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鶴見川源源流をもとめて [散歩]

 嘗て鶴見川の源流に行って来た記事を載せた事がありましたが、その時あらためて知った事は、本来の「源流」はまだ先の方にあるのだという事。つまり公園の様に整備された湧水はあくまでも表面的なモノだという事でした。


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 実はその後、徘徊hikerの私は何度か源源流を求めて訪れていたのでありますが、なかなか源源流の方を探るコトができなかったのであります。雨が降った後の沢を見付けては源源流だと思っていたり。その辺りを深く探ることが出来なかった理由が次の通りです。


 民家も近くにあったりするので勝手に他人の敷地内を探索してしまうのではないかという迷いと、草木が生い茂っていると返って判りづらいという事と、緑が豊かな時期はクモの巣が凄いという事(笑)。


 嘗て源流の泉の整備された敷地内を管理されていらっしゃる方に低姿勢にてお声をかけて源源流の場所を訊ねた事がありましたがあまりいい顔をされずに対応されてしまった覚えがあります。
 それを逆恨みしているワケではなく、余所者が徒に訪れては環境を壊されたりゴミなどの投機やらの被害にも遭いかねないという、そうした雰囲気がひしひしと伝わって来るのが痛いほど判る対応だったワケです。
 
 こちらもあまり気分は良いものではないのですが、客人かのように振舞うようではいけません。それとなく源源流の場所をあらためて尋ねても怪訝な表情をされ結局は場所を教えていただけなかった事があったモノですが、前述のように私はそうした対応に反発しているのではなく、良い意味でも悪い意味においても利害関係というのは酷なモノだと痛感したものです。

 皮肉なことに、この場所を更に良くするのは人間であり悪くするのも亦人間でありまして、自然を愛でようとする心は一緒でも楽しもうとするベクトルが両者は正反対。価値観を共有するだけに留めておくのであるのなら、あらゆる意味において私の様な余所者が徒に寄り付いてはならないのかもしれませんし、一方で管理する方々も全ての人を、それこそ人陰があれば泥棒と思えとばかりに邪険に扱わないようにするような温かい対応をしてもらいたいとも思いました。仮にそれがボランティアであったとしても自然のままだったら人間の手を入れる必要はないのだから余所者を排斥してしまうかのような対応には疑問を抱いてしまうのであります。とはいえサービスを充実せよとは申しません。但し、ゆくゆくは人の目に晒されてしまう外部の人間を受容しなくてはならない経験の蓄積が必要と言いますか、両者の譲り合いがどちらも必要なのではないかなとは感じたモノでした。
 しかし乍らそうした風景を愛でたいという心理は私の一方的な思いには違いないので、その一方的な思いを彼らに押し付けてもナンセンス。迷惑をかけぬように当時はその場を後にして、その後何度か遠目に見守っていたモノでした。だからといって自然に対して何のモラルも有しない者が私に倣って礼節を欠いてまでケンカ上等とばかりに訪れてこいと理解されては困ります。

 まあそんなこんなで真相を知れぬまま色々と情報を探ってみると源源流を探求する方は意外にも多いのか、私は入念な下調べをすることもなく訪れていたものの、源源流をアタックするホームページがあったりと直接リンクは避けますがそういう情報をネット上で多く目にするのが意外な事でした。私は町田市役所にも訊ねたりしたモンでした(笑)。

