ぼしちゃいます(笑)。これが数百ヘルツの世界になれば、もはやモスキートの羽音の領域(笑)。

ホールズワース先生の場合はアタッキーなピックの音を嫌うタイプの人なので、運指こそはレガート系が多いものの、細かな符割になると全てレガートではない。きちんとフル・ピッキング(実際には弦を滑らすようなアップダウンのストローク)という時もあるんですが、「次の出音のための」離弦の技術というのが、こういう領域を知る人でしか出せない音というのがありまして、結局は弦というものを振動させるアナクロな楽器なのだから、そういう物理的な特性を相殺させた音というのを通常のサンプル音源で再現するのは結構難しいモノなんですな。


押弦が強すぎて離弦のタイミングが遅めのスティーヴ・ハウ先生や、左手のフィンガリング自体がモタって次の音にまで影響を及ぼすフィンガリングをするジミー・ペイジ先生とは対照的です(笑)。ペイジ先生は右手が16分でオルタネート・ピッキングしてようが、左手のフィンがリングは3連刻んじゃう、みたいな(笑)、次の拍で5つ入れてみよっか!みたいなね(笑)。


UKのアルバムは、従来ブートで出まくっていた未発表曲やらを収録してオフィシャルで再発されるワケですが、このバンドは左近治にとっては「クロスオーバーな耳」で聴いております(笑)。

年代を同じくしてNational HealthやらブランドXなども世間を賑わせていた当時。超絶技巧バンドの音というのは実に味わい深いものがあるってぇモンですよ。

ま、そんな速弾き系の楽曲はですね、左近治の場合は車のカーステで流れてきてしまうと途端に職質されそうな勢いで「インスト・カラオケの世界」が始まって、脇目もふれずに大声で唄ってしまうクセがあります(笑)。ええ、この場合はもちろんギターのフレーズのカラオケですね(笑)。ハンドルは練習パッド代わりでドラムのフレーズを刻みつつ(笑)。

よせばいいのに符割だけ追って口ずさめばイイものを、左近治は音程の跳躍もきちんと唄って再現しないと気が済まないんですな(笑)。それゆえ、速いパッセージで音程の跳躍が著しいフレーズを唄いきった後は、酒一升飲んだくらいのノドの調子になってしまって、ノドがヘロヘロになって音が追えなくなって、高音域が出なくなってしやいやす(笑)。ライトハンドやらスウィープのフレーズをノドで追うのは結構大変なんですよ(笑)。

ただ、全てのギターフレーズに呼応するのではなく、左近治が豹変するのは渡辺香津美のMobo収録の「All Beets are Coming」のギター・ソロとか(笑)。小節数をカウントしたワケではないですが、確か弱起を除いて174小節くらいの尺があります。普通の曲がbpmの違いはあれど5分そこらの曲が120~130小節くらいですから、その尺の長さはお判りいただけると思うんですが、そのギターソロを未だにソラで唄えてしまう所がポイント。

「こーそくどーろ」を走っている時だとすこぶる気分が高まるんですけどね(笑)。

インストカラオケで「間違えずに唄えたら100万円」みたいなモノがあったら、私左近治「All Beets Are Coming」のギターソロ、全ての音を漏れなく唄ってしまうことでありましょう。エアギターじゃなくて、こういうインストカラオケ是非どこかで開催してもらいたいと思います(笑)。チャカ・カーンの「チュニジアの夜」やらユーライア・ヒープの「July Morning」、高い音普通に出ますので(笑)。

クリスタルキングの大都会!?

ファルセットじゃなくてこっちは2オクターブ跳躍させてみまひょ(笑)。

Match EQ使ってる!? ~Logic Pro~ [制作裏舞台]

ある音の素材の周波数スペクトラム分布を解析して、他の音に反映させようという狙いを持つLogic Pro内蔵のEQプラグイン「Match EQ」で有りますが、今回はお手軽にエディットできる手順をあらためて明記しておこっかな、と。

Logic Proのバージョン7時代は、某国内代理店のホームページ上でも解説されていましたが今は無し。しかも何故か冗長な解説で(笑)、まるで私のブログのようだ(笑)。

とゆーコトで、少々分かり易く図解で説明していこっかな、と。

Match EQの説明が必要なのか?と思われる方もいるかもしれませんが、7時代においてはLogicのリファレンスマニュアルにもマッチングのための手順は明記されておらず、ようやく8になってから少々追記されているんですけどね、マニュアルでも分かりにくい内容を追記しようと思ったワケですな。

Logic 8ユーザーの方はエフェクトおよび音源マニュアルのP94~95を読んでいただくとして、このページの解説している文章の不備をまず指摘せねばなるまいと思ったワケですな。

まずマニュアル記載の手順は、それまで某代理店がサイト上で説明していた手順とは違う方法だったので(現マニュアルの方が簡単)、混乱しかねない旧ユーザーも存在するのではないかと。

あるオーディオ素材からスペクトラム分布を読み取りたい場合、「TemplateのLearnボタンに、オーディオ素材をドラッグ」するようにマニュアルには記載されているものの、デスクトップや他のFinder上のフォルダとも明記はされていないんですね。もちろんこうすればドラッグ可能なワケですが、オーディオピンやらオーディオリージョンからドラッグできるワケではない(←ココ、重要な改善ポイントだと思われる点)。で、そういう手順の違いによって実行可否が明記されているワケではないんですな。

Capture1.jpg


実際にはバージョン7においても、解析したい元の素材をこうしてドラッグする事で、当時の某サイトのような冗長的な手順を踏むよりも簡単に編集できるワケなんですが、旧UIを知っているユーザーですら混乱しかねないと思ったワケなんですな。

Explain.jpg



まあ、図の方ではドラッグによる手順では、ホール&オーツの「I Can't Go For That」のド頭のOberheim DMXのスネアの音をSoundtrackで切り出している所から始まるワケですが、切り出したからといってこの素材をそのまま使っちまうってェのはマズイというのは誰にでもご理解できると思うので(笑)、この音を解析してマッチングさせちまうぞ、と。こーゆーこってすな。


原曲のド頭のドラムリフから引っ張ってきた素材の音(Soundtrackにて)

DMX_Soundtrack.jpg


先のブログでもDMXについて語ったので、ついでにこういう機会に済ませてしまえ!と思ってですね、NIのKontakt 3に付属してきたDMXの音にマッチングさせたろ、と。

NI Kontakt 3 DMX kitをロードさせた所

kontakt3.jpg


今回のトラック&エフェクトセッティング

TracksSetting_Logic8.jpg



実際にはKontakt 3に付属するDMX kitのE音のスネアのピッチは長三度下げた方が、より原曲に近くなるというコトをTipsとして先に述べておかないといきませんな(笑)。原曲の8分のディレイ音は2500Hzからカットして、下も100Hzから下をカットしたディレイ音にした方がより原曲に近くなるんですけどね。本音を言えば、ココのディレイには名機E-1010が欲しい(笑)。

ま、今回ココで作った音(真似た音)は、他のシーンで使ってみよっと思っている最中なのでありますが、そういや暮れにもホール&オーツの日本でのライヴ(数年前の)の模様が放送されておりましたね。T-Bone Wolk見たさに私は見ていたんですが、やっぱりホール&オーツってT-Boneあっての音だよね!と思いつつ、実に官能的なプレベ・サウンドを披露していたシーンを見ることが出来て、私は良い年を越せたというワケでありました(笑)。







元の音素材のスペクトラム

Captured_Spectrum.jpg




Kontakt 3のDMXのスネアをCurrent Materialとして解析

CurrentMaterial.jpg


マッチングさせた時の周波数レスポンス

Matched.jpg



ベーアンもAmpegだったし、その辺のスタジオに頓挫しているトレース・エリオットやらAcousticやらY社のアンプじゃすぐ歪む(笑)。割れるといいった方がイイでしょうかねえ。ま、ベースの音についてはまた別の機会に語るとして、今回はDMXのスネアの模倣をこうして例に挙げながらMatch EQについても語ってしまうという、一粒で二度オイシイ内容になっております。

DMXや808がヒップホップやらハウスのシーンを作ったと言っても過言ではない、その辺りの音楽ジャンルの黎明期。そういう時に照準をあらためて合わせてアナライズする事で、昇華できるものは多いと思います。実際にはこんなチープな音でも学ぶべきものは幾つもあるワケです。

今回Match EQのドラッグによる解析を説明しましたが、ドラムの単発音素材ならまだしも尺の長い素材はどういう風にテンプレートとして解析されるのかというと、その辺りはMatch EQがうまいこと平均化させたようなスペクトラム分布を自動で処理するそうです。この辺りをマニュアル(手作業)でチマチマと弄りたい場合は、以前の7時代の某社の説明サイトの手順を踏めばイイというワケなんですが、果たしてどちらが手っ取り早いかと言えば、試してみればすぐお判りになるのではないか、と。


尚余談ですが、Logic Pro 8のトラブルシューティングに関してはコチラ!
http://docs.info.apple.com/article.html?artnum=305927

どうなる!?着うた [制作裏舞台]

Garageband4.1.1にて、とうとうカスタマイズ着信音の作成機能が備わりました。これにてiPhoneに転送できてしまうぞ、と。

左近治はiLife’08は持っていないのでGarageband4にてその機能は試すこともできませんし、iPhoneも持っておりません(笑)。ただ一つ言えることは近い内に日本国内においてもお目見えすることになろうであろう「iPhone」という黒船襲来により、着うたの在り方や音楽配信の様相はガラリと変わるだろうなと思うワケですね。

iPhoneコンテンツ開発用のWebkitツールで、国内の技術者も研究や開発を進めているところでありましょう。iPhoneのシェアが1億台とも言われる国内ケータイ出荷数の中で割り込めるシェアは一気に増えることはないでしょうが、Webkitを公開していることが開発サイドにはメリットとなるワケで、これまでのコンテンツの見直しすら必要になるかもしれません。

従来の原盤切り出し系着うたビジネスは間違いなく衰退するでありましょう(笑)。結局はオーディオベースのオリジナルな「原盤」(厳密に言えば、CDリリースされていないタイプのものでも原盤と呼びますが)にてケータイ着信音としてのスタンスが残されるということになるのではないかと。Kクリの着うたは最初からそのスタンスだったのだから別に大騒ぎすることもないのでは!?と思うかもしれませんが、クオリティやら音の魅力やら今以上に質を向上させないとダメだということを意味します。

ついでに言ってしまえば、購買意欲をそそるような質を備えなければやがては利用者自身がGaragebandでオリジナルのソコソコの着信音を自分で作ることに手を伸ばすということも考えられ、今でもそういう人はいるとは思うんですが、それがもっと広く波及することになるんだぞ、と。

例えばアノ手コノ手使ってワンセグからキャプチャーした音をどうにか着信音設定できないものか!?

