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クルクルバビンチョパペッピポ [DAW]

ヒヤヒヤドキッチョのMoogたん!


とまあ、なんとも下らない親父ギャグから私の8月最初のブログは開始されます(笑)。

ブログの更新ままならぬ私はですね、まあ、こんな不安定な夏でも満喫しておりまして、釣りとか釣りとか釣りとかに赴いていたワケでございます。実際には釣りのみならず子供達引き連れて子供よりも夢中になって虫捕りにも繰り出していたワケでございますが、今年の夏の天候は不安定。

ただ、このような天候は虫達にとっては都合がよろしいのか、例年にも増してカブトムシやらミヤマクワガタだの、とても数が多いのであります。セミやトンボの数も多いようであります。

自身が花粉症というアレルギー体質であるので、子供達引き連れる時なども、こーゆー虫の多い時はハチに刺されてアナフィラキシー起こさないための予防策やら近くの病院やらは情報収集した上で引率しているのでありまして、ガケから子供達落として這い上がってくる子供達だけを選別するような鬼畜まがいの自然界の摂理とは別に、人としてのココロは持ち合わせているつもりの左近治であります(笑)。

まあ、車30分も転がせばカブトムシやらクワガタだのという絶好の穴場に毎年出掛けているワケでありますが、普段は色真っ白な左近治も真っ黒になるほど日に焼けると、コレが結構カラダに堪えるワケですよ。いわゆる疲労ですな。トシ取ったせいもあるんですが、この疲労感により、ついついブログ更新がままならなかったという裏舞台であったワケであります。

んでまあ、音楽関連ネタにハナシを戻すとですね、こーゆー疲労感に苛まれている時のアイデアというのはついつい手っ取り早くカタ付けたくなってしまうモノでありまして(笑)、音色キャラクターを似せたモノについついチカラを借りてしまうという手段に出てしまいがちになってしまうモノでして、誰もが耳にするであろうシンセの代表格ムーグ(モーグ)・サウンド関連に手を伸ばしていたのが最近の制作裏舞台だったワケですな。

先のNIやらArturia製品をはじめとするセールによってユーザー数も増えたと思いますし、音ネタ関連の話題に進めるのもたまにはよろしいかな、という想いも有って、今回はムーグ関連の話題を選択することにしました。楽理ネタばかりじゃ重いでしょ!?(笑)。


Kクリにおいてリリースしている着うた関連の作品で、私の場合は、NI製品よりもArturia製品の方が使用頻度は高いと思われるのでありますが、率直な所、NI製品というのは着うた関連ではあまり使っていない、というのが正直なトコロであります。

中でもArturia製品絡みでムーグ・サウンドを主体にこれまでリリースしてきた曲で当時を振り返ると、


riot in Lagos/坂本龍一
Das Neue Japanische Elektronische Volkslied/坂本龍一
Shadows on the Ground/YMO
KYLYN関連
未来講師めぐる関連

とまあ、いずれにしてもYMO関連においては結構使用頻度が高くなっているのでありますが、意識してそうしているワケではありません(笑)。


例えば、以前に「riot in Lagos」で用いた音色でありますが、次の画像のようなセッティングでありました。

riot20in20Lagos.jpg


赤丸で示してある鍵盤をそのまま弾いていただければ(モノ)、すぐにお判りになっていただけるのではないかと思います(笑)。この音色はレトロ・ゲーム関連においても使えそうな音だと思うので応用範囲は場合によっては広いかもしれませんね(笑)。

まあ、矩形波を用いたシンセ音色作りというのはシーンによっては比較的複雑な倍音を得られやすいのでありまして、ミニムーグのようなシンセにおいてもシンセとして持ち合わせているキャラクターに加えて、基本的なシンセ音色エディットの要素が判りやすく備わっているのでありまして手を伸ばしやすいモノでもあります。

ところが、初期~中期のYMOというのは、あれだけシンセのタマ数揃えつつも、いわゆる「減算型」で得られやすい「よくある」シンセの音とは違う方向性の音作りを志向しているようでありまして、多様な変調を得ようとする狙いがあるのが特徴だとも言えるでしょう。

