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タム類サイドチェーン・フィルター・ゲート設定 [ネタバレ]

今回はタム類のゲートの設定例みたいなものでもやろうかな、と思っていたら赤塚不二夫氏やハイラム・ブロックは他界してしまうという訃報が相次いで飛び込んできて、左近治としては非常に驚いております。

普段は「ケムンパスでやんす」のような排他的なブルースの世界観こそ我が人生の原点!とばかりに魂こめている(笑)左近治。ハイラム・ブロックにしても、先のウォルター・ベッカーのソロ・アルバム「Circus Money」においては、「Darkling Down」や「Somebody's Saturday Night」のギター・ソロがハイラムだったらピッタリだったろうなぁと思っていた矢先。

大阪生まれのハイラム、当時レーベルがあった頃のケンウッドからリリースされていた「First Class Vagabond」のライナー・ノーツ読んで驚いたことがあったモンですが、両者に共通するのは「Vagabond」(バカボン)と。久々に同名タイトル曲やら「Teasin' Eyes」やらを聴いている左近治であります。

その「First Class Vagabond」のド頭のスティーヴ・ジョーダンのタムのオカズでのゲートのセッティングが結構好きなわけでありますが、それよりもゲートのリリースタイム1.3倍程度にして、リバーブを付加した音の類が今回のサンプル、と。



サンプルに用意したタムのキットはNI Kontakt3の「Funk Kit」から。スネアやキックは忘れちゃいました(笑)。

よくある半拍半フレーズで4つのタム(ハイ、ミッド、ロー、フロア)を回しておりますね。前半のオカズは無加工、後半のオカズが若干EQとコンプをかけつつも最大の特徴はゲートによる加工、という音になっております。

ゲートは、セルフ信号によってトリガーするサイドチェーンで特定の周波数帯域が減衰方向に働くSCフィルターによるゲートの音そのものですね。

ベロシティこそベタ打ちではありませんが、グリッド的には完全な「ベタ組み」(笑)。オカズの手順としては4つの32分音符で16分音符ひとつのキックをはさむ、という半拍半フレーズですが、単純にタム類はLLRRやらRRLLという手順ではない所が注意してほしい所。タム類は全て「LRLL」という手順で叩いているのをシミュレートしております。

タムっつっても、ハイタムというのはよっぽどチューニング下手な人でも無い限り不協和なセッティングにはしにくいモノで、あてずっぽうにチューニングしてもまとまってしまうほどの簡単な所があるんですが、強くヒットした時の部分音の「変な」集合が出やすいのもハイタムの特徴。Kontaktのサンプルがそうだと言っているワケではないんですが、私は今回ハイタムでのSCフィルターのリジェクトされるフィルターの中心周波数はやや広めのQ幅用いて370Hz付近に置いております。

SCフィルターの中心周波数をソコに置いたとは言っても、ミッド&ロー・タムというのは別モノ。ミッド・タムはハイタムよりも長六度低い周波数辺りに置いていて、ロータムはミッドのそれよりも「高く」(長三度分ほど)の周波数に置くのが私のポイントであります。

フロアというのもタム類とはいえ、全くの別物なのでこうして3つの音作ったら自ずとどの辺りにSCフィルターの中心周波数置けばいいか、というのは決まって来ると思うので、この辺りは各自お試しいただきたいと思います。