という風に考える利用者は圧倒的に多いのではないかと。

iPhoneがワンセグを備えるというのは現実的ではないですからね。但し、PC経由にてテレビからキャプチャした音声をユーザーが自由自在に切り出しして着信音に設定可能となってしまえば(やろうと思えば今でも可能ではありますが)、もはやテレビ番組のBGM系だのと模倣してアレコレ似たものを作ってリリースするよりも、ユーザはお金を極力かけずに自分でできることを選んでしまうということになるのですね。これが広く波及すると、従来のビジネスは衰退するんだぞ、ということを言っているのであります(笑)。

だからこそオリジナルな音の着信音ビジネスに回帰していくようになるのではないかと。


水面を漂う波というのは「伝播」こそしていますが、波紋の中心にあった波が移動してきたワケではないのであります。レコードの溝が物理的に中心から外側へ動いてきたワケではないのと同じように(笑)、

「波」そのものはその場で上下しているだけであって、水面が調和を保つようにして、その波の周囲のバランスを取って上下している、と。それが幾つも集まって波紋が拡がっているだけなんですな(笑)。つまり、ヤジ馬という群衆の先頭と最後尾のような波及効果みたいなモンです(笑)。何かの騒ぎに群がる人達の先頭の人がわざわざ最後尾に移動して教えてくれるワケじゃないですね。「騒ぎ」となっている何かが波及しているだけであって(笑)。Kクリは波のひとつではありますが、先述の通り波は上下しているだけでスタンスはブレていないんですな。

もしも波が実際に移動しているのであれば、波紋が生じた所に浮かんでいたピンポン球は波の動きと同じように流されて移動するでしょうか?(笑)。

核心に触れたければ実際に触れてみないと分からない。但し、殆どの多くの人というのは伝播されていく「何か」を感じ取る程度で満足できる。あまりに外縁部だと知ったつもりにしかなりませんけどね。

その外縁部の人達に核心部分を見せずに「確信」させないままに、騙し騙し売っていたコンテンツがケータイ社会では横行していただけなんです(笑)。「波」そのものを作り出すモノが従来の日本のケータイコンテンツに欠けていたものだったんですな。メールをやろうがWeb閲覧しようが、パソコンでは当たり前のようにできることが、ケータイでは些細なことでも金が掛かったということに身に覚えのある方も多いのではないかと。

波どころか、そろそろ津波がやってきますぞ、と(笑)。津波に波紋が生じてたらどうなっちゃうのよ!?って感じですな。

波が実際に移動するのであれば、沖に浮かぶブイは砂浜に漂着してしまう(笑)。

どんなに大きな船でも横波受けて転覆することもある。

Kクリとはブイのようなモノなんでしょうなあ。

そのブイが何の為にあって知らせているのか、ブイの役割が人々に伝わっていればそれこそが「波及」なのでありますな。

時をかける四十肩 [制作裏舞台]

時の経つのは早いものでして、原田知世さんも11月28日で四十歳もとい、今年ももう1ヶ月あまりとなりました。着うた制作に目を向ければそれほど多くの曲をリリースしたワケでもなく(笑)、利用者の方々からすればもっと多くの曲の中からピックアップしたいのではないかと思うのであります。

とはいえ着うたのデータはオーディオベース。着メロも今でこそかなりの細かい表現力が可能になったもののやはりMIDIデータ部分はある程度均してデフォルメしたデータでも満たされてしまう部分があるんでデータ容量も低く済むと同時に制作面でもラクなワケですね。つまり着メロ時代と比較するとどうしても1曲あたりの工数が増えてしまうということが、1週間に10曲以上リリースできなかったりする理由のひとつです。

ドラマやCM関連曲に関しては放映時にリアルタイムでリリースできるようなことも少なくなったのは、主題歌よりも番組内のBGMやらジングルの方が着信音向きでキャッチーなモノを多く耳にするようにもなりましたが、いかんせんこれらの曲の著作権はなかなかすぐに判明できないことも多くてですね(笑)、こういう事情も足かせとなってしまうわけです。

ただ、ドラマ関連で目を向ければ放映時よりもいくらか時間が経過して印象深い音の方が返ってツボにはまってくれることが多いのではないかな、と。CMに関してもバンバン放送されている時よりも、放送されなくなってから話題になることの方が多く、たかだか数ヶ月や数年前程度でもノスタルジーを感じることはできるのではないか、というのが左近治の「読み」なのであります。

私自身はJ-POPやらのチャート物をひっきりなしに追いかけたりするようなコトはしないのですが、その手の曲をしこたま収集して聴いている未身近な人物に訊ねてみたことがあるんですね。

「なんでそんなに流行りモノを聴こうとするの?」と。


返ってきた答が、「ある曲を聴く度、いついつの記憶が蘇るから」。


つまり、その人には曲が絵日記みたいな存在なんでしょうな。

ある曲に対して和声構造やら、「ここの音でサイドチェーンのゲートの設定がイメージできるぜ!」みたいな没頭した聴き方ではなく、ただ単に漠然とチャート物をカラオケネタ用に、あるいはその当時を思い出させる手助けとなるような聴き方なんですな。

ある意味、「なるほど」と思ってしまったワケです(笑)。左近治の場合はどうしても楽曲の深層部分に耳が注力されてしまうので。


そういうノスタルジー的な部分に浸れるには、ある程度の時間の経過が必要。節目となる季節の変化など、たかだか数ヶ月前の出来事でも思い出に浸れることはできるでしょうしね。

そんなワケで、ここ数年くらいのドラマやCMなどで特に印象に残った曲をストックできたのでそれらをチマチマとリリースしてみよっかな、と思っているワケです、ストックしていた理由は、ツボにはまってくれるような曲になかなか出会えないというのも大きな理由ですが。

左近治が着手している曲はすっかり年を越していて、既に来年の2月の弟二週分の曲を作っております(笑)。どちらかというと、着手順にリリースしているというよりは、制作が終わったものをリリース日の調整をしているだけとも言えますが(笑)。

それと、YMO関連も近々・・・。

左近治のYMO関連ってほとんどは坂本龍一関連曲になってしまうんですけどね。

自然の摂理をEQに応用 [制作裏舞台]

♪毛虫は~、損でやんす~♪

着メロ時代にリリースしたこともある左近治ですが、ご存知の通り「ケムンパスでやんす」という歌ですね。

いつしかこの名曲がiTunes Storeでリリースされる日が来るであろうと信じてやまない左近治でありますが、ご存知無い方は機会があれば是非一度は聴いてほしい、毛虫の人生に投影できる哀歌(おバカソング)であります(笑)。

毛虫やらミジンコはもとより、クラゲだって自然界の営みを一身で受け止めているからこそああいうスタイルでありまして(笑)、ああいう姿形というのは音響面でも結構応用できるモノなんです(マジで)。

楽曲のアンサンブルなんて、物理的にみればもはやそれは層流ではなく「乱流」なのかもしれない。熱力学、あるいは流体力学やら物理方面にお詳しい方ならもうお判りだと思うんですが、例えばイリヤ・プリコジンの散逸構造論に見られる化学反応系「ブリュッセル・モデル」で証明されるグラフとか、イコライジングに応用も可能であります。ただ単に左近治の場合は人様のご都合主義を真摯に受け止め、可聴帯域にそのまま二次元のグラフをロガリズミックorリニアに当てはめてしまっているような安直なものでありますが(笑)、アイデアとしてかなり実用的なので結構活かしたりすることがあります。

とりあえず最近のブログでイコライジング面で語った記事のひとつ、 Logic8でRhodesサウンドメイキングというのがありますが、その記事の中のバスドラのイコライジングの部分のアイデアというのは、この場合は自然倍音列を念頭に置いたイコライジングのアイデアなんですが、他にも「フィボナッチ数列」を当てはめてイコライジングに応用することなど多々あります。

倍音列やらフィボナッチ数列を当てはめる場合、それを周波数の上方向ばかりではなく、基準とする周波数からミラーリングさせてみたり(リフレクトさせたというかエリアシングの概念みたいなもの)、色々試行錯誤してみたりするんですな。但し、フィボナッチ数列の場合低次の範囲はモロに自然倍音列の低次倍音に当てはまるので、倍音列とは違う範囲を参考にしたりするワケであります。

それらのアイデアで得たイコライジングは何もスタティックに噛ませるだけではなく、LFOのパラメータを与えて動かしてみたり、と。そういうことでエフェクティヴな音色変化にも応用が利くというワケであります。

人間の耳など、本当は片耳どちらも同じ音量でとらえるワケではなく、レベルの補完は脳が処理してくれているのが実際。

両耳でモノラルソースを聴くのではなく、片耳で片チャンネルのスペクトラムを読む、ということがミックスには大いに役立つことも多々あり。ステレオイメージの補完とは結構意図しないことを脳がヤッちゃってくれていることに気付くワケですな。

しかし、それでも最終的にはステレオイメージを処理しなくてはならないため、あれこれ知恵使ってミックスを仕上げるワケですが、そういう時のアイデアとして倍音列やらフィボナッチ数列を応用することで役立ってくれるというワケであります。

そういったパラメータを自分なりに租借できたら、その後はReaktorでensファイル作ったり、と。決して難しいものを組み上げているのではなく、スタティックな処理で良ければ本当に単純なensファイルであります(笑)。そして他のensファイルを利用してゴチャ混ぜにしてみたりとかすると、変なエフェクトが出来ちゃったりと。左近治の制作裏舞台なわけでありますが、EQという部分は本当に多岐に渡る作業なんで興味が尽きることがないのでありまして、そういう深みのあるフェーズに異なるアイデアを用いるのは実に面白い発見があるものなんですな。

耳にしている現実は、脳でどれだけ補完されようが自然現象の結果として聴いているワケでして、目の前から空気が消えて真空になってしまえばデジタルだろうがアナログだろうが音すら聴こえません(笑)。

虫ケラだろうが微生物だろうが、その姿形があるのは自然の法則をふんだんに活かしたからこそであり、それこそが「調和」と「安定」のための形なんですな。

きったねぇミックスを少しでも「調和」させたいという思いがある故に、自然の摂理から学ぶイコライジングはあらためて必要だな、と実感するワケでありました。

ドロンジョ様&にしおかすみこ [制作裏舞台]

左近治にはやたらと被るこのお二人(笑)。共通するのは、悪キャラなのについつい応援したくなってしまう、子供の脳幹にもレセプターはクイックアクセスしちゃうほど単純でどこかおバカ(笑)。こういう姿がイイんですなあ。

タイムボカンシリーズがありましたが、正義キャラの方を一体どれほどの人が応援していたでありましょうか?少なくとも左近治、悪キャラがいつ勝てるのかとそればかりを望んで見ていた時期がありました(笑)。

今回、なんでこういうクダリなのかと言いますと、先日リリースしたアジムスの「Outubro」のローズパートは、自分で勝手に替え歌付けて口ずさみながら打ち込んだワケだからですね。歌を口ずさむというのは結構情感豊かになるものでして、

「秋の味覚といやぁ~♪ 網で焼かれた秋刀魚だよ~♪」

というフレーズをにしおかすみこが歌っているようなシーンをイメージして、あのローズのパートを打ち込んでいたという裏事情を語ってみたくなってしまったというワケです。

ローズのエレピサウンドに酔いしれる方は沢山いらっしゃると思うんで、とりあえずは真打ち系の曲を披露するにあたって恥をかいてしまうような音にしてしまうようではマズイと思い、情感を意識しながら音も結構色々弄ったんですね。

まあ、左近治個人は飽くなきローズの追求みたいな信念がありまして(笑)。とはいえ追求具合はEQや、サンプルや物理モデル系の音をいかに自分の好みの音に仕上げるか!?ということに力を割いているワケであります。

で、以前試しにアップロードしてみたローズサウンド比較にも用いたRoland Sシリーズの一昔前のサンプルライブラリーなんですが、音色(パッチ)によってはKONTAKTでうまく読み込めないものが幾つかあるんですね。オーディオインターフェースに起因するものでもないし、だけれどもDCオフセットが元からあって、それを元にループを生成していたり、再生時のサンプリングレートの違いによってレンダリング処理によって波形シェイピングに若干の狂いが生じるのか、とにかく1サンプル位ループがズレちゃって「ピキッ!」と鳴るような音になってしまうものが結構あるんですよ。

