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Kiss [リリース発表]

プリンス&ザ・レボリューションの『Kiss』を先週金曜日にあなくろ本舗にてリリースしているわけでありますが、所用でココ1週間は非常に多忙だったので更新ができずにおりました。

話を戻して、左近治にとってプリンスはそれほど深く聴いていたわけではなく、当時の彼女がよく持って来てたなあ、と思い出してしまうわけでありますが、私はこの「Kiss」のイントロのカッティングは、数十年に一度という形容に相応しいほどの見事なプレイだと思うんですね。

その昔、都内某所の楽器店を訪れるとですね、Roland W-30scというサンプリング・キーボードが陳列されていて、この「Kiss」のフレーズサンプリングと思われる音色がロードされておりましたっけ。

このフレーズでは至る所でサンプリングネタとして使われたのではないかと思うんですが、原盤を使うワケにはいかないので、もちろんサンプリングはしていないのが左近治の制作事情です。

今回この音を模倣したのは、EXS24(Logic7)のファクトリープリセットのストラト系の音を使って、原盤からMatch EQでスペクトラムを分析してそれをマッチング。その後にさらにちょっとキワ目のEQを施して、後段にてGuitar Rigを通した、というわけですね。

この曲の制作時点ではまだLogic7.2.3の時代です(笑)。Logic8自体は入手していたんですけどね。

あらためて耳コピしてみると、ギターのヴォイシングが結構面白いことやってるようなんですな。楽譜や本人の演奏を見た訳ではないので定かではないものの、アレコレ細かく耳コピした結果が下記のようなヴォイシングとして判断して打ち込みをしております。




符尾や符割を表すことができないのはご理解いただけると思うんで、上記の画像で確認してみてくださいな、と。

キモなのは1弦開放を巧みに使っていて、クローズド・ヴォイシングであるにも関わらずワウで動かすことによって濁り感を消し去る、というセンス。

さらにさりげなく、4弦のド頭だけクロマチックで入るので、押弦すれば分かりますが、ここでクロマチックを使うか使わないかで、セーハする指が異なってくるので、最後の音で素早いポジション・チェンジを使わざるを得ないんですね。

アップストロークが若干ハネ気味なのに、アップストロークのピッキングストロークが短いんですよ。これによって非常にキレのあるカッティングとなっていて、アル・マッケイが大好きな左近治でありますが、このプレイは本当に絶妙だと思います。

では、今回はこの辺で。