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次世代テレビ ~ワンセグなんて・・・~ [クダ巻き]

以前にもブログでチラッと語ったことがありましたが、解像度は従来のフルHDの縦横2倍ずつやら4倍(×16)、あるいは立体テレビなどのことですね。

立体テレビの画素ピッチがドットbyドットになるのはまだ相当時間を要するとは思うんですが、立体テレビの画素は昆虫の目ン玉のようなモノということも語りましたね。

もう一度おさらいすると、立体テレビやら昆虫の目というのは位相角の僅かな違いから生まれる映像で被写体を立体化させる、と。

つまりひとつひとつの「画素」に飛び込んでくる被写体からの光というのはほんの少し角度が違うワケですね。右隅のドットに飛び込んでくる同一被写体と左隅に飛び込んでくる光は被写体が同一であろうと僅かに角度が違う、と。

音声面でも実はそういう効果が得られるようバイノーラルを用いたサラウンド効果が得られるようになっているワケですね。

まあ、音楽についてもモノラルで録音するのかマルチ・マイクで録音するのかということでもこの「位相」の違いは如実に体験できるのでありますが、ステレオを前提としたソースというのはイコライジングもかなり難しくなってしまうので、これについては以前ドラム音源の「MONO申す」的なタイトルの時に語ったことがありますね。

デジタル録音なら1サンプル長ずらしただけで、どの周波数が逆相になってしまうのかはすぐに計算で求められますが、ステレオソースの場合ならモノラルを扱う時よりも注意深く認識する必要があるワケですな。

位相差を利用したキャンセリングなどは帯域を絞りすぎると特定の周波数のみキャンセリングされてしまうことで、逆にエンハンスされることもあります。まあ、クリッピングタイプではないエキサイター/エンハンサーというのはまさに位相差を利用して特定帯域のコヒーレンスを操作するものなのでありますね。

特定帯域を極端に狭めないで大局的にパラって私は音作りに生かしたりするというのも過去に語ったように、EQを用いずにゲートやら位相を利用した音作りをしているワケでありますが、わざわざ難しいことをやらざるを得ないのは、ステレオソースがデフォルトのようになってしまっているからでもあります(笑)。

ま、なにはともあれ次世代テレビの開発が進む中、音声信号でもより差異感を演出しようとしているワケですので、少なくとも音に注力しているのであればそちら方面にも神経研ぎ澄ませる必要はあるのでなかなか無視できないことでもあります。

とはいえ音楽産業は衰退してしまって、音声信号の世界よりも映像主体の周辺機器が賑わっているのが現状。地デジへのインフラの移行が影響しているのはもちろん、BS/CS以外のアナログ放送時代ではゴーストに悩まされながら少しでも映りのイイ放送局に視聴の偏りが出てしまっていた家庭や地域の人もいるでしょうから、こういうゴーストに悩まされずに視聴できるようになった地デジの画質に魅了される人は多いでしょうし、音声面などニーズとしては二の次なのかもしれません。

音楽放送ですら実際には帯域狭めて放送されているワケですからね。

Logic8ではバイノーラルを新たに装備したのでありますが、左近治自身、これには非常に役立っております(笑)。まあ、フリーウェアのプラグインでもバイノーラルを得られるものは存在しているワケですが、あまり素性の知れないものは制作環境の安定度を保つ上では極力避けたいのも事実(笑)。

DVD-AudioやらDSDが遅々として普及の進まない音楽業界の中で、従来とは違った味付けをしてくれる音響面での編集というのはやはり魅力的なものであります。その効果が着うたのような低いビットレートの音声でも効果は歴然と表れるので使わない手はありません(笑)。

着うたのビットレートというのはiTunes Storeの標準的なビットレートの1.5~2割程度のビットレートが殆どです。よくてもiTunes Storeと同等か半分。但し、機種やケータイキャリアによってもその制限はあります。左近治が良く使う表現の「低ビットレート」というのは、iTunes Storeのそれよりも低いビットレートのことを指して言っているので注意が必要です(笑)。

着うたがiTunes Plusレベルのビットレートになるのはいつの頃になるのやら(笑)。まあ、その頃にはiPhoneがやってのけているんでしょうけれど(笑)。

近い内に、メールのやり取りよりも結局は通話でのやり取りが増えて、本来の携帯電話としての在り方にシフトするようになっていくんでしょうけどね。

それよりも地方でもまんべんなく在京・在阪の放送を見れるようにしたり、テレビ番組をiTunesで販売できるようにすれば、もはやワンセグいらないでしょ(笑)。黒船さんに望むことはこういうところではないでしょうかね。