これらはKONTAKTのコマンドやサンプル単位で自分で色々編集してみてもどうしてもダメなサンプルがあったんですが、先日KOMPLETE 5のアップグレードが届いていたので、ふと思い出して古いS-7xxシリーズ用のサンプルライブラリをKONTAKT 3に読み込ませてみたら、かなり改善されていたんでこれまた嬉しい発見があったというのが昨夜(笑)。これでまた新たなローズのネタが増えてくれるのかもしれないと喜びを噛み締めているものの、MacプラットフォームのKOMPLETE 5ユーザーの方なら既にお分かりでしょうが、KONTAKT 3のエフェクトのファクトリープリセットがうまいことインストールされないでEmpty状態なんですね、コレが。

KONTAKTのエフェクトを挙って使うことは殆ど無いので私は放置している状態ですが(笑)、でも新たに付加されたモノがどういうものかはチェックしてみたいのが使用者としては当然の心理なワケでして(笑)。こんなバグがあって新規ユーザーに対してどうやってアピールしようとしていたのか?と思うんですな(笑)。リリース急ぎすぎた感は否めないのが今回のKOMPLETE 5のような気がしますなあ。なんとなくUIも「やっつけ仕事感」が漂うし、すぐに変更されてしまいそうな外観(笑)。

まあしかし、旧来の他社サウンドライブラリーの読み込み精度が上がっているのは収穫でして、わざわざこのコンバートの為にMOTUのMach Fiveに購買欲は湧かないのがホンネでして。

なにげにKONTAKT 3のミュート・トランペットがイイんで、マイルス・デイヴィスやらシンプリー・レッドやらビル・シャープも制作ネタに加えた左近治であります。しかし、今現在制作しているのはジョニ・ミッチェルの某曲という裏舞台をお伝えしておこうかな、と。

Oberheim Bassを聴いてみる [制作裏舞台]

さてさて、先日語った「Be My Love」でのOBベースについてさらに掘り下げてみまひょか。

まずはサンプルの方から



ま、OBベースとローズの音によるサンプルですな。

ちなみにローズの方は、以前RolandさんがリリースしていたS-760用の『Keyboards of the 60’s & 70’s Vol.2』収録のSuitcaseの音ですね。

このローズの音を今回選んだのは、視聴用サンプルですので気軽に作ったので軽い容量のモノを選んだという理由(笑)に加え、このサンプルシリーズのSuitcaseの中低域は、ローズ特有のブーミーで飽和感のあるエグみ感タップリの音だから使ったワケであります(笑)。

肝心のOBベースの方は、Be My Loveで使う音よりも少々EQでファットな音にしておりまして、ポコ感よりも低域が増して、どちらかというとミニムーグ系になっちゃってますが(笑)、生のOBサウンドをそう易々と視聴用に使うと、本番のリリース用への魅力を欠いてしまいかねないので(笑)、わざとこうしたというワケです(笑)。我ながらいけずです。

Be My Loveの原曲の方をご存知の方なら、このベースの方が原曲よりも太いのが判ってもらえると思うんですが、わざと太くしたのは先述の理由だけではなく、アンプ感のあるふくよかなEQの重要性もこの際述べてしまおうという意図もあってこーゆー風にしてみたんですな。

同じようなベースの音をムーグで作ってみて、双方のEQカーブを比較しながら音作りをしています。Match EQやQ-Cloneを使えば確かに双方の差異を埋めることは可能ですが、今回はそういう畳み込み技術を使ったイミュレートはしておらず、あくまでもアンプ感のあるEQを狙うための音作りなのでした。

「アンプ感」というのは、手っ取り早く言えば、低域のキワはブーミーで、それこそ中域から広めのQでオーバーシュートしていて、限界域でスパッ!と切れるというようなカーブ。

低域と高域でのオーバーシュートされてスパッ!と切ったカーブ。これが重要で、しかもこれがエレクトリック・ベースの場合、奏法がフィンガーだろうがスラップだろうが両方にマッチング可能なファットな「アンプ感」のカーブを作らなければなりません。

そうして音作りをするEQカーブを、少々軽めでポコ感のあるOBベースに通してみたのが今回のサンプルというわけであります。

アンプ感を感じさせるEQは中低域がキモで、今回のEQカーブで一番ピークのある帯域より1オクターブ高い方へピークをずらして低域をカットすると、今度はこのカーブはフレットレスベースに活かすことが可能になります。そのフレットレスサウンドは初期ウェザーのジャコの音ではなく、デ・モインのおしゃれ賭博師が収録されているジョニ・ミッチェルの「ミンガス」のアルバム風のジャコのフレットレス・サウンドのEQです。

で、このフレットレス・ベース用のEQカーブにQ幅の狭いピークを中低域にふたコブらくだ風に作ると、今度はチャップマン・スティックに応用できるんですな。このスティックの音は、トニー・レヴィンが参加するステップス・アヘッドの「N・Y・C」や、ABWHで聴ける、ノン・フェイザーのエグいスティックの音を再現させる音に近付くことが可能なのであります。

シンベからエレベ、果てはフレットレスやらスティック、と。

私のEQ哲学はこうして一本の線で出来ております(笑)。

ま、いずれにしても応用はいくらでも利かせられるんで、時には大胆にEQを弄るコツを会得するとイイことあるぞ、と(笑)。

ブリブリ感がイイよね [制作裏舞台]

夜中の2時過ぎに起きて子供引き連れて前日トラップ仕掛けた場所にカブトムシを採りに行っていた左近治です。5時頃には戻ってきたんですが、案の定カブトムシ5匹とミヤマクワガタ1匹ゲットできた次第です。

小さいコクワガタやカナブンは人気が無く(笑)、2匹雌を連れてあわよくばジュニア誕生を心待ち、と。

こんな早朝なのに釣りに行ったわけでもない、やけに出足の早い日曜日。ヒマもてあましてる所で先日リリースされたばかりのDirect Bassとやらを打ち込んでみることに。

ハイポジのブリブリ感、結構使えそうな予感♪

視聴用に下記のMP3を用意してみました。



ベースの音は2つにパラって、一方はハイ部分にうすうすコーラスをかけてます。元のベース部分にはEQ噛ませてさっきのと違うEQ処理をさせているというワケですな。

曲が始まる前から前のリフの余韻が残っているものの、こういう時はトコトンずぼらな左近治。気にしない気にしない。you can let me goとくらあな。


あ、サンプルはサンプルレート周波数が48kHzなんで、BIGLOBEさんの再生プレーヤーは44.1kHz以上には対応していないのか、ピッチが低く再生されてしまうので(笑)、一度、プレーヤー上の「DL」をクリックしてからお聴きになるとよろしいと思います。

荒天時にあらためて思ふ [制作裏舞台]

いんやあ、雷や雨が激しかったですなあ。

台風も近付いているわ、選挙は面白いわで(笑)、DAW制作はもとよりテレビに釘付けになってしまった左近治。とはいえ、落雷が比較的近辺に起こりやすい左近治の地域なので、電気機器関連が落雷被害に遭わないようにと、とりあえず楽器やコンピュータ関連の電源やケーブル引っこ抜いてたんですよ(笑)。

代替の利くモノならまだしも、壊れたら同じ物は手に入らないというものもありますんで細心の注意を払っていたというワケですよ。たぶんにウチの地域は地域全体のアースの取り方が周囲と少し違うんでしょうなあ。昔、リビングに置いていたCRT iMacは落雷でショートさせてしまった(らしい)経験があるんで。その時は私は留守で雷がガンガン鳴っていて近くに落ちたということをご近所の方から聞いたワケだったんですけどね、たぶんモデムケーブル伝ってきたとにらんでいるワケです(笑)。

コンセントにも落雷被害防止用のフィルターありますけど、クリーン電源施す人には、これ結構音が丸くなっちゃうというか。

つい最近もエアコン買い換える際に、200ボルト仕様のエアコンを買ったワケなんですが思いのほか200ボルトのコンセントやら配電盤の工事というのが手軽なのか、DAW環境用の部屋にもさらに工事してもらった矢先なんですよ。

モノによってはコンセント直付けのクリーン電源タップやら配線なんで、雷は別な意味で本当にコワイんですね、コレが(笑い)。

まあ、なんだかんだで今日はDAW制作があまり進まなかったんですけど、貴重な週末の時間たまにはのんびりと過ごすのもイイのではないかと頭を切り替えている所であります。

台風が過ぎたらトンボを見かける前の時期こそが、山登り、釣り(ランカーが意外な所に潜んでいる可能性高し)、カブトムシ採りシーズンとなるワケでありますよ(笑)。

ウェンツ君のように色白な私は(笑)、正直紫外線は苦手なんですけどね(笑)。花曇り(今朝方のような)の日も結構ツライんですよね、コレが(笑)。それらの辛さを押してでも楽しむ価値があるというワケですな。

変拍子系の曲 [制作裏舞台]

ドラムンベースやら少し前のジャングル系の音楽のそれは、BPMを倍化させることで、本来のフレーズが持っていた音価に対して違ったシンコペートされたリズムに感じることが最大の魅力ですね。もちろんその特化したジャンルにはそれ相応の「音」に仕上げることも必要なワケですが(笑)。

または、元々速いBPMや速い音価によって構築されたパラディドル・フレーズをより鮮明に判別させるためにテンポを半分にして、スローでダーティーなエレクトロ感を演出することもあるワケです。

そのようにビートを加工しようがしまいが、音楽というのはとかくリズム部においては強拍と弱拍を人間がそのまま感じるアクセントではなく、1拍半フレーズやら半拍半フレーズやらパラディドルなどで巧みに演出しているワケでありますな。

判りやすく言えば、リンゴ・スターのドラムリフは、そういったパラディドル・フレーズのテンポを半分にして8ビートに当てはめたりすることで、通常の曲にある2・4拍目にスネアがないという奇異感のあるリフを作り出すことができるワケですね。

ボンゾ(ジョン・ボーナム)にもこういう視点のセンスを感じますし、YMOの高橋幸宏にもそういう部分を感じます。サイモン・フィリップスもこういうのは巧いですが、常人では理解できないほどの倍テン化とかあったり(笑)、カリウタ先生にもこういう妙味を感じるワケですが、リフとして強固に構築するという嗜好性をビンビン感じるのは、やはりリンゴ・スターなのではないかと思うワケですね。

4拍子の曲に違ったアクセントを刻むことで興味深いリフを作るのはそれはそれで魅力なんですが、人間というのはただ単に倍テン化させずに、その1.5倍くらいのテンポアップによるフレーズで楽しもうとするのか、BPM=120を基準とするなら、その1.5倍前後のテンポと、そのテンポアップ後の半分のテンポでビートチェンジしたりなど。ロックなどに限らず、テクノやフロアシーンでも散々使われているテクニックですね(笑)。

ジェントル・ジャイアントなどこういうのを使い分ける最右翼のバンドでして、彼らの場合そこに変拍子も加わる、と。これをもっと特化させるとザッパとか(笑)。

4拍子の拍であっても奇異感を生じるフレーズなのだから、その流れに沿った産物として生まれる変拍子は実に「自然」で、通常の会話のリズムに近くなるんですね。ただ、日本語の場合は拍子の概念は常に決まっていて、拍内に色んな連符を埋めるような感じなので、英語圏のリズムとはまた少し違うような気もしますが(笑)。

つまり、4拍子ですらアクセントの配置によっては奇異感を演出させられるわけですから、そこに変拍子を織り交ぜても、よっぽど不自然でない限りは返って自然に聴こえることもある、と。ゆえに、以前にHatfied and The NorthのMumpsの時語った「鼻歌感覚」の変拍子というのはこういう表現によるものだったワケです。