CV / GATE時代の同期であれば現在ほどのサンプル・レベルやワード・クロックレベルの同期よりも揺らいでいるでありましょうが、シーケンサーにおいて意図的にズレを生じさせない限り、似通ったキャラクターのシンセをいくら音色を変えようとも、キッカリ同期させてしまうと、それぞれの音を別トラックにして定位を変えようとも、音が引っ込みやすい全体像となりかねません。

現在においても、サンプラーなど色んな音源がありますが、シーケンサーでベタで組んでしまうと、オケが増えてくれば増えてくるほどそれぞれのトラックは引っ込んでしまう音に陥りやすいモノであります。故にグルーヴを与えつつ、それぞれのトラックを微妙にズラす事が推奨されるワケでもありますが、当時のYMOはアレだけのシンセをオケに導入していて、金物類は削ぎ落とし、ハイハットも割愛する、というオケ作りにおいて色んな試行錯誤があったのだろうと思います。

単体で良いキャラクターを得ても、それを活かすための打ち込みというのはやはり工夫が必要なのでありますな。

着信音制作においてはFM音源ベースの着メロ時代と、オーディオ・ベースの着うた時代に大別できるのでありますが、FM音源時代の着メロであろうと、完全にベタで組んでしまうと、トラック数が多い時の各トラックの音が引っ込んでしまうのをどうにか回避しようと私自身色々工夫して音作りしたモノであります(笑)。音数やトラックが少なければ単体キャラクターのそれは非常に活きて来るんですけどね(笑)。


こういう「引っ込み」を回避する工夫は何もシンセやサンプラーにとどまらず、本来ならジャストで合わせようとしている生の演奏だって実際には影響があります。ただ、楽器総てにオーディオ出力があるワケではないので、それを「録る」コトに工夫(せざるを得なかった)していたのがマイクの位置なんでしょうなあ。これによって生じる僅かな遅延&位相差を「感覚的に」ミックスにおいてポジティヴに導入していることで、各トラックのフォーカスがキッカリするのでありますが、同期がキッカリの現在、総てにおいて合わせてしまうコトで結果的にオケを埋没させては本末転倒なワケであります。DAWに勤しむ方は裾野を拡大しているでしょうし、人口も増えているでありましょうが、この弊害を念頭に置きつつ打ち込みをクリアしないといけない工夫だと左近治は今でも注意しております(笑)。


とまあ、ついつい説教がましくなってしまいましたが、ムーグ使っているからとはいえ、「いかにもムーグ!」ってな音ばかりではなく少々違ったキャラクターでムーグ・サウンドを活かしてみる、という使い方ももちろんアリでして、例えば次のセッティングは先の音のキャラクターとは全然違います。

DaYa.jpg


コレなんかは、当時黒人に魂を売った!なんて揶揄もされたロッド・スチュワートの「Da Ya Think I'm Sexy」の有名なイントロのストリングス系の音であります。左近治の場合、minimoog Vでは8ボイスでデチューンさせておりますが(笑)。このフレーズ、なぜか半音移調すると途端に運指が難しくなってしまうという私にとっては鍵盤の練習フレーズでもありまして、Kクリにおいてはリリースしたコトはありませんが(笑)、この手の音もムーグとなるとお手の物となるワケですね。まあ、原曲自体がミニムーグなのでそれにならって作ってみたワケですが、実際のセッティングは知りませんよ(笑)。

余談ですが、「ウンペペ・ベース」で有名なフィル・チェン。20年以上も前はウィル・リー、マーカス・ミラー達と一緒にSWRのカタログの拍子飾っていたのが懐かしいですな(笑)。


とまあ、応用範囲の広いミニムーグでありますが、左近治はムーグ系の音は扨置き、実はARP系の音が昔から好きなのでありまして(笑)、フローラ・プリムの「I'm Coming For Your Love」とか、少々最近(それでも15年前)のSwing Out Sisterの名アルバム「The Living Return」収録の「Low Down Dirty Business」のシンセ・リードとか大好きな左近治でして、この手の音となるとミニムーグで作るのは難しくなってしまうモノなんですなあ。

たったひとつのシンセの音色が曲を彩ることもあり、それが講じて曲が浮かぶことだってあるものでして、シンセひとつのキャラクターを大事にして取り組みたいモノでありますな。