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マーカス・ミラーのスラップサウンド ジャズ・ベース編 [ベース]

 世の多くのマーカス・ミラー・フリークの方々と比較すれば左近治など、その没頭度たるや非常に低いものでありましょう。おそらくや月とスッポンほどの差があるのかもしれません(笑)。

 とはいえ当時はモノにしてみたい音のひとつ、として私なりに研究は重ねたものでして、後述の曲たちは概ね81年前後の作品に集中しているのはやはり、当時高校受験で忙しい所についつい音の甘い誘惑に幾度となく負けて聴き入ってしまったものでありました。



 例えば次の4曲は、高域が綺麗に伸びたマーカス・サウンドと思って聴くと面食らうタイプの曲なんですが(笑)、ジャズベースのRAWマテリアルとして研究するには最高の材料だと思う曲であります。

Throw Down / Tom Browne [Bronwn Sugar]


Do It Again / Dave Valentin [The Hawk]


Clean Sweep / Bobby Broom [Clean Sweep]


Rio Funk / Lee Ritenour [Rio]


 まあ、「Rio Funk」はこれらの曲の中では比較的プルの高域が立っている方ですが、中域はブ厚い肉感溢れる音であります(笑)。左近治は、Rio Funkの音から、さらに下記に列挙する曲達にかけての音が好きなんですな。


Astro-March / Dave Valentin [Land of the Third Eye]


Street Beat / Dave Valentin [In Love's Time]


Don't Get Funny With My Money / The Brecker Bros. [Detente]


Let It Flow / Grover Washington, Jr. [Winelight]


All I Need Is You / David Sanborn [Voyeur]


Good For All Night / 渡辺貞夫 [Orange Express]


Black Canal / 渡辺香津美 / [TO CHI KA]


Pied Piper (Man of Song) / Dave Valentin [Pied Piper]


Share My Love / Bobby Broom [Clean Sweep]


Instant Relief / Tom Scott [Apple Juice]


In Search of A Dream / George Benson / [In Your Eyes]


Thankful 'N' Thoughtful / Dave Grusin [Night-Lines]


 いやらしく、どギツイスラップ音!とばかりにミドルをカットしてハイを立たせてしまうような音ではなく、しっかりミドルも残しつつ、音程感もぼやけていないシャープなレスポンスの高域と言えばイイんでしょうか。まあ、90年代くらいからのマーカスや、マーカス・フリークの多くは、エライ高域がギラつく音になっていくんですが、私は上記の11曲が好きなんですねえ。多くはCD化されていなかったりするんですが、機会があったら聴いてみてはと思います。

 下記の2曲は「ジャズベースだけど、コンディションが異なるジャズベース、或いは弦がニッケル弦のようだったり、もしかするとディーン・マークレイのHalf & Halfでミドルが相対的に残っているのかなあと思われる音です。明らかにサステインフルな音なんで、後年にかけてこのタイプの音を基盤にしていくような感じの2曲ですな。

Better Believe It / David Sanborn [As We Speak]


Neither One of Us / David Sanborn [As We Speak]


 何度も言いますが、左近治の好きなのは11曲挙げたグループの音であります。中でもLet It Flowは出だしの指弾きの、左手の離弦のタイミングが大好きだという(笑)。全然スラップちゃうやん!


 Astro-Marchは、当時FM東京の平日午前8時からかかる曲なんですよねえ、コレが(笑)。着メロ時代から制作を企てている左近治ですが、未だに頓挫している有様です。

 サドウスキーは700Hz辺りにクセのあるピークがあって、そのクセ、プリアンプのブーミーなワイドなシェルビング・カーブは、サドウスキー本来のクセのある部分を全然狙っていないカーブなんで、元からポコ感の強いベースなんで、スラップだとギラつくばかりで軽くなってしまうし、どちらかというとフレットレスに合うピークを持ってるんですよね、サドウスキーのJBって。ディマジオのピックアップがそういうクセになってるんでしょうか。でも、今までEMGとバルトリーニのJJタイプのやつも弾かせてもらいましたけど、やっぱり音のキャラそのものは似た所にあるという(笑)。サドウスキーの「あの」音に結局なるって意味ですよ(笑)。


 まあ、ストラト中毒の人がハーフトーンの音にこだわるようなモノですからねえ(笑)。折角マーカス・サウンドを模倣した着うたリリースしているんだし、珍しく左近治もマーカス・ミラーについて語ってみたくなっちゃったんですわ(笑)。