自然な変拍子、それを色々探してみて思い付いたのが、Basiaの『An Olive Tree』。まあ、この曲が収録されているアルバム『Sweetest Illusion』は名アルバムのひとつでもあるんで、他にも採り上げたい曲満載なんですけどね、思い立ったが吉日、とばかりに手掛けることにしました(笑)。


YMOを基軸にしてしまっているような方は、バーシアのそのアルバムから、坂本龍一の「Sweet Illusion」を連想してしまうかもしれませんが(笑)、たぶん、坂本龍一やらを好きな人はバーシアとか持ってたりするんじゃないかなーと思いながら、作ることにしちゃったというワケです(笑)。

ホントは「Sweet Illusion」の着うたも2年前のKクリ着うた開始時に既に完成していたんですけど、原曲のまんまアレンジなのでチョットつまらなくなってしまって頓挫しているという(笑)。もうちっとヒネリが必要だろ、と思いつつ、思い起こせば2年経過しているという(笑)。

虫採りにでかけよう! [制作裏舞台]

普段から釣りに、山にと足を運ぶ左近治はですね、普段はアウトドア社会に縁遠い人たちを引き連れて音頭を取るのがこのシーズン(笑)。

しばらく雨が降らない日が続いた時の暑い時、そろそろカブトムシを捕まえるには絶好のシーズン。梅雨明けすれば山登りシーズンとなるワケですな。

カブトムシのトラップ仕掛ける日付の変わらぬ夜には、人間、明かりが必要です(笑)。大体光に飛び込んでくるのは蛾が多いんですけどね(笑)。こういう時には明かりに黄色いセロハン張るだけで虫が近づきにくくなります。蚊は来ますけどね(笑)。

こういう夜に息を潜めて明かりも照らさずに釣りとかしてるとですね、呼吸の時に吐く二酸化炭素で蚊が集まってくるワケですが、その蚊などを捕獲して食うのか、コウモリが左近治めがけて飛んできたりするものです(笑)。向こうはソナー使ってるからぶつかることはないんですけどね(笑)、慣れっこになっているとはいえ、やはり驚きます(笑)。

昔はホワイトガソリン圧縮してランタン持ち歩いたりしたもんですが、最近じゃランタンもLED。

しかし、ホワイトガソリン使った旧式のランタンの良さは、熱という輻射があるため、左近治は少々の寒さはへっちゃらでも、連れが寒がったりする時、やっぱりこういう旧式のランタンが役立つシーンがあるワケですよ。子供に取り扱わせてしまうと危険ですけどね。


夏休みに入るこのシーズン、大の大人に吟味してもらおうとですね左近治が取り組んだ着うたが、本日リリースした曲は!?


「夏のお嬢さん」/榊原郁恵 ※悟生楽横町
「Santa Rosa」/Gino Vannelli ※あなくろ本舗


なんとまあ、あまりにも違うフェーズに位置する曲を何の迷いもなくリリース、と(笑)。


最近、チョット涼しいんですが(笑)、夏といえばやっぱりこの曲「夏のお嬢さん」。

ケータイで鳴らす時のポップで広がりのある音を目指して、エレクトロ・ポップ風に仕立ててみましよ、と。耳に心地良い音で鳴ってくれると思います。


それと、もう1曲。今週のマジ曲ですね(笑)。

以前のブログで散々ジノ・ヴァネリやらヴィニー・カリウタのネタで引っ張ってきたんで、多くを語る必要なくなっちゃったんですけど(笑)、なにはともあれ、自分が本当に好きな曲やアーティストには力入っちゃうというかですね(他は手ェ抜いてんのか!?)、細部にトコトンこだわりたくなるってェもんなんです。

今回、Santa Rosaは3曲に分けましたけど、3曲分がうまく繋がるようになっております。

従来リリースした着うたの中で、今回のSanta Rosaは最も細かく、且つ非常に多くのオートメーションを編集したのではないかと。MIDIノート入力はスンナリ済みましたけど、一番多くの工数を必要としたのはやはり今回はオートメーションでしょうか。

いまさら無粋かもしれませんけど、カリウタ師匠のパートにはより一層のチカラ込めてます(笑)。チョット前の渡辺香津美の「Inner Wind」でもチラッとカリウタ先生風に仕上げてみてはいたんですけどね(笑)。まあ、今年に入って、打ち込みが難しそうなカリウタ先生をやってみたいという気持ちで、手始めにInner Windやって工数がどれくらいになるか見通し付けて、チマチマSanta Rosaを作っていたという裏舞台だったとゆーワケなんです。

今後リリースしていく着うたは、マジ率の度合いが従来よりも高くなっていくと思いますので(笑)、その辺りご理解願いたいと思うわけであります。

久方ぶりにマーカス・ミラー関連曲を [制作裏舞台]

つくろーかなー、と企てております左近治です。

Jazz Lifeの最新号もマーカス君でしたね(笑)。そうそう、最新号のジャズライフには久しぶりに誌上でお目にかかることができたんですけど、『Unicorn』の譜面。

元にしているのは、アルバム『TO CHI KA』の。

すなわち、ベースはマーカス君、ドラムはスティーヴ・ジョーダンというアレですな。譜面にはマイク・マイニエリのC7とE♭7という短三度上昇してソロ遊びと、その後のベースがディミニッシュで動くブリッジ部は割愛しているようですけど(笑)、ま、大局的な曲構造は判るぞ、と。

今更譜面に頼らなくとも左近治はとっくにUnicornは着メロにしていますけど、今この時代にあらためてUnicornを知れるという意味で注目したのでブログに書きたくなったんですね。

Unicornの曲の特徴は、この曲、スパニッシュ・モードなんですよね。

スパニッシュ・モードとは、フリジアン・モードの変化形でありまして、つまる所、Eマイナー調に聞こえさせつつ、2nd音が♭2ndなため、フリジアンなのですが、形成するハーモニーがメジャー、と。

メジャーとマイナーの推移でモードチェンジするよりかは両者のイイ所取りで音階作ったのがスパニッシュ・モードというワケですね。

とはいえ、スペイン臭さを感じさせないのは、隣接する音でE→F→Gのように移動しないからなのでありますな。AからC行ってB♭という感じで進めるのがUnicornのイイ所。

マーカス関連の曲をそろそろ作ろうと思っていた矢先なんで結構タイムリーだったかな、と。とりあえず2曲を予定しているんですけど、リリースはいつ頃になるやら(笑)。

おはよう茨城! [制作裏舞台]

え~、左近治は横浜の他にもゆかりのある地というのはありましてですね、親戚が住んでたり、時には釣りとか、そーゆーのもあって茨城県とはとっても馴染みがあります。

とはいえ、左近治がよく行くのは牛久、土浦、潮来、久慈川とか西金とか、そんなモンですよ。

毎週日曜日早朝も放送されてるじゃあありませんか。『おはよう茨城』。

おはよう茨城に使われてるテーマ曲と言えば、早起きしない人でもたまに目が覚めちゃったとかで知っている人も多いと思うんですが、『旅に出よう』ってェ曲ですね。

Paris Blueという男女2人によるユニット。実はこの曲インスト物じゃないんですよ。本編を知らない人も私の周りには結構いたんで、実は唄モノだというコトを知っている人が少ないんじゃなかろうか!?と思って、制作ネタというのもあって今回取り上げてみるコトにしたとゆーワケですよ。

ま、今やcobaとして知られるアコーディオン奏者が参加しているため、冒頭のcobaのアコーディオンが印象的なワケですが、本編は平松愛理風の正統派ポップスなんですよ、コレがまた。

左近治にアコーディオン語らせるとですね、いやあ、cobaがどーのこーのよりやっぱり横森良造だろ!みたいな少々ステレオタイピックな側面があってですね(笑)、エンドロールで大橋巨泉と一緒にフレームインで横森良造氏がアコーディオンを肉声のように弾きこなす、と(笑)。

土曜の夜の7:30といやあ、コレだったワケですよ(笑)。あのクイズ番組が終わって1年位間を置いて、クイズダービーが始まったという記憶があるんですけどね。その辺は記憶が曖昧かも、なんですが、まあ検索するほどでもないでしょうし、書き連ねさせてくださいな、と(笑)。

読んでいてピンと来る方もいらっしゃるでしょうけどね、そうです、左近治は「その辺り」の世代の人間なんですよ(笑)。見てくれだけは若く見える(←大ウソ)という左近治であります。

アコーディオンの蛇腹を巧みに操り、鍵盤を振るわせればビブラートもかかる!(笑)
体を大きく太極拳のように揺らして「ゆらぎ」を与え、アーティキュレーションにも一役買う動作。cobaも巧いですが、やっぱり横森良造サンでしょ、アコーディオンはねぇ。

この辺の映像、検索したワケではないんで不確かですが、YouTubeでもまず無いでしょうねえ(笑)。アノ時代で映像録画できる家庭ってどんな家だったんでしょ!?(笑)。

横浜にまつわるコト [制作裏舞台]

横浜と言えば!?

ラーメン!? シューマイ!? MM!? 中華街!? おでん!?

現在、左近治は横浜にまつわる某曲を手がけておりましてですね、なんてコトありません。崎陽軒のシウマイの曲ですよ(笑)。

男女二人が歌っているアノ曲ですね。清水ヶ丘公園が映っていたような記憶もあるんですが・・・記憶が定かではないのが左近治脳の成せる業!

まあ、清水ヶ丘公園はそりゃもうドラマやら何やらで舞台となるような場所なワケでして、語ればキリが無いほどテレビに出てきたりするワケですけどね、一汗かくにあたって草野球するには富岡やら清水ヶ丘公園やら出向いたりしたモンですよ。

先日も『帰ってきた時効警察』を見ていたら福富町やら都橋など見慣れた風景がロケで使われていて、妙に親近感湧いたりしたモンですよ。清正公通りの辺りかなー!?とか、福富町東通(元かに一の辺り)の辺りだっけかなー!?などと勘ぐってみたり。そういやウチの親父も店出してた時あったなー(今は畳んじゃっておりますが)などと振り返りながら見ていたモンですよ。

ま、なんだかんだ言って、そういや崎陽軒のCMソングを全く手がけていなかったなーと思って、作っていたワケなんですね。

横浜にまつわる曲なんて数えりゃキリがないワケですが、左近治が友人と話していたりすると、着うた制作していることもあって時たま曲ネタの話題になったりするんですけどね、ゴミ収集車が流してる音楽作ってよ!とかスンゴイマニアックな依頼があったりするんですよ(笑)。

横浜じゃあ委託業者がゴミ集めてるんで、地域によっても違うと思うんですけどね、知ってる人はイヤでも知ってるそういう曲の話題で花を咲かせるコトもあるんですね。いかんせん権利関係をクリアしない限りはリリースできないワケでして(笑)。ま、依頼する方もホントに作ってくれ!などとは微塵も思っていないんですが。

余談ですが、京急の井土ヶ谷と弘明寺の間で眺める朝日はとっても綺麗です(笑)。

少し前にタモリ倶楽部で京急の特集があった時は面白かったですけどね。出来れば横浜を縦横無尽に走っている一般の人がなかなか知ることのできない貨物線の特集してくれないかなーとか思っている左近治であります(笑)。

日本のクロスオーバー・サウンドとやらを回想する [制作裏舞台]

