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より良い音のベースを目指して [ベース]

スティックというのは、弦振動の観点から見れば「平行四辺形」を形成しないのでは?と思えるくらい、タッピングという奏法ありき(別に普通に弾いてもいいでしょうが)で特殊な音を発生させます。

実際にはタッピングという強制的な打弦によって生まれる副次的な振動によって平行四辺形的な振動をしているでしょうが、打弦ポイントが「ほぼ」点なので、押弦したナット側の弦振動を抑えないとクッキリハッキリ感が出ず濁ってしまうんですな。

スティックと出会ってこういう現象を目の当たりにしなければ、エレクトリック・ベースにおいてもウルフ・キラーを取り付けたりすることはなかったかもしれません。

ウルフ・キラーってぇのはよ~くヴァイオリンやチェロとか付けている人多いですよね。弦の副次的な振動がボディの物理的な構造や材質による共鳴してしまう音を発生させないための防振対策。ギター的に言えば、テールピース(弦が通っているブリッジサドルとの間の部分)のところに付けていることゴムやら真鍮製のアレです。

私はスティックのベース側のペグ側の弦にコレつけています。ちょっと「粘り」とコシのあるタイプのインシュレータ系のゴムをパックマン状態にして取り付けたりとか。この発想はエレキ・ベース、特にLo-BやE、A弦でも付けています。

安価なベースでもきちんと鳴っているものはありますが、ヘッド側からの副次的な跳ね返りを「物理的に」意識するくらい遅れてやまびこのように感じるベースって結構あります。10~20万円くらい値を付けているベースの中にだって出会うことがあるのが実情(笑)。

まあ、楽器店に足運んで試奏させてもらう時に「意外とハズレのベース多いな~」と、声に出しては決して言いませんが、そんなこと思いながら虎視眈々と良いベースに出会うため日々吟味しております(笑)。馴染みの楽器屋で馴染みの店員にならハッキリ言いますけどね。「早いところ売った方がイイよ」と(笑)。

良いベースに出会うために血眼&鼻息荒く楽器店に足運んで試奏直前に手つばき2発で挑んでいるワケじゃあないですけどね(笑)。手唾してアレコレ鍵盤弾いていたりするワケじゃあないですよ。左近治と出会ったら気兼ねなく握手してやってくださいね♪

たま~にハードケースとかで手唾を感じさせる似たニオイを感じる時もありますが(笑)、大事な楽器にツバ付けるやつぁそうそう居ないだろうと思いながら、実は左近治は潔癖症なところがあって、電車の吊り革やら金属のアシスト、グラブするコトができないんですね。「グラブ」?掌握できねえってこってす(笑)。むんずとワシづかみ出来ねえってこってすわ(笑)。

吊り革使う時は手首通して、下車後にウェットティッシュで拭き取り♪

どんなに綺麗に見えても他人の浴室に入るのは苦労を極め、足は必死に「グー!」状態。素手で握られたおにぎりや御萩など到底食えたモノではありません。だから冬場の手袋は大好きなんですね。夏場じゃチョット気が引けますし。

そういう左近治なので、他人のパソコン、特にマウスを触るのは本当にイヤなのであります。みんなで鍋をつつくのは家族でも不可、おじやなど作られた日にゃあ即puke。

そんな左近治も子供のオムツ換えを経験してからだいぶ変わり、「必要な」杜撰さを身に付けた部分もあるもんですが、無くて七癖とはよく言ったものであります。ただ、音選びにはどんなに齢を重ねても許容できないコトは多いもので、そんなクセよりもデリケートに選んでいるつもりであります。

プレイ面でのキャラクターが、楽器の個体のクセをも凌駕するタイプの演奏や技能を持ち合わせていればいいのでありましょうが、それもなかなか難しい(笑)。でもまあ、アレコレ思案したことで生み出された音というのはやはり理にかなった音になってくれるものでありまして、デジタルの場合は手を掛けるところが自ずと限定されてきますし、弄り具合が山ほどあるアナログの世界と比べると弄り甲斐も少ない。だからこそアナログな楽器には余計にデリケートになってしまう、と。

デジタルな世界が温室栽培&無菌室とするならば、そういう環境に慣れてしまうとアナログを汚く思えてしまうとも言い換えられますが、本当にスーパーなアナログは非常にイイ音がするということを知る人が少ない現在、汚くなった無菌室をもう一度見直す必要もあるのでは、と自分自身に言い聞かせながら、他人に手唾、ボク手袋という身勝手なスタンス貫いてみてもエエじゃないかと肝に銘じている左近治であります。

ま、今回の要点はオオカミ殺し、と。

裏舞台を語らせてもらえば、現在は従来と少し趣の異なるスティックの音で制作にはげむ左近治なのでありますが、エレハモのマイクロシンセサイザーっぽい合成音がほのかに混ざったような音、クリムゾンで言えばディシプリン収録の「Sheltering Sky」の音と言えばいいでしょうか。あの音でYMOの「東風」作ってます(笑)。私本人はあのイントロのみで満足しているのでありますが(元々スティックの音のバリエーション増やしのためだけに試行錯誤していた)、この先作ろうかどうか現在思案中であります。

「東風」は確かに坂本龍一を代表する曲のひとつでもありますし、名曲でもあります。コード・プログレッションにもひときわ気合の入った感じが伺えますし、初期の坂本作品で「千のナイフ」「東風」「The End of Asia」は坂本ワールドの3大作品でもありましょう(笑)。ただ、あまりにも有名なので、今更左近治が作るのもどうかなー!?と、それで色々と考えているところであります(笑)。

どっちかというと「マッド・ピエロ」の「Rocks」風なアレンジとか(笑)、「ろっかばいまいべいびい」を先にリリースしたいんですけどねー。高橋幸宏の「Curtains」やら「今日、恋が」も手ェ付けたまま頓挫しっぱなしですし(笑)、「Une Femme N‘est Pas Un Homme」ですらまだ新たなアイデアが浮かんで来ない始末。実に難産&便秘な感じでございます。