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漬けマグロ [ドラム]

先のデモ曲でのとりあえずキック・サウンドについて語ってみようかなと思うワケですが、左近治自身は引き締まったマットな音を好むので、先の曲でもそのような音にしているのでありますが、この手の音だと自分自身が好きな音のせいかノリが出てくると言いますか、それは打ち込みにおいても心地良く挑める、というのがありましてああいう音にしていたというワケです。私にとっての究極のタイトな音はマッチング・モールのアルバム「Little Red Record」のロバート・ワイアットのような音だったりするんですが、とりあえず自分自身がイメージしているのは下記の通り。

例えば、フローラ・プリムの「Angels」におけるヌドゥーグ・レオン・チャンクラーのキック、ロバータ・フラックの「I Can See The Sun in Late December」のキック(ドラマーは特定できず)、Eggのアルバム「The Civil Surface」収録の「Germ Patrol」におけるクライヴ・ブルックスのキック、セクションのアルバム「Fork It Over」収録の「L.A. Changes」におけるラス・カンケルのキックというのをイメージして作っている音というのが先のデモ曲とキックの音なんですね。

Forkitover.jpg


いずれも年代がチョット古めな感は否めせんが、一応左近治自身トシですので(笑)。

この手の音作りでキモとなるのはサイド・チェイン・フィルタードのゲート。コレに尽きるのでありますが、この手の音作りに関しては以前にもLogic Proを用いて例を出したこともあるのでそちらをあらためて確認していただければ、と思うのでありますが、私自身がこの曲で用いているプラグイン関連はそれとは違うセッティングですのでご容赦を(笑)。

チョットだけネタバラシをするとなれば、キックの音に含まれる280-300Hz辺りに多くある部分音、すなわち膨張感を伴うような空気感を如何に残しながら切るか!?という所がキモとなります。

陰影を残そうと思うがあまり、超高域側の空気感を強調してしまうとNGです。

また、その中低域の部分音は残しすぎるとキックに含まれる最低域側の部分音の第二部分音が際立ってくるので、この辺りの微調整をしながら低域を稼ぎつつ調整することがキモとなるのではないかと思います。まあ、この辺のキック・サウンドにおいて敢えて狭いQ幅のEQでカットする、というのも以前に語ったコトがあるので、そちらも併せて確認していただければな、と思います。とはいえゲートだけでなく、その後段に挿すコンプのセッティングも重要だったりするんですが、大方のキャラクターはゲート部分で決まってくるのでゲート部分に注力して語ってみました。

このようにキックの音を声高に語ってはいるものの、私自身としての聞き所として注力しているのは実は冒頭のアコギの最後のコードでB弦開放をさりげなく忍ばせていることでDb音から見た長七度と増六度を演出させている所なんですけどね(笑)。

ドラム関連の話しているのに唐突に和声的な話題にしても酷かもしれませんが。

BTW、冒頭でチョット触れたセクションのラス・カンケルですが、予定通りならば今週金曜日リリース予定の曲でセクションの3rdアルバム「Fork It Over」収録の「L.A. Changes」というのがあるので、一応それについても追々語る予定です。

私自身が聴いていても打ち込もうとも心地良く挑める曲のひとつなのが「L.A. Changes」であるので、色んな意味でお手本としている曲を打ち込んでみた、というワケですな。