昨日はですね、着うた制作作業もさることながら、結局一番時間を割いて作業していたのがですね、アナログ・レコードの録音でした(笑)。

そういや、手元からカセット・テープが全く姿を消して久しい・・・。

原曲の実時間以上を費やすその作業工程に郷愁の念に駈られつつ、どこかもどかしさを感じながらも、レコードで蓄えてCD化もままならない(売っていても概ね取り寄せで、欲しい時に店に陳列されていない)愛着ある音楽の前に、なんだかんだ言って耳を傾けてしまうと時間を忘れてしまうワケなんですよ。

昨日、レコードからオーディオインターフェースを介して録音したものはですね、SHOGUNとスペクトラムとAB’sと芳野藤丸(笑)。いわゆる『藤丸さん』界隈の。

なんで今まで自分でデジタル化しなかったのか?というとですね、その昔それらを録音しようと思って数枚ほど棚から出して置いていたら急用があって数時間ほど家を空けたんですね。その最中にウチで飼っているネコがストレス感じたのか、レコードジャケットかじってボロボロにされてしまったのがそれらのレコードだったんですよ(笑)。

ネコ自身もマーキングしきれていないモノを目ざとく見つけて、飼い主の居ないコトにムシャクシャしたんでしょうな(笑)。

当時はこんなワケですっかり録音する気にすらなれずに、そのまま放置していたという。それが前世紀の出来事でしたか(笑)。

大概の音楽はiPodに入れているワケですが、やはり愛着ある音楽が入っていないと実に不便。聴きたい時に聴けないだけなら多少我慢できるんですけどね、その昔レコードが擦り切れるほど聴いた音楽をひょんなコトから思い出してしまうとですね、他のどんな音楽を耳にしても頭ン中で聴きたい音楽がグルングルンしてしまうワケですよ(笑)。

そんなこんなで、昨日ようやくそれらのレコードを録音したというワケです。

左近治の幼少~少年時代は4世代に渡る大家族だったのもあって、いわゆる学生運動世代のおじ・おばやらも一緒に居たというのもあって、小さい頃からそういう人達が耳にしている音楽を普通に聴いていたんですね。

そういうすり込みもあってか、日本テレビを見ていると他局と比較してもクロスオーバー・サウンドのBGMが実に多いんですね。早いハナシ、自分の好きなハーモニーが聴けるシーンが実に多かったんですよ。おそらく日テレ内に、クロスオーバーに五月蝿い担当の人が仕切っていたんだと思うんですけどね。

ま、SHOGUNやら芳野藤丸サウンドやら大野雄二やらを聴いているとですね、当時の日本のクロスオーバー・サウンドまたはAOR系の音は本当にイイ音していたなぁ~と今でも感じてしまうワケでして、録音しながら懐かしさを感じていたワケなんですね。

過去にもSHOGUNやらスペクトラムの楽曲リクエストを貰ったコトもあったんですけどね、すっかりご無沙汰してしまっているなあとも感じたワケですよ。リクエストは大体が探偵物語絡みでしたけれどね。ただ、なにゆえ探偵物語なのか!? なにゆえSHOGUNなのか!?という依頼者の方々の意図するコトは分かるんで、そういうリクエストを頂くと思わず左近治「ニヤリ」としてしまうのでありますよ(笑)。

つい先日も深夜にテレ東系で松田優作の映画とかやっていたようですし、先日見たワケではありませんが、そういう伝聞を聞くとですね、それが遠因となってついついシリアス志向の制作意欲が沸いてくるワケでありますな。

近い内に色んな形でリリースできると思いますので、その時はまたよろしくおねがいします。

この世の全てに答があるのさ [制作裏舞台]

と、ダイバスターのオープニングのサビでも言ってます(笑)。本日深夜は放送しないようですね。

このサビ部分、グロッケン風の音で悲しげに鳴るBGMがありますね。大体は博士が郷愁にかられ隊員達を説き伏せるような時か、ゆりっぺのシャワーシーンの時に流れるあのBGMです。

今回左近治は、あの悲しげな雰囲気を残しつつエレクトロなビートを乗っけて3月9日にリリース致します(笑)。ダイバスター関連は不定期ながら数多くリリースしてみようと思っておりますのでお楽しみに。

もう1曲は「11PMのテーマ」をリメイクしてリリースの予定です。こちらも金属の打楽器系風の音でメロディを奏でているので今週リリースする曲達の共通点は、まさにここにあるのですが、耳ざわりの良いそれでいて存在感のある音に仕上げてみましたので、ケータイが多少離れた所にあっても着信音の遠鳴りが埋もれることのないようにモディファイしているので(笑)、お試しください。

それでは詳細は後日!

時効のハンコを押す時のSE [制作裏舞台]

来月から始まる予定の時効警察。曲がどうこうよりも個人的に楽しみな左近治であります。

メシ食う前にご飯を食べさせてくれるような、ごく自然なコトをいやらしくなく、ソツなく見せてくれるというか、油っこいものを浄化してくれるようなホンワカ感があるんですよね、あのドラマには。

私自身は、男十四匹の小ネタとQueer役の東幹久がきちんと尻を上げての四つん這いポーズで泣き崩れるシーンには抱腹絶倒モノでした(笑)。

あとは、味見電気の酒焼けした雲助を彷彿とさせる他界してしまった店主とkinkyな息子さん。ああいうの大好きです、私は。

時効警察はこういう細かい演出が随所に刻み込まれているので非常に好きなんです、左近治は。

着うたの方は制作は去年に終えておりまして(笑)、リリースしようと思ったら番組終わってしまったといういきさつがあるんで、それをリリースしようと目論んでいるんでありますが、当時は24ビット48kHzサンプルレートで制作していたんですが、24ビット96kHzに変更してみました。

少々曇った感のミックスを施しつつも、やはり全体の周波数レスポンスがよくなるのか、輪郭がハッキリして、曇った中にもメリハリがあって好結果を導くことができました。

熊本課長が時効のハンコを押す時の独特のSEも、CDだとスネアがスカッ!と鳴るんでテレビのそれとは映像のせいもあって違って聴こえるんですが、左近治の場合は、いかにも映像通りに「ズコォッ!」とした感じを演出してみました。

この手の音を作るには独特のEQカーブで中高域カットするような感じが上手くいくんですが、余韻がふんだんに付加されたスネアにゲートを切っちゃって、300Hzの辺りは残すような感覚でサイドチェインを割り振って、その後コンプをかけつつEQで処理してやると、大体あんな感じになります。今度時間があったら、ハンコSE用に使用した加工前の元の音でもアップしてみましょうか、と。番組やらCDのソレをそのまま使うワケにはいかないんでこうして作るワケですな。

YMO好きな方なら高橋幸宏のソロアルバム「Wild&Moody」のドラム音を意識すると、時効警察のあのSE音は作りやすいと思います。Logic ProでMatch EQで試すというのもアリかもしれませんが、この手の音はゲートとサイドチェインを使った方が簡単に得られます。EQじゃなくて。

制作がおざなりになってしまっていた曲達 [制作裏舞台]

週末に、今まで制作がおぼつかなくなっていて進行がピタリと止んでしまった曲ファイル達を見つけては「あー、そういえば作ってたっけなー」と思う曲が意外にも多いことに気付きまして(笑)、チョコチョコ手を加えてみたものの、まだリリースは先になるかなーと思った次第です。

思い当たるモノを列挙してみると・・・

Midnight Cocktail / Gazebo
Love in Your Eyes / Gazebo
I Like Chopin / Gazebo
Life in the Fast Lane / The Eagles
Jungle / Kiss
Thelonius / Jeff Beck
Love Games / Level 42

とまあ、こんな感じですか。まともに作っていればとっくにリリースしているのにも関わらず、左近治と来たらどうしようもありませんな(笑)。

それらの中で原曲とは似ても似つかないようなアレンジにしたのがイーグルスのLife in the Fast Lane。左近治がイーグルスの中で最も好きな曲でありんす。かなりテクノ風味にしてしまっているんですが(笑)、コレ、どうしようかな、と。他の曲達はイタナさを残してあるんで原曲をイメージしやすいんですけどね。

まあ、他にも色々と制作の済んでいない曲ファイル達は沢山あるんですよ。これらは一応オーディオ編集ベースで着手しているモノなので、MIDI編集ベースだけのデータで着手していないモノも含めると結構な量になります(笑)。

中には「今更オーディオベースで手がけてもなぁ」と思うようなMIDIベースのデータもありましてですね悩みは尽きません(笑)。

今週の3月2日にリリース予定の、某長寿番組のテーマ曲というのはそれらに該当しない、新しく着手した曲でして、最近だと、従来全く着手していない曲から作り上げてしまう方がイメージ構築などしっくり来るのかスムーズに作業がはかどるんですね。

多くのMIDI編集ベースのファイルは、着メロ用の音色編集を後になって試行錯誤しようと着手しているため、MIDIデータ上でエフェクティヴな効果を狙って編集しているのもあって、イメージ的に「ノらない」というかしっくい来ないのが難点。作ろうと思えばインスタントに作っちゃうことも可能なんですけど、着メロ風味がただ着うたになっただけじゃつまらないだろーなーとも思いましてですね、ハイ。

プロ野球ニュースの「今日のホームラン」なんかもそれで着うたとしてリリースしていない曲のひとつ(笑)。

当初は着メロ用の専用音源をオーディオインターフェースに入力して、各トラックをオーディオベースで録音してエフェクトを付加させただけという、「まあ、なんというコトでしょう!(ビフォーアフター風)」と言わんばかりのクオリティなんですな、コレが(笑)。

もう少し手間隙かけてあげてやらねばと思ってはいるものの、作ってる本人がピンと来ないまま制作してりゃあ買ってくれる方が満足するはずないだろ、と。そりゃあ、中にはトランス風味のリズム足してそれっぽい音だけ付加すれば満足してくれる人もいるかもしれませんけどね(笑)、そこまで安直にはしたくはないなぁと。もう少しヒネってリリースしようかなーと思っているワケでありますな。

いつリリースするか分かりませんが(笑)。

ロクなもんじゃねぇ [制作裏舞台]

花粉症に悩む左近治であります。昨日から激しく症状が出ており家を出るのも億劫。腹はロクなもんじゃねえとばかりにピイピイピイ♪

そういや、すっかり捏造レッテルを貼られた「あるある」ですが(笑)、花粉症にヨーグルトが効くというのは正解だったんじゃないかと思うんですな。あんなに群がってたクセにひとつふたつの捏造でコロッと手のひら返されるのが世間様の恐ろしいトコロですな(笑)。くわばらくわばら。

ってなワケで、なかなか着手しない曲もこーゆー時にトコトン作ってしまおうと思い立ち、とりあえずブログでも書くかと思いましてですね、たわいもないコト書いてるってぇワケですよ。

あ、ちなみに昨日リリースした「もしものコーナー」ですけどね、パケ代に優しく配慮したので非常に短くしか聴けません(笑)。他もそうしろ!と言われそうですが、あの曲はあの尺でも十分分かるだろーと思ってですね、ハイ。試聴をどんなに長くしても10秒が限度なんですけどね。

この程度の文章しか書き上げていない(ちなみに左近治はe-typingで計ったら373です)のに今でも鼻水がスゴイんですな。参りましたなこりゃ。

普段左近治は電車通勤なんですけどね、ラッシュが嫌いなんで早目に出て現地で茶ァしばいたり、メシ食らっていたりするんですけどね、車両の中私ひとりってェこたぁ有り得ないんで、座れはできる程度で、座席は埋め尽くされている状態なんですないっつも。

