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音取ってナンボ [たわごと♪]

あらゆる音楽を耳コピして制作に勤しんでいるワケでありますが、人によっては耳コピ自体が苦手な人もおります。正直言ってしまえば負け組ですな。でも、そんな負け組連中の人も、自分の欠点を知りつつ、自分の得意である楽器やフレーズに耳を頼りにして音を取るというワケですね。私の周囲にもそういう人たちというのは沢山おります。

負け組がナンボのモンじゃい!とばかりに居直ってしまえば成長はないワケでありますが、いかんせんこーゆー人たちの多くは自身の聴音能力の無力さと、目の前の和声(アンサンブル)には大きな差が開いていることに苛立っているというのが実情で、音を取ること自体一苦労なので、その差を埋める作業に耐えきれなくなり、不完全なままやり過ごしてしまうというスタンスが大方の例。

自分の好きなパートやら楽器ならその探究心もまだ持続するんでしょうが、和声を捕らえきれていないために、本来の楽曲の魅力の和声部分よりも「音色」そのものを追究してやり過ごす、というのが耳の鍛えられていない人に見られる、これもまた顕著な例なのであります。

音を取る、というのは和声への執着心こそが全て。音感が鋭い/鈍いという問題とは別にして、執着心こそが全てなんですな。

ただ、どんなに執着心を傾けても耳が鍛えられていないため捕らえきれない音の存在に気付いていながらも壁を打開することができずに不完全なままで完結させようとしまう、と。そういう人たちが多いのが現実ではないかと思うんですな。

嗜好する音楽ジャンルが偏っていたり、音楽の習熟度そのものが未熟だと更に顕著なんですが、本当は音を取りたくて仕方がないんだと思うんですね。

和声の追究で壁にブチ当たるとして、原曲と似たような音を弾きながら音を探る、と。ココまではイイんですね。ところが、自分で弾いているその音が原曲に酷似していたりすると、その音色が似てしまっていることでその手の人達は和声よりも音色の方で耳が傾倒していってしまう人が多いんですな。ココで脱線(実態は脱落)してしまう、と。

DAW環境の敷居が下がり、ある程度の金を出せば一昔前とは雲泥の差ほどのクオリティの音を出すことができる。もちろん、作ることもできます。音色なんてのは似せることが難しいようで、実は簡単。和声に対してどれだけ執着心があるのか!?音楽のキモとはココなんですよ、本当は。

コロッケの声なのか本人の声なのか分からない、しかし自分の聴く音楽はコロッケの模写にも遥かに劣るようなクオリティで培った耳(笑)。こんなのが知識と経験備えても、いつまでたっても楽理面で成熟できるワケがない(笑)。

好きなものに対する執着心だけは捨ててはいけませんよ(笑)。