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 でまあ、私が遠目乍らも訪れる際は、里山の上の方のタマホーム側から訪れることにしたのですが、タマホームの北側に憩いの広場のような所から現在ではアクセスが可能なのですが、2011年夏頃はアクセスができずにタマホームの裏の方の裏道を伝って行かざるを得なかったのでありますが、今回のチャレンジの時は憩いの広場の方からスンナリと入って来れるようになっております。また、源源流の手前の草原の沢にも幾つかポイントの杭が打ってあったのですが、撮影時には無くなっておりました。
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 「憩いの広場」とは私が勝手に言っているもので(笑)、正式には「よこやまの道」と呼ぶそうでして、今回のYouTube動画は、下記地図中の赤色の×印で示した所からスタートしております。
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 亦、おそらく2011年の台風に依るモノでしょうが、源源流までの道は幾分周りの木々の枝の剪定が進んでおり、これまでよりも歩きやすくなっていて、クモがかなり出るような時期でも心配することなく歩いていけるのではないか!?という位に歩きやすくなっておりました。但し、フツーに歩けるからと行っても平坦な舗装道路とは全く違いますので、足首など露出したクロップト・パンツのような服装で枯れ枝を不必要に踏み付けて歩いてしまうと、枯れ枝が自分の体を突き刺してケガをしてしまったりする心配もありますし、雨の降った後などは蛇が出る心配もあるのでなるべく足元は露出させずに歩いた方が無難です。夏場はクヌギの木が結構樹液を出しているのでカブトやクワガタやカナブンは勿論、スズメバチも居たりするので注意が必要です。真っ白と真っ黒な服を避ければイイかと思います。中間色というか。
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 枯れ枝というのは真っ直ぐなワケではなくかなり湾曲しているものですが、踏み付けた所が足の底で転がると、湾曲した枝先は思わぬ方向へ転がるのでそれが足や体に突き刺さることがあるので、特に下りを慎重に足を運ばないと思った以上に体重がかかった時に事故が起きかねないので、こういう場所でも油断は禁物です。雑木林とて命に関わるような怪我を呼び込むシーンとは表裏一体でもあるので注意してください。

 歩き慣れない人でも上のよこやまの道側から下の源流の泉まで15分もかからないでしょう。

 動画の途中に分岐点があって、画面右が源流の泉で、まっすぐ方面が上小山田バス停という表示が出ています。但し、上小山田方面の道は私は途中までしか行っておらず(動画には収めておりません)、山が深いのでオススメはしません。コチラの方はそれこそクモの巣だらけになるでしょう(笑)。

 余談ですが、動画に用いているBGMは、NIのReaktorアンサンブルのGo Boxのダダ流しです。チョロチョロ弄ってはおりますが、サンプルプレイバック系のensファイルは、この手のBGM制作には結構丁度よく、ジョギングやウォーキング用のiPod再生用ファイルを自作する時に活用しております。

 因みに私の経験では、クモというのは芒種から冬至までの間は巣を張って活動しています。つまり、変温動物が活動しやすい時期にクモは賑わっているという事ですね(笑)。もしかすると芒種の辺りでも遅いかもしれません。それくらいの気構えを持っていけば、自ずとどれくらいの時期に足を運んでいた方が見やすいか、という事がお判りになるかと思います。あんまり草木が深くなると色んな姿が判り辛くなりますしね。

 で、動画の分岐点を源流の泉側に下りていく際、あまりに小さなテロップで識字不明な所があるかと思いますが、あれは何を謳っているのかというと、道中意外にも多くの人とすれ違ったため彼らのプライバシーに配慮するため動画を編集してスニップしているので途切れ途切れになっている所があるよ、みたいな事を述べているのであります(笑)。傍若無人な私でもそれくらいはコンシデレートします、という些細なアピールであります(笑)。


 私自身、嘗て何かのメディアで見た事のある源源流の姿と思しき(記憶が曖昧)ものを今回見て来ることができましたが、周囲の地形やらを色々考慮すると、一雨降った程度であちこちで水が滲み出すような感じですので、本当の意味での源源流というのはあらゆる場所を想定できそうな気がします。水を差すようですが、その源源流も本当は導水路の漏水で潤ったモノなのではないかという懐疑的な意見もあるっちゃぁあります(笑)。漏水ではないようですが、いずれにしてもこの滴る水が集まって鶴見川という河川を形成していることだけは間違いのない事実ですので、源源流の上で立ちションして俺がホントの源流だぜ!!とかやらないで下さいね(笑)。


 境川の源流も行きたい所ですが、あれこそ漏水がありそうな気がしないでもありません(笑)。利根川水系の源流はテレビでも見たことありますから、こういう馴染みの深い川でアクセスしやすい、徘徊ハイカーが悦ぶ場所で自然を愛でたいモノであります。