で、私がどんなアレルゲンに弱いのか分かりませんけどね、たまーに相性の悪い人に出くわすんですね。その人個人を嫌悪しているワケじゃなくて、その人の衣服や頭髪だと思うんですけどね、相性悪い人が近くに来ると途端に鼻水がツーッと垂れてくるんですね。誰が相性悪いんだかご本人に確認取ったワケじゃないんですが、私の鼻は特定できるんですね。「あ、あの人だ」と。大体3メートル以内だと察知できます。

ラッシュに出くわすと、空気の舞い方が尋常じゃなくなって密閉状態。しかも日が射してきているともう大変なんですわコレが。

そういう意味での相性の悪い人がいるんですね。かといって職場や友人はどうなのかというとどうも共通項が見出せないというワケです。

それでもその環境に耐えざるを得ない部分はありましてですね、まあ、左近治がWindowsを使わざるを得ない時と似たようなモンでしょうかね(笑)。マイクロソフトさんからすれば「使ってくれ」と頼んだワケじゃないでしょうから、左近治などどうでもいいんでしょうけど、使わざるを得ないことがあるんですよね、コレがまた。

着うた制作においては9割5分以上はMacなんですけどね。Windowsマシンを専用のサンプリング音源に使っているというのは対象外です(笑)。立ち上げて鳴らしてるだけですから(笑)。こういったソフトも数年もするとWindows専用というのが再び少なくなってきそうな気配がしますので今後どうなっていくのか楽しみでもあります。

鼻息荒く、高らかに [制作裏舞台]

ええ、昨日はルアー作りにご執心でした。ダイバスターにすっかり心酔している左近治はですね、オープニングにチラ見出来るダイバスター2号と3号のフォルムに一目惚れ。やはり、あのフォルムで魚を釣り上げたくなる、というものが釣り人の心情ってェモンですな。

3号だと、まあありがちですか。2号で釣った日にゃあ喜びもひとしおでしょうなあ。シイラならイケるかも!?アレでバス釣れた日にゃあ喜びもさらに倍増でしょう。

ダイバスターに釣られてしまった左近治本人もどうにか釣りたいんですよ。こうして社会のヒエラルキー構造を痛感しつつ、私自身釣りを求めて魚をひっ捕らえたいんですよ。失恋の傷を新たな恋で癒すようなモノですか(笑)。

釣りの実際は、心意気は熱く、そして静かに。ヘラ師(ヘラブナ狙いの権化の方)に言わせりゃあ、ヘラは釣り人の垂らす釣り糸から脈動を感じて気配を察知する、と。すなわち釣り人は自然とバロロームせにゃならんのですわ。

着うた制作とて左近治は息巻いているワケではございません(笑)。道楽の延長みたいなモンですから(笑)。「こんなマニアックなモノでも買ってくれる人が居るんだなー」と、そういうコトに阿鼻叫喚するワケでございます。

時勢の流れに沿ってチャート物とか作るとしますよね。即時性が高ければ高いほどダウンロード数は稼げます。でもですね、半年や1年、もしくはそれ以上経過するとそれらの殆どは目も当てられないほどの数しか売れなくなってしまいます。それはもはや「こんなマニアックなもの~」という作品にすらダウンロード数は負けています。

私がリリースしているワケではありませんが、大塚愛の「さくらんぼ」。

この曲に関して言えば、チャート物ではありましたが何時の日にも常に受け入れられる近年稀に見る「息の長い」広く認められて定着した曲なのではないでしょうか。脳天気な所が癒しを感じるのか、そういう雰囲気がありますよね。

私がリリースを決断した曲には、それ相応の思い入れがあって着手しているので(笑)、気合を感じ取っていただければ幸いですが、決して鼻息荒く遮二無二ダウンロードを競うようなスタンスではないのでご理解ください(笑)。

例えば、着うたで左近治がリリースしている「酔っぱらっちゃった Melodic Deathバージョン」というのが、私の魂を如実に反映している作品の一例だと思います(笑)。

酒をカッくらう時は、どんなに穏やかでも心はメロディック・デスのような、ツーバス・サウンドで卒倒するような、常に迸る熱さを心に刻んで酒を嗜んで時には唄う、と。

左近治のカラオケたるや、北斗の拳のオープニングに始まり、金太の大冒険と続き、東京プリンを唄って、演歌で〆るのが日常。

携帯電話だと低音再生がネックなのは何も今に始まったことではないのでありますが、実は携帯電話に搭載されたスピーカーでは再生不能な部分においてもきちんと音だけは満たして楽曲を成立させています。イヤホンなどで聴いていただければお分かりになるかもしれません(笑)。

この低音再生というのがネックとなって、着メロだとベースパートをわざと1オクターブ上げたり、オクターブ上の音を混ぜた音を使うというアレンジ手段があるわけですが、「着メロ・モディファイ(笑)」となってしまう独特のチープ感が表現されてしまうひとつの要因でもあるんですね(笑)。

着うたにおいても左近治は、楽曲によってはとことん原曲をリスペクトした上で、そのような「モディファイ」は避けたいのですな(笑)。故に曲や端末によっては低音があんまり聴こえないモノもあるかと思いますが、その辺りはご容赦ください(笑)。

原盤切り出し系の着うただって、それ用にベースをオクターブ上げたりとアレンジ施しているワケではないので(笑)。

11PMのテーマ考察 [制作裏舞台]

 男女2人ずつ(=計4人)のスキャット・ヴォーカルによるジャズ。曲の冒頭はベースとオクターヴユニゾンから始まる男女混声の旋律なのにやたらとハーモニー感を漂わせます。それはヴォーカルのメロディトーンの動きもさることながらアコベ(Acoustic Bass)のベースラインが大いに貢献しているからであります。

11pm.jpg



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制作進捗状況 [制作裏舞台]

2月になりました。左近治のちょっとした手違いもあって、2月のリリースは2週目からの予定(笑)。そこから今までとは違って定期的にリリースしていくのでお待ちください。

2007年の着うたのテーマはとりあえず生っぽくしようかな、と。

まあ、従来でも生っぽい感じを演出してきたんですがそれまでの着メロとの大きな差異感が生じないように少々丸め込んでたんですね。段階的に。それとエレクトロっぽい要素を足してダイナミクス感を過剰に演出しないようにしてきたつもりなんですな。

今年からはダイナミクス感というか生っぽさをこだわってみようかな、と。生っぽくても実際はほぼ打ち込みなので生じゃないんですが(笑)。

次週からは逆空耳の無料曲やらジェフ・ベックなど。その後CMやドラマ関連、YMOファミリーの名曲、往年の名番組テーマ曲など繰り広げていくのであります。制作裏舞台的なことを申しますと、本日現在(2月2日)で2007年3月2日リリース曲の制作を終えていて、3月9日以降の曲を手掛けている左近治なのです。

それでは今回はこの辺で。

エレクトリック擦弦 [制作裏舞台]

音楽制作においてDAWアプリケーションが核となった今、敢えてフィジカルな楽器的側面を語りたくなる左近治。今回はE-Bowについて(笑)。

ギタリスト1000人居ても、E-Bowを買う人は1人居るか居ないかでしょうなあ(笑)。YMO好きな方ならビル・ネルソンというとってもkinkyなギタリストの名前を耳にしたことがあるのではないかと。

Be Bop Deluxeというバンドに在籍していたビル・ネルソン。当時のバンドのサウンドは初期ロキシー・ミュージックと、近年で言えばiPodのCMにも使われたCaeser’sのサウンドを足して2で割ったような感じとでも形容すれば分かり易いかも!?

電磁力を使ってエレキ・ギターの弦を振動させるというエレクトリックなボウ。すなわちE-Bowというワケですな。

左近治は当時、YMOのソロ作品を追いかけていた時期もあったのでビル・ネルソンがE-Bowを使う曲というのは何曲かあるワケですが、一番好きなプレーは高橋幸宏の「Are You Receiving Me?」のギター・ソロでしょうか。途中で32分音符よりも細かい音があるんですが、リング・モジュレーターを低周波で途中からONにしているのか、弦を激しくベンドさせてE-Bowの筐体にぶつけて音を出しているのか、ピックアップのポールピース上付近で電磁ノイズを出しているのか(これが一番可能性が高そう)未だに不明ですが、この音が異常なほどカッコ良く、プレーが一番冴え渡っているように思えます。

E-Bowってえのは発音させたい弦の両隣に滑らかで浅い曲面状のガイドレールがあって、それがエレキ・ギターの各弦の間隔に見事にフィットするようになってるんですが、指板から見て一番外側の弦(通常1弦と6弦)は片方のガイドレールが意味をなさなくなり、宙に浮いた状態になりますが、普通に慣れてしまえば何事もなく演奏ができてしまいます。

バレー・コード(6本の弦全部で音を出すギターのコードの押さえ方)で、E-Bowの筐体を軽く弦に押し付けたまま、ガイドレールを滑らすように1弦←→6弦と往復させると、アラ不思議。手っ取り早く、モノの見事にスウィープ・ピッキングが完成します(笑)。

ギターをこよなく愛する人からすればE-Bowなんて異端そのもの。さらにディストーションやハーモナイザーで音を変化させて、元の楽器の音すら分からないような音なんて人によっては侮蔑モノなんでしょうなあ(笑)。

しかし、本当にとんがった人というのはギターという演奏スタイル、まあユーザー・インターフェースみたいなものですか。それを利用しているだけであらゆる音を手に入れようとしているだけで、保守的なギターの演奏スタイルに固執していないだけとも言えましょう。マイク・マイニエリが鉄琴状のシーケンシャル・サーキット社のアナログ・シンセ(実際はムーグ製です!スイマセン!)を使っていたように(笑)。まあ、後のコルグさんが輸入代理店になっていたmalletKATシリーズのようなものですか。

楽器に必要な演奏方法をユーザー・インターフェイスとして見た場合、この演奏形態には固執しつつも音に関しては執着しないという、ヒネたタイプのアーティストが私は好きでして、左近治のベース観というのも実はこっちのタイプです。とはいえベースとして分類されるものでもジャズベース、スティングレイ、F-Bass、リッケンバッカー、ケン・スミスなど本来の音が持つ良さも分かるんですが、左近治の場合、シンセで言うところのADSR的側面で見たベースのエンベロープや音色はそれほど固執していないのです。演奏形態こそがベースのそれであれば、DXのベース・サウンドが欲しいと思ったくらい(笑)。

ベース・シンセにしても実際のタッチやプラッキングやアポヤンドやらアル・アイレやスラップなど、微妙に音が変わる要素があるのに出音がそれらに全く追随しないのがシンセの特徴でもありますね。これらの要素が他のコントローラー情報など両手以外で必要とせずに済めば問題ないのですが、実際にDXベースのような音をエレキ・ベースで再現しようとしてもリアルタイムでオーディオto MIDIが実現したとしてもムリなハナシなワケです。遅れが生じますし。まあ、シンセサウンドが欲しければ犠牲を払ってでもそれに慣れろという事かもしれませんけどね。それを考えるとジョージ・ベンソンがカヴァーした「Feel Like Making Love」におけるウィル・リーのローランドのベース・シンセなんてかなりいいプレイしているということをあらためて痛感させられるのであります。

つまり、演奏形態において出音が追随してくれるのはトリガーでサンプル音源やシンセ・サウンドにするのではなく、出音そのものが演奏による僅かな違いをも音色変化に対応してくれるにはエフェクトの方が手っ取り早いというワケです。

