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もしもiPhoneにSnapz Proが付いたら!? [Apple]

着メロ・着うた産業から見たiPhone。どういう機能を搭載するのか分かりませんが、もしもiPhoneにSnapz Proが付いたらiTunes Storeを搭載するよりも配信業界は致命的な打撃を受けるだろーなー、と思ったワケです。

ちなみにSnapz Proとは画面キャプチャのユーティリティーとしてMac OS XだけではなくClassic OS時代からある有名なソフトです。たぶんSystem7の時からあったんじゃないかと。

その頃左近治がIIci、PowerBook140を使っていた時ですが、IIciのスクリーンセーバはなつかしのFlow Fazer。今でもWebでブラウザ上で動かせるものとして細々と続いているようですが、トッド・ラングレンが関わっているこの独特なサイケというかドラッグな雰囲気のスクリーンセーバは後に相当な影響を与えたことと思います。

Snapz ProはMac内の画面はデスクトップのキャプチャだろうがウインドウのキャプチャだろうが、「動画」としてまでキャプチャできちゃいます。外部機器いらずで。

つまりどーゆーコトかと言いますと、Macで操作している画面を動画としてキャプチャできちまうんですね。

それをQuickTimeムービーなどで再生してもよし、色々と用途はあるワケです。あるソフトの操作を説明したい時などかなり重宝します。

iPhoneにおいてAppleがSnapz Proをライセンス、あるいは類似のソフト搭載や、サードパーティーに対してこのようなユーティリティーを配布できるように門戸を開放するとですね、例えば動画配信サイトなんかは致命的かもしれません。YouTube然り。

それを着信音+スクリーンセーバなどで設定可能になってしまったら、もはや現在の多くの利用者はこのキャプチャリングに飛び付くコトでしょう。

iPhoneがワンセグを搭載するかどうかは微妙(たぶん無い)ですが、ワンセグコンテンツをAppleが標準のユーティリティーとして配布する場合は、たぶんキャプチャリングできないよう制限させるのではないかと思います。現在でもDVDソフトの再生においてもそれは制限されています(Windowsでも一応はそうですね)。

サードパーティーのユーティリティーなら普通は他で出来ない機能を搭載するでしょうから、サードパーティーの門戸の開放や参加具合によってはとんでもない可能性すら秘めてしまっているワケですね。合法も違法も関係なく今よりもYouTubeにiPhone上でキャプチャした動画がiPhoneを通じてアップロードされる可能性や、.macドメインにおいてアップロードされたりする可能性もあります。

この程度のコトなら、制限さえしなければiPhoneなら恐らく可能でしょう。それをどう利用しようが利用者に委ねているだけのことで。ただ、お決まりのように動画コンテンツなどの著作権を声高に叫んで違法性を訴えるという企業や団体はもちろん出てくるでしょう(笑)。

iPhoneだから可能な機能ではなくて、本来なら従来の携帯電話でも閉鎖的な作りにしていなければ少し手を伸ばせば可能なことなんです、実際は。

Apple自身がiTunes Storeにおいて動画配信を始めたのはまだ最近のことで、それこそ視聴ファイルの動画や音楽をキャプチャリングして、無料でいけしゃあしゃあと利用者に着信音設定させてしまうほど寛容なのか(笑)、それとも立ち上げたばかりだからこそ最初は様子見して制限させて、後のバージョンアップ(ソフト的な)で制限を解除したりするのかetc色々な可能性を孕んでいるのであります。

AppleとGoogleは極めて良好な関係にあるので、Google参加のYouTubeが先頃日本における動画配信のビジネスとしての可能性やらを著作団体と議論するために訪日したのは記憶に新しいのではないかと思うのですが、iPhoneが更に動画配信の世界すら変えるというか更に活性化させる要素があるんですね。

着メロや着うたの配信はポジティブな側面としての著作利用が成功した「数少ない」例ではないでしょうか。動画配信だと著作団体が音楽のそれだけとは違います。ポジティブな側面として利用させるには従来のような閉鎖的な制限を与えないと整備できない(そういう前例が出来たことで)と判断しているでしょうから、ユーザー領域で自由にキャプチャリングされたらタダ事じゃない!と息巻く方もおられると思いますが(笑)、実際にはYouTube側とどれだけ会合を開こうが今でも違法がまかり通っているのが現実です。

すなわち、交通違反で捕まった者だけが反則金を払って泣きを見る、と。しかし交通違反は日常茶飯事。これではルールをどれだけ強化しても改善されないのは目に見えているんですよね。放送局各社も音楽の取り扱いにおいては、尺の制限に触れないように流したり、その尺を超えたらその曲における別途の算出額の著作料を支払っていたりするんですが、それ以外の音楽に関しては、著作団体に定額の使用料を定期的に払っているため、ある曲が流れようが流れまいが、配信側はほぼ自由に取り扱ってBGMなどに採用しているワケですね。これが俗に言われる「ドンブリ勘定」のひとつでもあります。

その定額の著作料が、著作者に対してどのように分配されているのか!?そういう色んな事情もあるワケでございますな、コレが(笑)。

つまり、動画を文句言われるコトなくキャプチャリングしたければどっかが定額料を払ってくれよ、と。そうならば歓迎しますよ、と。おそらく団体の多くはこういうスタンスでしょうね。

iPhone利用者から全て月額使用料で何百円か1000円とか徴収すればイイのでしょうか!?それとも全携帯電話利用者から数百円ずつ月額で徴収すればイイのか!?

著作利用をある一定の制限下において、一般利用者に利用させることが違法性を無くすことだと思うんですよね、左近治は。ある一定額(それほど高くない)月額使用料を払ったユーザーにはiPhoneにて動画キャプチャリングしてYouTubeにアップロードなどを認める、と。そういうユーザー領域の「利用」をもっと柔軟に考えて整備した方がイイのではないかと私は思うんですよね。「制限ありき」だけでは済まされていないのが現状なんですから。ここで欲をかいてしまうと利用者からも更に逃げられてしまうと思うんですよね、私は。