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公取は動いたが [クダ巻き]

扨て、公取が数社に対して着うた事業を妨げたというニュースが再び入ってきたわけですが、今回は公取に対して穿った見方をしてみよっかな、と。

今や誰もがご存知であると思われますが、着うた産業は衰退してきておりますね(笑)。衰退してきた産業に対してようやく公取が勧告を出すのではなく、本来こういうことを察知した時点で機敏に動かなくてはならないのでありましょうが、もしかするといまだに着うたビジネスにしがみつこうとする某社が他の事業者に対して原盤利用をさせなかったことでタレコミがあったのかもしれないだけ、とも読み取ることもできます(笑)。

まあ、別に着うたに限らず着メロにおいても「囲い込み」の度はキツイものでして、例えばあるドラマの主題歌の着メロを作るとしましょうか。

私の場合この手のコンテンツを作ることはあっても、片っ端から新しいドラマや番組BGMやチャート物を作っているワケではありません。仮に着手するとしても著作情報が明確ではない限り楽曲そのものを作ってもその先が進まないという現実もあるのです。

そこに何が問題があるのかというと、ドラマの著作権はテレビ局が押さえているので、傘下や系列の出版社が著作管理をしているわけですね。この著作情報は概ね日本で一番大きな著作管理会社に登録をすることで、その情報を基に他の事業者が「配信物としてリリースの可否」やらを確認したりすることが可能なわけでありますな。

この、著作管理団体への登録を「わざと」遅らせたとしましょう。仮に遅らせないにしても一般的にデータベースとして確認できるのはタイムラグがあるのでややもすると著作管理団体が大手出版社に「配慮」してタイムラグを設けているかもしれません(笑)。

この双方の目論みから伺えることは、ドラマなど1クール=3ヶ月前後のスパンのものが殆どなので、「初動こそが全て!」とばかりに自前コンテンツを占有できます。すなわち、他の事業者は著作情報が明らかではないので手をあぐねてしまうケースも考えられます。また、データベースが3ヶ月ほどシフトされれば結果的にドラマは終わる頃で、この時に「二次利用」をさせて他の事業者に対して「おこぼれ」を与えるという穿った見方もできます(笑)。

いずれにしても某著作管理団体は大手出版社以外には、「一般的な」公開されているデータベース反映以外の真新しいコンテンツの問い合わせにおいては「厳格に」管理しているようなので、問い合わせた所でキビキビと対処してくれるワケでもないのが事実なんですな。

着メロ全盛時というのはこういうことはなく、サクサクと新しい著作情報の問い合わせについての返答があったのですが、着うたにシフトしてきた辺りからこの辺りの二次利用に関して少々各社の思惑が絡んで恣意的な動きが出てきたように思うわけであります(笑)。

結果的には囲い込みを強めることで、着メロも着うたも衰退してきているのが現実。まあ、衰退していようともヒット曲を即座に着メロにされたのではレコード会社の原盤でもないからレコード会社は利益が出ない。だからこそ着うたにシフトしたのでありますが、初動こそが全て、という判断をせざるを得ない状況こそが衰退への一歩だったわけでもありますな。

そうこうする内に、iPhoneでは自作着信音が可能で、これまた本来の着信音の楽しみであった原点回帰となっている事実。

ここ4〜5年で初めてケータイに触れた人なら判らないかもしれませんが、着信音とは本来ユーザーレベルで作ることが可能な機能だったんですな。ワンセグやらお財布ケータイやらアレコレ機能を付けるクセして、囲い込みビジネスを狙えるものはどんどん利用者から奪っていくという、まあ姑息な手段を用いていたわけなんですな(笑)。それでも売れていたのはユーザレベルの編集が難しい、器楽的な心得の必要性が生じるなどという理由からそうなったものでもあるんですけどね。

まあ、通信関連や放送業界の思惑はどこにあるのか大方想像はつくんですが、んな所に左近治がアレコレ考えても仕方ない(笑)。

それにしても、小笠原諸島は離島だけれども東京都。在京放送局の番組は再送信という形で視聴できますが、隣接する山梨県においては在京局が2つしかないという陸の孤島化になってしまっているのが現状。青梅方面に大きいアンテナ向けて越境受信をしていた人たちも、アナログ放送終了後には越境受信は難しくなるかもしれません(笑)。

放送業界と利用者との間のジレンマとはもっと色々ありますが、一般的にこの手の話題なら理解されやすいのではないかと思って左近治、まーたクダ巻いてみました(笑)。