そこで、こうした「ヒネた」タイプの人の多くは、エフェクトで音を変えようとアレコレ考えるようになるんですな。

演奏形態がエレキ・ベースのままで他に欲しいと思った音はやはりDXのベース。ベロシティによってオペレータのアウトプット・レベルが変化することで音色変化が実に見事に演出されるからなんですが、あの音だけでもDXの価値はありますね。まあ、ファクトリー・プリセットのローズの模倣した音もかなりイイ音なんですが。

チャップマン・スティックの場合、演奏形態はエレキ・ベースのそれと大きく異なるものでありますが、タッピングという奏法にほぼ限定されるため、弦長スケールもベースと同じ(昔のはミディアム・スケール)ということで敢えて通常のベースとは弾き方が違うことで弦間ピッチの狭さ(ギターと一緒)を受け入れてしまえるスティックそのものの音の魅力というのもあります。

よせばいいのに左近治は、スティックにE-Bowを使ってみたことがあるんですが、スティックの弦はゲージもかなり細くてテンションはユルユル。E-Bowはある程度広範囲で電磁力を生み出しているとはいえ、弦長の腹や節に該当しないどんなポジションでもソツなく拾えるポイントというのはピックアップのポールピース辺りになってしまうという有様(笑)。

ポールピース上でE-Bowを使うと電磁ノイズが乗るわ、テンションが緩いんで一旦弦が震えだすと振幅が大きすぎてE-Bowの筐体にビリビリ当たるわ、ブリッジ寄りにE-Bow使うと弦が振動しないわ、手は届かないわで散々な思いをしたことがあります(笑)。

テンションを高めようとチューニングを上げると、スティックの1弦は.007という非常に細いゲージ。通常12弦エレキ・ギターの3弦用の副弦の細さですな。巻弦の一番細いものも、エレキ・ギターではなかなかお目にかかれない細さです。

特殊な音を試みてあらためて楽器固有のそのものの音の良さを認識させられるのでありますが、エフェクトを使って原音が何なのか判別できないほど音を変える人であっても、ギター本来の音の良さと特徴をきちんと分析していると思います。

とりあえず特定の音のソースの空間系エフェクト部をエフェクターによって真っ裸にすることもあれば、原音すらも特定できないようなエフェクトの海状態に加工してしまったり、エフェクトでも決して得られない演奏方法の根幹から音を変える発想など、楽器というのはそれによって様々な音を出してくれるからこそ色々アイデアも湧くんでしょうな。

DAW上でソフトウェア化された楽器を取り扱うことが増えてきた中、あらためて楽器への思い入れを痛感させてくれるのであります。そうなんだよ。DAWアプリケーションやらMacやPCなどに入れ込むのではなく、あくまで生楽器が好きなのだと。

パソコンに何でもかんでも仕事持ち込まないと気が治まらなくなっていやしないかとあらためて生楽器の良さを知らされるのであります。

ハイ、そこで現在左近治が制作中の着うたですが、現在は放映されていない某長寿TV番組のテーマ曲に挑戦中であります。たぶん、着メロでも着うたでも希少の部類に入るかもしれません(笑)。番組自体は左近治の世代なら誰もが知っていると思うんですが、お楽しみに。この曲の1拍6連を4フィギュアのタイム感で演奏するファンファーレは誰もが聞き覚えがあるのでは!?

オーケストラの耳コピって本当に辛いけれども面白いですね。あらためてアンサンブルに混じる様々な音を普段は聞き逃してしまっているのだなあと反省。小太鼓のロールも96分音符を平然と演奏してしまうマーチング・ロールの真骨頂!。

ちなみに左近治は、96分音符よりも細かいロールは頭の中で符割として処理できないと断言しちゃいます(笑)。マハビシュヌ・オーケストラにおいて聴くことのできる某有名ドラマーさん(名前挙げる必要ないですがビリー・コブハム)はこれよりも細かいロールでコム・フィルターがかった音になってますよね(笑)。たぶん128分音符なんだろーなー。左近治なんてbpm120前後で48分音符が限界ッス。ベースのスラップでなら逆に驚かせられる符割ですけどね。

さらには160を超えるbpmで1拍6連で同じ音を吹き続けるファゴットやらオーボエなど、演奏力の高度さがタダモノではなかったり。偶数次倍音を持つ楽器のアンサンブルに溶け込ませるアレンジの妙味など、やはり深いなあと感じさせられるワケです。音域の高低差を12音に置換して表現できる作曲能力(かなり秀でた絶対音感が必要)にも驚きを禁じ得ないのでした。

左近治のディレイ考察 [制作裏舞台]

左近治は大の山好きです。2006年の暮れにもNHKで日本の名峰シリーズが再放送されておりました。普段、標高数10メートル程度に生活する左近治が山を満喫している時に下界との違いを第一に認識させられてしまうことは、放屁の多さですか(笑)。

高地で1日2日体を慣らして山へ行けばまた少しは違うんでしょうけれど、山を登ると左近治は放屁が付き物であります。1分に1回以上は出しながら山の空気を汚染しているのではないかと心配してしまうほどであります。

万が一、実が出てしまっても山に捨てて来てはいけないのです。それこそ生態系すら変えてしまいかねません。雑菌やウイルスもそうですし。下手すれば野鳥や虫が新たな菌やウイルスの宿主となって遭遇しかねない本当に笑って済まされないことなんです。インフルエンザとて鴨が媒介しているワケですし。携帯トイレはちゃんとしたショップで売られておりますので、変なところで恥ずかしがらずにこういうケアはきちんとしたいものであります。

気圧差がもたらす生理現象。あらためて気圧の重要性を知る左近治なのであります。

さてさて、DAW上で仮想的な空間を演出するには手っ取り早いのはリバーブでしょうかね。しかし、インパルス・レスポンスを用いようと用いまいともそれ以外にも拾音位置による遅延のシミュレートやそれによる周波数特性の変化などありとあらゆることを想定して音作りをするわけでありますが、ここであらためて感じることが「遅延」の重要性。すなわち「ディレイ」なんですな。

例えば、あるサンプル音源であるドラムの音をひとつ用意するとしましょうか。

以前に述べたこともあるように、サンプル・ライブラリーとして市販されているものは、もちろんきちんとした拾音状況で録音されているわけですが、録音状況時による空間の音も録音されていたり、中にはEQやコンプで味付けされてしまっているものも少なくありません。左近治はこういう音源に対して気に入らない音は一旦ゲートでスパッと切って音を新たに作っちゃうことが多いことも以前に述べた通り。

そこで、busトラックを用いて仮想的なオーバーヘッド・マイキングによるミキシングを実現させてみようではないか!というのが左近治の試み。とはいえ、自然現象をいざ机上でシミュレートするというのは非常に難しいものであります。

やみくもにディレイ(遅延)を与えるだけでは実際のそれとは全然違うんですね。

まずは自分自身の制作環境におけるサンプリングレート周波数と音速を割り出すことが必要ですね。そこで1サンプル長あたりの距離を弾き出せばそれで済むのかというと、いえいえ、全然ダメです。

まず、考慮に入れなければならない要素は大気圧、空気分子の比熱比なども必要な条件。それと気温。それと意図しようとする録音状況の標高、それと時間帯(昼と夜の温度変異)、空気の流れ(空調や風)による音のゆらぎetc….実に多くの要素が必要です。

しかしこれらは大体は数式化されているため、細かいパラメータを持つエフェクトをいくつもルーティングさせたり、プログラミング化が可能なもので(Max/DSPやらReaktorなど)作ってしまった方が楽かもしれません。

しかしですね、これらの要素を使って遅延を与えてもこのままだと周波数特性がどこで聴いてもロスの無い空間になってしまうんですね(笑)。つまり、遅延を与えたポイントでは周波数の変化が必ず起きていて、概ね高域は減衰しているということをも考慮に入れないといけないのです。

例えばキックの音に、このような仮想的空間を模した遅延を与えてみるとしましょうか。しかし実際のオーバーヘッドのマイクには、バスドラをキックした打面とボトムが床、側面の壁、天井などによる反射音も考慮に入れなくてはなりません。打面とボトムの音が共存しているということはすなわち正相・逆相も考慮に入れて仮想的空間を演出するための要素としてのパラメータに加えなければいけなくなります。

さらに考慮に入れなければならないのが「Open Window Unit」という単位。コレは何かというと、ある密閉された空間に窓を開けて音を鳴らすと音がそこから逃げますよね。実はコレ、「吸音率」として知られる単位の名前なんです。

こうした吸音率の値も材質によって色々変わるわけで、これらの資料を手に入れて仮想的空間の遅延によるパラメータに割り当てて、さらには周波数特性としてのEQカーブを施す、と。

こうなると、数個程度のディレイやEQでは太刀打ちできないほどの要素がある、ということがお分かりですね!?(笑)

オーバーヘッド・マイクの位置は動かないので、録音ソースとなるバスドラやスネアなど、各楽器の配置を3次元で見るとだいたい数十cmはそれぞれ離れているワケです。それらも全て考慮してパラメータを与えてやって仮想的な遅延を与えてやるのもいいのではないでしょうか。

ただ、こうした非常に近い距離での遅延をあれこれミックスさせると、吸音率を考慮に入れないとフランジングのような干渉よりもさらに高域の鋭いエッジが過剰に効く音になります。ディレイの中には音質を内部処理で補正してしまうものもあるのですがこういうことも念頭におかないといけません。

なんだかんだ言って、高域レスポンスが甘いアナログ・ディレイの等しい遅延間隔のやまびこによるエコーもオツだったりするものですが(笑)。そうした周波数特性を持った独特のディレイ音というのは、あーだこーだ考えて遅延を計算して組み上げるよりも音が良かったりすることも多々あり(笑)。Kクリ絡みということでYAMAHAさんをヨイショするワケではないんですが、私はYAMAHAのE-1010が好きでしたねえ(笑)。後年、TC-2290手に入れたワケですが(笑)。

嗚呼、我がエレクトリック人生 [制作裏舞台]

電力が必要不可欠になってしまっている私の音楽制作。アコースティック楽器一辺倒の方もFinaleで楽譜作成やDAWに勤しんでいる方は非常に多いと思います。左近治にとってのエレクトリックな音楽人生は、そういう電力のインフラ的側面ではなく、いわゆるエレクトリック・ミュージック的な側面で形容したい言葉だな、とご理解していただければ幸いです(笑)。少し尖がった感じで言えば「テクノ魂」みたいな。

とはいえテクノ魂と偉そうなことを言っても私の心はテクノのみならず多くのジャンルに心奪われているという真実(笑)。何はともあれ、私くらいの世代だとオーディオブームやシンセサイザーのめまぐるしい変遷、CPUやDSPなどが低価格帯にも普及することでマルチエフェクターやら現在のパソコンなど多くの恩恵を受けることになり、それらの時代を常に目の当たりに出来たということが音ひとつ語る時の小ネタに事欠かないように育っているのですな(笑)。

しかし、いざ振り返ってみるとバラコンといわれるオーディオブームやらシンセサウンドの移り変わりやマルチエフェクターで、音の変化や発音原理やらオーディオ的側面音質面での周波数特性やら位相特性やら、そういった情報は昔から目にとまったものですが、一番大きな衝撃を受けたのはそれらの機器を触れたことでもなく、無響室に入ったことが一番衝撃を受けた経験でして、それまでの机上の知識やら音に対する先入観(色眼鏡含む)などが、たったそれだけの経験で一気に咀嚼され融合されたと言えるくらい革命的なものでしたねえ、左近治にとっては。

