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オーバーヘッド用のトラックのコンプ・セッティング例 [DAW]

春休み中なのでDAW制作に勤しんでいる学生さんも多いこととは思いますが、左近治は以前DAW関連でゲートに関することなど述べてきたことがありましたが、今回は最近のドラム音源を操るにあたって遭遇しやすいであろう、オーバーヘッド用のトラックに挿入するコンプのセッティング例について語ってみようかな、と思います。最近DAWネタ少なかったですしね(笑)。例えば2009年4月号のサンレコでもドラム関連にはかなり注力しているようで、冨田ラボのサンプルにはオーバーヘッド用のサンプルが用意されていたりするんでそれを試してみたりしている人も多いのではないかと思います。とはいえ左近治ブログにてそれらの音を使うというワケにはいきませんので、今回はエフェクト類のセッティングという例にとどめておきます。

誤解のないように予め申しておきますが、冨田ラボのサンプル用のセッティングってぇコトじゃないですからね(笑)。

まあ、オーバーヘッド用の音というのはドラムの間接音を如何にして配合するか、みたいに考えていただければよいかと思うんですが、ミキシングをする上では直接音としての音と間接音の音は分離して扱う方がバリエーションも多岐に渡りますしセッティングの幅が広がるってぇモンです。

ドラムキットが配置された実際の空間では、その空間の広さも様々なので一概には言えませんが壁や天井までの距離というのは色々試行錯誤できますが、実は床面というのはホントは非常に影響しているのであります。私など砂鉄入りの防音マットを敷いてドラムを置いたり、とか厚手のカーペット敷いたりしてみたりしている人も多いことでしょう。

ただ、床面という生活空間をアレコレ弄るというのも現実には相当難しいコトだと思うんですが、音として聴く時というのはすでに直接音と間接音が入り交じった音というのが現実の世界なので、そこには実は床面の間接音というのがかなり影響しているモノなのだということをご理解いただければな、と。

他の楽器とのグラウンド・レベルを変えたりしてやぐらを組んだりするのも実は間接音に対する意図があってのコトだったりもします。

現実の世界はさておき、とりあえずドラムの信号が直接音とオーバーヘッド、という風に分離させて扱うコトとなりました。じゃあ、オーバーヘッドのトラックではどういうエフェクト使うのか?というのが今回のテーマ。

では早速LogicPro8を例にオーバーヘッドに挿入している左近治のほんの一例をご覧いただこうと思います。

overheadtrack.jpg


画像で確認できる2つのプラグインは、EQ --> コンプという接続順となっていて、これはLogicPro上でマルチ・インストゥルメント音源をアサインした時に、AUXトラックにはオーバーヘッドの音を割り当てているという前提で、AUXトラック(ステレオ)上のオーバーヘッドの音をいじくっているセッティングだということであります。

前段のEQで低域をカットしていますが、これは人によってはスルーだったりまたはHPFでローカットするのが一般的かもしれませんが、その後のコンプの扱い(特にコンプのサイドチェイン・フィルター)によって変わりますので一概には言えません。ただオーバーヘッド用のトラックの低域はカットしつつもほんのキモチ僅かにオイシイ低域を残すくらいでカットする方がよろしいかと思います。だからといってオイシイポイントを掴めずに低域残すとなると結局は直接音の方の音とケンカして飽和状態まっしぐら!という世界を作り上げてしまうのも愚直だったりしますが(笑)。

まあ、こういうセッティングで直接音と混ぜてみたら、コンプのパラメータの「Gain」を画像の0dBから+20dBあたりまで色々弄ってみてください。そうすると今度はラウド感とアンビエンスが強調されながらも低域は飽和しないような音を演出できるかと思います。

「俺は、このセッティングならGainは0dBでイイや」っていうのもアリですよ。元の音がスワンピーで生々しければ僅かにアンビエンスが付加された心地良い音にもなると思います。

例えばこーゆートラックにフェアチャイルド系のような「グッシュングッション」なコンプをインサートするのもアリですね(笑)。

とまあ、ほんの一例ですがこーゆーのでオーバーヘッドのトラックを弄ってみてはいかがかな、と。