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Niteflyteとの出会い [制作裏舞台]

時は遡る事70年代の終わり。親戚が所有していたレコードをカセットに録音してもらって聴いていた時に飛び込んできたのがギターのカッティングのリフが美しいNiteflyteの「If You Want It」。

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この曲のカッティング・リフに触発され、後に山下達郎が自身のアルバム「For You」にて「Sparkle」を作ったのは有名なハナシですね。

Niteflyteと言えば、当時はFMでも結構流れていたのでありますが、どちらかというと後世になると2枚目のアルバムに収録された「You Are」の方が知られていたのではないでしょうか。98年に発売されたSMAPのアルバムはオマー・ハキムとウィル・リーが参加しているので話題になりましたが、それにて某曲が「You Are」にインスパイアされたというのも有名なハナシ。

70年代終わりのクロスオーバー・ブームを80年代においても彩りを添えるためにAB’sやら角松敏生系の音が一部では人気がありました。ギターのカッティング・リフが如何にして重要なのかを思い知るワケでした。

親戚が持っていたNiteflyteの1stアルバムを左近治はどうしても欲しくて何年も探し歩きましたが、あれほど耳にした曲なのに中古で流通しているのをお目にかかったことがありませんでした。親戚に見せてもらったレコードジャケット(なぜか宇宙船をイメージさせるSFチックなジャケ)の記憶を頼りに当時は細野晴臣のソロ・アルバム「コチンの月」と、このNiteflyteの1stを探して徘徊していたワケですが、この2枚だけは見つけることが出来ませんでしたっけ。

後にYMOの「Faker Holic」が発売された辺りの時期くらいに「コチンの月」は一度再発(CD)されたワケですが、「泰安洋行」とかの再発もダブっていたように思えます。大体この頃にはCDが爆発的に普及した頃で、レコード店が「CDショップ」に変わりつつある頃でもあって、アリスタ・オールスターズの「ブルー・モントルー」(※この時の再発は本来の2枚を1枚にまとめて割愛されたもの)が再発されたり、と。80年代終わりから90年にかけてはこういう大きな「邂逅」があったワケなんですが、Niteflyteだけはまだまだ出会うことが出来なかったんですね。

今から遡ること10年前、時は1998年。とうとう再発されることになりましたNiteflyte。世間はW杯初出場の日本で盛り上がっていたという頃にようやくNiteflyteと出会うことが出来たんですね。20年も探し続けた「ブツ」に出会えた喜びは本当に嬉しかったものでした。MISIAやらモーニング娘やらSomething ElseとかのJ-POPが売れていた頃でしたでしょうか。

「フリーソウル」系としてリリースされたワケなんですが、折しもFINISも再発されて思わぬモノに出会えた左近治でありましたが、今週金曜日にはいよいよ「Niteflyte」の某曲をリリースすることに(笑)。

とはいえ、「If You Want It」は著作権の兼ね合いでなぜかこれは配信できないので別の曲ということです(笑)。

まあしかし、このアルバムはデヴィッド・サンボーンを追いかけていたから当時はそれで入手できたと親戚は語っておりましたが、確かに81年頃のスウィング・ジャーナルかアドリブだったか何かは忘れたものの、サンボーンの当時の特集記事の中での参加アルバムに「ナイトフライト」とクレジットされていた記事を目にした時、「あれほど手に入れることに困難を極めたナイトフライトの情報、こんなに少ない文字数であろうと一応情報があったんだ!」と思ったものです。

30年ほどの時を経た思いをついつい語ってみたくなったのでありますが、あらためて痛感させられるのは「左近治、トシ取ったな」、と(笑)。

Niteflyteに限らず、左近治が着うたリリースする楽曲はこれくらいの思い入れがあって制作しているのでありまして、ついつい語ってしまったというワケでした!