通常、部屋の中(部屋といっても残響の度合いはいくらでもあるが)や戸外での会話は、無響室に入るまでは私は「ドライ」で「デッド」な空間だと思っていました。まあ、道幅が狭く、コンクリートのビルが隣接したような場所などありますがそういう揚げ足はご勘弁を(笑)。

ところが、かなりドライもしくはデッドな音だと思っていたところに無響室に入った時のその異質な空間の音の違いに驚きの声を上げた際の私の声がなんとも細い、まるでツイーターだけを通して聴こえてくるような。

客観的に自分の録音された声を聴くよりもはるかに異質なそれは、低域成分もあるのにそれまでの経験で言えばツイーターだけを通過したような音。しかし低域成分はあるのに、高域がやたらと輪郭がシャープに聴こえて、定位感が如実に鋭い。耳元で親指と人差し指をこすってクシャクシャと音を他人から出されるような、それほど耳元にまで鋭く届くような空間。それが無響室です。

一方で建設中の撮影スタジオの内装工事前に見学で入ったこともありました。広さは学校の体育館の2倍くらい。高さも1.5~2倍くらいでしょうか。内装はまだ何もなく打ちっぱなしのコンクリが剥き出しになっている状態です。

そこに鉄製のドアを開けて入った瞬間の靴音の凄まじさも、無響室のそれとは違って心に残るすごい経験をしたと感じたシーンでした。

計測はしていないものの、残響は普通に1分以上持続しているんじゃないかと思えるほど。足を踏み入れた瞬間の音の異質さに笑ってしまうくらい驚き、一旦ドアを閉めてもう一度確認して入ったほど。

その空間内でいざ喋っても、声が何がなんだか分からないくらい残響の連続になってしまうんですね。気が狂いそうなくらい凄まじい空間でした。それらの音が鳴り止むこともなく、その空間から出て扉を閉めてしばらくしてドアを開けて確認すると、まださっきの会話と思える音がうごめいているんですね(笑)。

これらのふたつの事例が私にとって「残響」や「初期反射」がいかに音のソースの音質といわれる部分を担っているのかという基準が構築されることになるのでした。

例えばサンプラー用のライブラリーでも、エフェクトを通過していないドライな音であっても、録音環境空間の初期反射は録音されているのがほとんどです。もちろんその方が利用者にとっては馴染み深いとっつきやすい音だからというのもあるのでしょうが。

ただ、それらのライブラリーを使うにしても初期反射が最初から付随されている音に、今度はDAWアプリケーション側においてリバーブなどのプラグインでさらに残響を付加してしまうと、音質という重要な部分をさらに他の音質が変わる初期反射で上塗りしてしまうことになるので、場合によってはこれらのサンプル音が分離することなく団子サウンドを作り出してしまうという悪循環に陥ることもあるのですね。

そういうことを回避するために、当時左近治が覚えたのがゲートの使い方でありました。ゲートはマイクロ秒領域をいじることの出来るパラメータを持つタイプがベスト。ミリ秒単位だとどうしても初期反射成分をカットできるのが甘くなってしまうんですね。まあかけないよりかはマシなんですが。

少し話は逸れて、一昔前のドラムマシンで比較的人気のあった代表的な機種を列挙してみました。

Roland R-8(R-8M、R-5含)
KORG S3
YAMAHA RY-30
ALESIS SR-16(D4含)

RolandのR-8は、タッチパッドの感触が今でも非常に好きです。発音レスポンスが非常に速くて私のお気に入りでもあります。肝心のサウンドは、いわゆるPCM素材はこうでなくては!という見本のようなというものですが、ゲートで録りのアンビエンスまで大胆に削ぎ落としたものでもなく、いわゆるサンプル素材としての良さを出したもの、万人受けするタイプの音の代表例としてカテゴライズします。

KORG S3とYAMAHA RY30のPCM素材は、正直言うと当時のPCM全盛の時は不人気に相当する商品だったのではないかと。しかし、これらのサンプル素材はゲートでかなり削ぎ落としてあり、真のマテリアルに近く削ぎ落とした上で音色キャラクターをEQなどで加工あるいは細かいループやADSRで味付けされたタイプであり、今になってみれば、こういう削ぎ落とされた素材の方が多くのオケの中でも際立って埋もれないんですね。なぜかというとそれは、通常「音質」として感じている初期反射の部分を削ぎ落としているので、かえって功を奏するんですね。

初期反射がダブルになってしまうミックスだとこの時点で既に分離感というものは失って引っ込んでしまうのです。

ただ、こういうゲートで削ぎ落とされたタイプの音は、多くの一般利用者にとっては耳に馴染まない音であるため「リアル」感のあるPCM素材の方が手軽であり、もてはやされるわけでありますね。

左近治はS3が大好きなんですけどね。まあ、言い換えればドラム素材はゲートで削ぎ落とすような使い方をして、残響成分はリバーブや現状であればインパルス・レスポンス技術を使ったものでより多くの素材で彩りを施すことができるので、ややもするとチープに聴こえる素材も初期反射成分の量感を見極めてサンプル素材を判断する耳を養った方がより良いミックスに近づけることができるのではないかと思いますね。

ALESISのSR-16は、素材によってはゲートでかなり削ぎ落としているようなものもありますが、全般的に、コンプと大胆なEQカーブによってプリセット音色を決定付けているキャラクターで、先の例とは少々趣きが異なるタイプともいえます。ただ、志向するものはR-8タイプの方であろうかと。

回り道をしましたが、ドラム素材のみならず録音されたソースに初期反射成分によってどれだけ音質キャラクターが決定付けられているかということを逆算してある程度イメージできることが、その後のオケに混ざった時のミックスにおける音質変化を上手く操ることができると言っても過言ではありません。

つまり、私にとっては目に見える形でシンセサイザーやデジタル技術の発展によって自然界には到底存在しないような音やエフェクト類の進化でさらに音の変化の凄まじさを知ることができたものの、無響室での経験が培われたことで、生素材の重要さに気付き、その後のエフェクトやミックスにおいてどういう味付けをすればいいのかということを覚えることができたワケであります。

左近治にとっては、エレクトリックの追求は生素材を知ることだったわけだったのです。さらに言えば、キャラクターがコロコロと面白いように変わるエフェクター類はいじっているだけでも面白いものですが、そういうエフェクターよりも地味な存在であろうゲートの活用法がその後の左近治にとって重要になったというわけでした。

以前にも取り上げたパンニングだけによる操作だと、元のソースがモノラルならまだしもステレオの場合はパンニングした分、左右の位相差や遅延差を付けてあげないと音が団子になりかねないということを述べました。さらに最近のDAWアプリケーションには3dB補正という機能も付いている世の中。これらの使い方をあやまり、初期反射による「耳になじむ」音が施されているサンプルライブラリーの元の音に酔いしれてゲートの重要性を無視してしまうと、さらにミックスを団子にさせてしまうという悪循環にもつながるので注意が必要なんですな。

次回は3dB補正の妙味とやらも語りつつ長々と語ることにしますか(笑)。

左近治の最近のアイデア [制作裏舞台]

ディープインパクトが凱旋門賞に敗れ、左近治の心はもうズタズタ(笑)。サッカーのW杯でも心はボロボロ(笑)。神は一体どれほどの試練を私に与えるのでしょうか!?と思わんばかり。

すっかり秋めいて枯葉のようになってしまっている左近治に今どれだけのアイデアが浮かぶのか?試練があっても日常だけは捨ててはならぬ。人生とはこの日常こそが重要なのだと心に抱きつつ・・・。

左近治にとっての競馬は武豊がデビューした頃まで遡ることができまして、それこそ年間何百レース賭けたことか(笑)。とはいえ、左近治はギャンブルにおける射幸心とは無縁とも言えるお付き合いでして、競馬に金投じる時も専ら複勝オンリー。銀行金利よりも遥かにマシ。負けてもいいからワクワク感を重視してしまうと溺れてしまうんですな。私はこういう所に無縁なのです。

アニメや漫画やゲームに乗じた競馬ブームの頃にはすっかり面白くなくなり、競馬の「け」すら遠ざかった私ですが、ディープインパクトの走りだけは、オグリキャップがトニービンとのジャパンカップでの死闘を演じる走りよりも遥かに感動させてくれて、金は賭けることなく見守る左近治だったのでありました。

着うたアレンジにおけるアイデアが受けようが受けまいがお構いなしの左近治スタイルはギャンブルにも溺れることなく生活に密着しているのでありますが、落胆してしまった心にムチ打つのは本当に辛いものですな、と(笑)。

さて、そんな弱体化している左近治の抱く現在のアイデアは・・・


私だけの十字架Abstract Mix(Savath & Savalas風)/クロード・チアリ
Bounds of Reason Bonds of Love/高橋幸宏(mihimaru GT風)


とまあ、こんな感じのアイデアしか湧いておりません(笑)。YMOファンにお叱りを受けそうな気配が・・・(笑)。
それぞれ○○風となっているのがキモなので(笑)、その辺りを吟味していただこうかな、と。

歌有り着うたについて [制作裏舞台]

 ウチで扱っている着うたで、歌詞が聴き取れたり或いは人の声っぽく聴こえるモノがありますが、いずれにせよ私はモノホンの声を素材にして作ったことは未だかつてありません。

 ボーカロイドでもありません(笑)。

 DX7がこの世に現れた直後から、当時の私は人声をいかに作るかに躍起になっておりまして(ZTTの影響かなぁ)、そりゃあもう、ありとあらゆるトライ&エラーをDX7でやったものです。

 私が本当に弄り倒したシンセというとDX7、サンプラーではその後MESAを使いながらのS3200XL。これらの機器より弄ったモノは無いと言っても過言ではないかも。

 時は1984年。私の友人は何故かDX7を2台所有していたんですね。DX7とTX7を使えば互いにアロケートするから発音数も増えるにも関わらず(笑)。

 まあ、左近治はそれをネタに友人の心を揺さぶり、超長期的にanother DX7を拝借していた時代がありました(笑)。さすがに返却せざるを得ない状況になった後、当時の別の女性の知人から拝借したDX7がいまだに我が家にあるのはココだけの話にしておきましょう。結婚して行方が分からなくなって(本当は住所も分かりますが)諸般の事情により静寂を保っていた方がベターであるという、目に見えないお互いの微妙な利害関係により、私はDX7所有者になってしまっております。かれこれ20年近く借りてんじゃないのか、コレ。

 そんな曰く付きの我が家のDX7。育ての親はこの左近治であるのだぞ。

 昔のDX7を弄った経験が着メロにおいて非常に役立ったのは言うまでもありません。人声を着メロ時代にやってみて会心作は

おふくろさん/森進一
ラジオスターの悲劇/バグルス
トワイライト・ゾーン/マンハッタン・トランスファー
チェッチェッコリ
etc

今でも16和音や40和音などでリリースされております。


着うたでの人声モノ

 着うたでも私のエセ人声作業は変わらずでありまして、シンセのストリングス系やブラス系の音にフィルターかませたりしてそれっぽく聞かせているというわけです。ヴォコーダーに突っ込んでも、キャリアのソースは自分の声じゃなくてシンセの音だったりとか。

 一例だと「Das Neue Japanische Elektronische Volkslied」がまさにそうですね。ヴォコーダーだからというのもありますが、人の声っぽく聴こえるのがミソというワケです。実際に喋ろうとしたら何言ってんのか分からないですモン(笑)。歌詞カードすらないですしね、あの曲には。

 シンセのADSRを細かく弄りながら、MIDIイベント上においてもデュレーションを細かく編集することで得られるエセ人声。本当に人声が必要な時は私自身がいずれマイ・ボイスを披露するかも!?(ありえないって)
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