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郷愁の念に駆られる年の末 [クロスオーバー]

扨て、今月はブログの進捗具合が芳しくない左近治でございますが、それもそのはず。手の指がザックリとヒビ割れがひどくてタイピングはおろかクリックするのすらおぼつかない状態でありましてですね、こりゃ釣り勤しみ過ぎたかなと反省をしている所でございます(笑)。てめーの皮脂すら嫌悪する私ぁ、こんな時にハンドクリームだぁ塗らなければならない状況は実にもどかしく、手ェ洗いたくなってしまうんですなあ。まあ、トシを取ってくりゃぁ手の周りなんぞは結構シワも深くなるものでございましてですね(笑)、この深みが寒さと水や乾燥した空気には弱くなってしまうモノなのか。

いつもの決まりきった作業に手をつけられないコトもあって、ヒマな時ぁじっくりオーディオの前でそこそこの大音量で音楽鑑賞、と。こーゆー時間を持てたことは救いでありました。音楽を聴くという行為が大半はiPodに支配されるようになってもう何年経つコトか。やはりオーディオの前で制作のアイデアというコトすらも忘れてドカッと座って音を楽しむのはあらためて気分が良いものだと実感した次第。

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特に、2009年最後と思える話題作であるウィリー・ボボの「Bobo」を聴きながら、自分自身が何かこう、原点に返ったようなそういう錯覚にすら陥ってしまったモノです。


ウィリー・ボボは私は残念ながらリアル・タイムには聴いておりませんでしたが、出会いは85年でしたでしょうか。

その頃の私はもう完全にスタジオ系のミュージシャンを手当たり次第漁っては、自分のベースの練習と友として聴いていたりしていたワケでして、中学生以降、スペクトラム、AB's、芳野藤丸、EW&F、Chic、ナイトフライト、Maze(=フランキー・ビバリー)、ブラジョン、ルーサー・ヴァンドロス、ルーファス(=チャカ・カーン)、スタッフなどを耳にしていきながら、友人の兄から教えてもらったのがウィリー・ボボだったワケですな。因みにこのお兄さん、今ではすっかりオーバー50ですのでオジサンですな(笑)。私もそうなんですが。


巷じゃあレベッカ大全盛(笑)。BOΦWYも流行っておりましたっけ(笑)。雀卓囲みながら友人が持ってくる音楽の中の殆どは私にとって聴きたくないモノばかり(笑)。自分の家に友人招いているにも関わらず自分の好きな音楽を優先出来ぬコト多々あり。それでも私が自分の好きな曲を掛ける時は決して譲らず、スタジオ系は勿論、クロスオーバー系やら色んなの掛けていたと思います。


そんな頃の当時の自分をついつい思い出してしまったのがウィリー・ボボの「Bobo」だったんですなー。


iPodの中にも既に「Tomorrow Is Here」やら、アナログ音源からわざわざ録音したモノが今回CD化される前から入っていたワケでありますが、盤によっては反りが激しいモノもあって、いかにノイズ面で色々編集しても反りの激しい盤は少々不安がつきまとうモノでありまして、こんなコトを吹き飛ばしてくれるのが今回のCD化だったワケなんですよ。

昔ぁ、オーディオ・テクニカのバキュームタイプで盤の反りを無くすヤツ持ってたんですけど、引っ越しを期にどこかへ無くしてしまい、以降レコードに触れ合うコトが少なくなってしまったこともあり買い直すコトもなく2010年を迎えようとしているワケですな。


1世紀前となると、おそらくは丁度エジソンが蓄音機を発明した頃となるのでありましょう。CDが出現してほぼ30年。この30パーセントというのは音楽ビジネスにおいてはとても大きく飛躍的なモノなんでしょうけど、実際には他の7割の礎の方がとても重要であるように思えてならないのであります。

なぜかというと、少なくとも今から30年の間に生まれた音楽よりも、それ以前の音楽の方に身も心も奪われているコトが圧倒的なので(笑)。


90年代のアナクロ・ブームというのは、そういう「前時代」を復活させることに大いに貢献しているのでありますが、後数年も経過すれば90年代ブームのような動きがまたやってくるでありましょう(もうその気配は見えておりますが)。


100年前からさほど変化の無いのがスピーカー。無論、当初はラッパの形をしたモノでありますが、実はこういった形状は、現在でもエキスポネンシャル/ロガリズミック・ホーンとして、概ね高級機器に採用されておりますが、この形状のメリットは周波数クロスオーバーのフィルター特性がダントツにイイから採用されているワケでありますな。

スピーカーなんぞそうそう形やら駆動させるための方式を変えられるワケではありません。変わるとすれば、音が伝播する媒質が変わり耳ではなく脳で聴くような時代にでもなれば変わるのでありましょうが(笑)。

音の出口部分に大きな変化は無いものの、その過程では大きな変化があったワケですが、曲折を経て今こうして2010年になろうとしてはいても、音楽そのものというのは出音のキャラクターに変化はあれど、質そのものって進歩してねーんじゃねーか?と思わせることしきり(笑)。

ラジカセ普及やオーディオ装置が普及して、音楽が完全に大衆化して、それとビジネスを絡めた結果がコレ!みたいな感は否めない所であります。

その聴き方と選別という所から根本的に変えたのがiPod。実際に音楽に触れ合う時間を有意義に誰もが使える時代になっているのだから、音楽以外の所で付加価値付けようとムリしてデコレーションするよりも、本質で勝負できるソフトの充実と拡充を忘れないようにメーカーには頑張っていただきたいなーと思うことしきり。

器楽的な心得のある方なら、やはりコンピュータ・ベースばかりに活気があるというのもアレなんで、きっちり楽器本来のデキとやらに力を注いでもらいたい、という意見もあるでしょう。私はこっちの意見であります。いずれにしても音楽のハードウェアの部分のメーカーさん達には頑張ってもらいたいモノであります。